445話 燻製
何時間が経ち会議が始まる。俺達は決められた時間で集落内を警備をする。
予定表を見るとかなり時間がかかるな。今日の夜までビッシリと予定が書いてある・・・。国際会議もこんな感じなのか? 知らないけど。
「(む、小僧ではないか。そこで何をしておる?)」
俺は気配察知で声の主を探す。声の主はすぐに見つかり俺はそっちを向く。そこには木の枝に座っているバルナールがいた。俺は念話で話す。
「(バルナールか。今はここで4国家が集まって会議をしている。俺達は会議中に邪魔者が入ってこないように、警備をしているんだよ)」
「(ほぅ4国家とな。随分と暇な事をするな)」
「(暇な事って・・・。大事な会議なんだ、邪魔はするなよ)」
「(戯け。小娘もおるのだろ。そんな場所に行ったら我がすぐに殺されるだろ。我はそこまで戯けではないわ)」
「(あっそう)」
「(ところで小僧。我は暇だ)」
「(俺は暇じゃない。暇ならどっか行くかそこで寝ていれば? 遠くから見れば、可愛い猫が寝ているな~。って思われるぞ)」
「(今の我は眠くないのでな。それに何処かに行っても魔物がいない。それ故構ってほしい)」
「(・・・・・・)」
「(? 何か言ったらどうだ?)」
「(・・・・・・)」
「(―――なるほど。反応すると構ってることになるのか・・・。なら我が一方的に独り言を言う。喋る気になったら喋るがいい)」
何か悲しくならないか?
「(我は一度ここのダンジョンに潜ったみた。だが魔物が我以上に強かった・・・)」
あぁ~、雑魚でもレベルが2000超えてるもんな~。
「(我が黒竜なら問答無用で殺せたものの、今の我はミミックキャット故、1体も殺せなかった・・・。ミミックキャットとは何と脆弱だと痛感したわ・・・)」
そりゃそうだ。ドラゴンと猫のステイタスなんて、雲泥の差だろ。
「(あぁそれとあの受付嬢の事も言っておこう。あの受付嬢は何かしらの理由で呪われおるのだろう。何か知っておるか?)」
「・・・・・・」
「(その顔は知らんようだな)」
何故分かる?
「(まぁよい。あの受付嬢は本来の強さでは無い事は分かる。そこで我は呪いを解く物を探しておったらな、見つけてしまった)」
あったんだ。
「(小僧。その呪を解く物を渡す。それを持ってあの受付嬢に渡せ)」
「(さっきから受付嬢って言っているが、目が死んでいる受付嬢でいいのか?)」
「(喋る気になったか。そうだ、その目が死んでいる受付嬢だ)」
「(仮に渡すのはいいが、何で渡す? 仲がいい訳じゃないだろ)」
「(簡単な事だ。我は奴と全力で戦いたい。だが奴は全力を出せない状態である。その状態で勝ったところで何も満たせれぬ)」
「(ふ~ん。興味ないな)」
「(小僧には分からぬか・・・。それで小僧、渡してくれるか?)」
「(・・・別に良いけど、今は無理だ。お前が入って来たら殺さといけないからな、この警備が終わってからにしてくれ)」
「(分かっておる。後は料理をしてみた)」
「(料理? まともに作る事が出来たのか?)」
「(・・・・・・無理だった。いや市販で売っているレシピを見て作る分には良い、だが前に小僧から分けてくれた食い物が作れぬ。形を似せて作ったみたが食べたが、食感は違うわ味も違うわ・・・。散々な結果だった)」
「(あれは材料がちゃんとないと作れないぞ。しかも作るのもちょっと面倒だし)」
「(あの汁が出る丸い肉がまた食べたいぞ・・・)」
「(色々考えて作ってみるんだな。俺は料理のレシピが気になるが)」
「(至って簡単なものだ。野菜のスープにシチューに肉や魚の焼き方。後はパンとか燻製などがあったな)」
「(燻製か・・・。ちょっと作ってみたいものだな)」
「(だがあれは酒のつまみだ。あまり美味くはない)」
「(別に酒のつまみだけじゃないだろ。いつか買ってみるか)」
「おっ疲れ様でーす。交代の時間でーす」
「分かりました(じゃあちょっと休憩してくる)」
「(うむ。我はここにいる)」
俺は休憩するために違う所に行く。




