435話 見張り
その日の夜。急斜面などがない場所で野営の準備をする。リリアンさん達はテントや焚火を作る。こっちは少し離れて、アリサはテントを張ってアリアナは焚火作り結界を張る。俺は今日の晩御飯を作る。
「よし出来た」
出来た料理は氷のテーブルの上に置いていく。そのまま俺達は椅子に座る
「ニャー・・・。よくそんなに作れるニャ」
「そうですか? 私はあまり料理を知らないので、この程度しか作れませんが」
「ちゃんと料理を作れるだけ羨ましいニャ。ニャーは作れニャいから、いつもエルナが作ってくれるニャ」
「お姉ちゃん出来たよ~」
「今行くニャ」
リリアンさんはエルナさんの方に行く。
「砂漠で食事をとるのは初めてだな」
「そうだね。普通は非常食を食べるものなんだろうけど」
「じゃあアリアナは非常食を食べればいいじゃないですか? 代わりにアリアナの分は私は食べるので」
「私がいつ非常食を食べたいって言った?」
「普通は非常食を食べるものって言っていたので、アリアナは非常食を食べてみたいと思ったので」
「食べないよ。アリサが不味いって言ってるのに、何で食べないといけないの?」
「そうですか。折角のおかわりが・・・」
「ちゃんとあるから。アリアナの分から奪おうとするな」
「はぁーい」
俺達は晩御飯を食べる。食べ終わったら片づけをして、空間からリンゴを出す。
「? 何でリンゴを出したの?」
「デザートだ」
俺はそう言って、アリアナとアリサに渡す。
「(私も欲しいのですが)」
「(俺達がテントに入った時に渡す)」
「(分かりました)」
「ニャ? ユウヒが持っているリンゴは何処で買ったニャ?」
「自分で栽培しましたが」
「ニャんと!?」
「リンゴって自分で栽培出来ましたっけ?」
「場所と気候と時期をみれば栽培は可能かと。と言うよりも、商人ならその辺の情報は把握してますよね?」
「把握はしてニャいニャ。そう言うの情報は母が把握してるニャ。ニャーは奴隷専門だからそれ以外の情報はほぼいらニャいニャ」
「そうですか。このリンゴは護衛期間中にあげますよ。奴隷の皆さんにもあげてくださいね。長期間の移動は栄養を取れるのは限れてますから。・・・奴隷は何人いますか?」
「今回は10人ニャ」
俺は空間からリンゴを出していく。リリアンさんだけでは持てないので、エルナさんにも渡す。
「すまないニャ。早速リンゴを渡してくるニャ」
2人は奴隷がいる方に行く。俺はアリアナとアリサを探すが、いつの間にかいなくなっていた。多分テントの方だと思い、俺はテントの方に行く。
「3人ともいる?」
「いますよ~。ユウヒさんはこのまま寝るんですか?」
「いや見張りをやるよ。アリアナが張った結界があっても、その結界自体は反撃とか出来ないだろ」
「普通の結界だから反撃とか出来ないね」
「明日の朝結界の外に魔物がいたら困るから、俺は見張りしてるよ」
「それなら3人で代わりばんこでやっていきましょう。今日はユウヒさんで、明日は私がやります」
「珍しいね。私より先にアリサがやるなんて」
「私は面倒事を早く終わらせたいんですよ」
「それで私は何をすればいいんですか?」
「メアリー様は私たちを癒してください」
わっ! アリサのやつ凄い恥ずかしいことを言ってる!
「・・・それだけですか?」
「それだけですよ。それだけで―――」
「あぁ~、詳しい話はそっちでしてくれ。俺はリンゴを渡したら外に出るよ」
俺は空間からリンゴを出してそれをメアリーさんに渡す。渡したらテントから出て見張りをする。
「あっ・・・」
物凄く震えているエルナさんがいる。
「エルナさんも見張りですか?」
「ははははははははい・・・」
人見知りもここまで来ると色々大変だな・・・。
「見張りは私がやるので、どうぞエルナさんは休んでいてください」
「ででででででででも・・・」
「大丈夫ですよ。奴隷を傷つける気はありませんよ」
「そそそそそそそうですか。では―――」
「因みに明日はアリサが見張りをします」
「!! そうですか! ありがとうございます!」
エルナさんは嬉しそうにリリアンさん達のテントに向かう。
アリサはエルナさんに好かれてるのか?




