434話 専属
ギルドで依頼を受けて、身支度を済ましてリリアンさんの所に行く。
「ニャ~・・・。アリサは知ってるからいいけど、2人は大丈夫ニャのか? 砂漠は昼は暑いし夜は寒いニャ」
「あぁ大丈夫ですよ。今来てる服は暑さも寒さも勝手に調整してくれるので」
「私も大丈夫だよ」
「アリサと同じならいいニャ。道中野営道具や食事はいらニャって言っていたけど、本気ニャ?」
「本気ですよ。野営道具は持ってますし料理は出来ますから」
「ではこちらからの支給品は無しでも?」
「何かしら異常事態にならなければ、支給品はなしで構いません」
「分かりました」
「よし、それじゃあ行くニャ」
リリアンさんとエルナさんは馬車に乗る。俺達はその後について行く。
「あの馬車は少し速いな。何であんなに速いんだ?」
「あの馬車自体は砂漠移動するために改良されてるし、曳いてる馬はデザートホースだね。デザートホースは普通の馬よりも砂漠に適していて、普通の地面と同じように歩けるし走るとこも出来るよ。もちろん普通の地面もね。間違っても魔物じゃないからね」
「砂漠に適している馬なんて聞いた事ないぞ。それよりもあんなに速く動けるんだ、こっちは飛んで行くか」
「じゃあ私とアリアナは先に行きますね」
アリアナとアリサは先に行く。
「なぁメアリーさん。これは長くなると思うから、9月になったら途中に帰ったりするのか?」
するとメアリーさんが現れる。
「えぇ帰る事になりますね。正直護衛の依頼をやることになるとは思ってませんでした」
「まぁアリサの友達だから引き受けたからな」
俺は空間からヴェールを取り出して頭に着ける。風魔法で体を風纏い空を飛ぶ。
「・・・何で背中にピッタリとくっ付いてるんだ? 目立つぞ」
「私の姿はユウヒさんを含め、アリアナとアリサしか見えないので大丈夫です。どうぞそのまま移動してください、速度を上げて移動しても落ちませんので」
「あっそう・・・」
俺はリリアンさん達の方に行く。
「ニャ!? やっぱりユウヒも飛んでるニャ!」
「やっぱりって・・・。あぁアリアナが飛んでいるからですか」
「アリサの友達なら飛んでも可笑しくニャいと思っていたけど・・・、本当に飛んでるニャ。ところでその頭に付けてるベールはニャんだ? 何処かに嫁ぐ気にゃ?」
「嫁ぎませんよ。このヴェールは魔力が自動で回復をするで、頭に付けているんですよ」
「それって国宝級ですよ。どうやって手に入ったのですか?」
「ダンジョンでたまたま手に入ったんですよ。それと震えてますけど、大丈夫ですか?」
「大丈夫です。アリサさんの友達なら何とか・・・!」
なるほど。アリサの友達なら信用は出来るって事か。赤の他人だったら目すら合わせてくれないだろう・・・。
「・・・アリサ達に聞くニャ。今はフリーの冒険者でいいのニャ?」
「そうですよ。私たちはフリーの冒険者ですよ」
「ニャらニャー達の専属の冒険者になってほしいニャ」
「もちろんお断りですよ。そんな面倒な事はやりませんよ」
「やっぱり断られましたね」
「ニャー・・・。ニャにがいけないのニャ?」
「住み込みになるのが嫌なんですよ。宿ならしょうがないですが。私たちには家があるので、そこから違う家とか住みたくないですよ」
「ニャ。アリサ達には家があるのニャ?」
「ありますよ」
「いつの間にか買っていたのニャ・・・。何処に住んでるのニャ?」
「修羅の森ですが」
「「・・・・・・」」
「おい言うな」
「言っても大丈夫ですよ。2人は商人なのでそう簡単にはこれませんよ」
「お、驚きました。まさかそこに住んでいるとは・・・」
「いつも規格外だと思っていたけど、やっぱり規格外ニャ・・・。そう言う事はリゼット様と一緒に住んでのニャ?」
「あんな奴と一緒に住みたくないですよ! ちゃんと違う場所ですよ!」
「あ、あんな奴って・・・」
「リリアンさんはリゼットさんと面識でも?」
「あるニャ。たまに兄の店の商品を買ってくれる人ニャ。ニャーはそれを運んでいた時もあったニャ。修羅の森は地獄だったニャ・・・」
まぁ普通の人はそう簡単には行かないよな。
「だから専属の冒険者になってほしいニャ!」
「無理ですよ」
「ニャャャャャャ・・・」
まぁこっちにメリットがあっても、デメリットが大きすぎて釣り合わないんだよな。




