426話 全身血塗れだ!
洞窟の中を進みブレイブスケルトンがいると思われる場所に着く。
「あ、ブレイブスケルトンの反応が消えた」
「えっ、他の冒険者か王国の騎士達が殺したのか?」
「多分冒険者だと思う。反応が1人しかいないからね」
「行ってみれば分かるんじゃないですか? どうせすぐそこですし」
「そうだな。武器を出しておくか」
俺は空間からレイピアを2本出してベルトに通す。俺達はブレイブスケルトンがいたであろう、場所に行く。
「(あそこに血塗れで立っている人がいます)」
「メアリーさんよく見えるな・・・」
俺達は人がいる所に行く。後姿を見ると、帝国の第2姫殿下のマルティナ様だった。
「そこで何してるんですか?」
するとマルティナ様はこっちを見て俺達に驚く。
「――――――ッ! な、何だ貴様らか・・・」
「うわ! 全身血塗れだ!」
「汚いんでこっち来ないでください」
「貴様らがこっちに来たんだろっ!?」
アリアナとアリサは少し後ろに下がる。
「ちょっと見るに堪えないので、浄化魔法で綺麗にしますね」
「たのむ」
俺は浄化魔法を使って、マルティナ様を綺麗にする。
「うむ、綺麗になったな。で、ユウヒたちは何しに来た?」
「マルティナ様の後ろでバラバラになっている、ブレイブスケルトンを討伐しようと、ここに来たんですが。先にマルティナ様が討伐してしまったようですね」
「む、ユウヒたちは冒険者ギルドの依頼でここに来たのか・・・。すまないな、余が勝手に討伐してしまって」
「別にいいですよ。ただ報告する時は証言はしてもらいますよ」
「それは無論だ」
「ありがとうございます。ところで。ここにいる理由と、ユニスさんがいない理由を聞きたいんですが」
「いっぺんに聞いてくるな・・・。ここにいたのはただの暇つぶしだ。ユニスがいないのは祖国に帰っているからだ。何か創造神様が降臨したようだぞ」
降臨騒ぎはそれは完全に俺達のせいだな。ってことは今1人って事か・・・。
「―――つまり。ここまで来るのにマルティナ様は1人で?」
「そうだ」
「・・・何を考えてるんですか? 護衛をつけずに何1人でここに来てるんですか?」
「よ、余は別に護衛をつけなくとも・・・」
「言い訳は結構です。貴方は第2姫殿下ですよ。帝国の姫様ですよ。そろそろ自覚したらどうですか? 護衛を1人もつけずにここ来るのは馬鹿ですか? いや馬鹿ですよね。護衛をつけずにここ来るのは馬鹿しかいないですよね」
「バカバカバカっと、貴様は何度言うつもりだ?」
「何度でもいいますよ。貴方様がちゃんと、自分の行動が馬鹿だと自覚するまでは、言い続けますよ」
「なっ・・・。貴様、いくら何でも不敬だろ・・・!」
「不敬罪にしたければすればいいじゃないですか。その代りに自覚してください、自分は帝国の姫だという事を」
マルティナ様は少し考える。
「―――・・・不敬罪にはしない。が、後者の方は理解しよう」
あまり説教になっていないのに、あっさりと納得している。絶対に自覚してないだろ。これは皇帝様にも言っておく必要があるな。
「ユウヒ君。ブレイブスケルトンを回収したから、いつでも帝国に戻れるよ」
「そうか。なら戻るか」
俺は空間から転移石を出して、マルティナ様と一緒に帝国の東門に転移する。転移したら門番にギルドカード見せて中に入り、冒険者ギルドに行く。
「・・・目立つな」
「そうか? 余はいつもの事だが」
アンタはそうかもしれないが。俺にとっては異常なんだよ。
「ちょっと耐えられないので、気配遮断を使います。このままギルドの中に入ると目立つので」
「余はどうすればいい?」
「ギルドの受付まで行ってください。ちゃんと私達もついて行きます」
マルティナ様以外は気配遮断を使って、ギルドに入って受付の所に行く。受付に着くまで、男の人達は前かがみになっていた。
「これはマルティナ様。今日はどの様なご用件で」
「あっ、用件は私の方ですよ」
メアリーさん以外は気配遮断を少し弱める。
「いたんですか?」
「さっきからいましたよ。用件はブレイブスケルトンの事で―――」
俺は洞窟であった事を話し、ブレイブスケルトンの依頼がどうなるかを聞く。




