424話 ブラッドホーク
次の日。メアリーさんは姿を消して、俺達は帝国の冒険者ギルドに入って、先ずは情報掲示板を見る。
「本当に変わってるな。Sランクに上がるには、一定数の依頼の達成と試験とレベル1000を超えること」
「レベルは超えてるけど、一定数の依頼の達成が分からないね。いつもの事だけど」
「まぁそうだけど。あ、魔物のランクが上がってるな。スライムがCからBに上がってる」
「本当だ。あ、ゴブリン集団とかオーク集団が追加してる。こっちはスライム集団も増えてる」
「遂にスライムも集団で動く事になったか。ゴブリンよりも手こずりそうだな」
「依頼書持って来ましたよ~」
いつの間にかアリサが依頼書を持ってきていた。
「えぇっと。モスゴブリンとブラッドホークの討伐。モスってまさか・・・」
俺は顔を青くする。
「モスゴブリンの方は、私とアリアナで殺しに行くので。ユウヒさんとメアリー様はブラットホークの方をやってください」
「え、何で私もアリサと一緒に行かないといけないの?」
「丁度4人なので、別れても問題ないと思いました。それにユウヒさんは虫系はダメなので」
「私はユウヒ君と・・・」
「メアリー様にあの気持ち悪い魔物を見せろと言うのですか?」
「あ・・・うん・・・。分かった」
「じゃあその2つを受けるか」
俺はアリサから2枚の依頼書を貰って、受付に行って依頼を受ける。受けたらギルドから出て俺とメアリーさんは南東で、アリアナとアリサは東南の方に行く。
「数は10体か。Bランクの依頼だが、何か強そうには思えないな」
「ユウヒさんにはそうかもしれませんが、他の人はてこずるのでは?」
「そうかもな。ところでメアリーさんは何やってるの?」
俺はメアリーさんの方を見る。メアリーさんは小さいスライムでお手玉をしている。
「そのスライムはどっから持ってきた?」
「その辺で呑気に移動していたので、捕まえてこうやって遊んでいるのですが」
お手玉されている小さいスライムを見ると、目とか口がないのに助けてほしいと訴えてくる。
「メアリーさん。流石にそれは酷いので、解放してあげてください。お手玉をしたいのであれば、魔法で玉を作ればいいと思います・・・」
「それもそうですね」
メアリーさんは小さいスライムを解放する。小さいスライムは俺を見て頭を下げてるような事をして、逃げるようにどっか行く。メアリーさんは氷魔法で玉を作りお手玉をする。
「さて、討伐対象のブラッドホークは何処にいるんだ?」
俺は鷹の目を使いながら先に進む。
中々見つからない。ブラッドは血の色だからすぐに見つかると思ったが、そうはいかないか。空はどうだ?
俺は止まって上を見て探してみる。
あぁいた。3体だ。弓で―――。
すると急にブラッドホークが撃ち落とされていた。俺は鷹の目を使うのをやめて、すぐに左を見る。
「メアリーさん? 何やってるんですか?」
「ただの手伝いですが。今回は10もいるので、半分は私がやろうとしましたが」
「あぁうん。ありがとう。でももうちょっと早く言ってほしかった」
「それはすみませんでした。では残りの2体は私がやります」
「お願いします」
俺はブラッドホークの死体を回収する。今回は解体をしないで納品する必要がある。そのまま残りのブラッドホークを探しに行く。
「ところでユウヒさん。前にアリサから聞いたのですが、一度誰かに心臓を貫かれたとか」
「あぁ貫かれたな。まさかアリアナとアリサ以外にいるとは思ってなかった」
「私の方では手を出しませんが、何度も同じ事があるようでしたら・・・」
「何もしなくて大丈夫だ。あれは俺の手で殺す」
「そうですか。話が変わりますが、上に3体飛んでいます」
俺は上を見る。
「そうみたいだな」
俺は氷魔法で弓を作り弦を引いて構える。その間にメアリーさんが2体を氷の玉で撃ち落として、俺は1体のブラッドホークを狙いをつけて放つ。矢がブラッドホークの頭に当たり、そのまま地面に落ちる。
「残り4」
「アリアナとアリサは終わったでしょうか?」
「もう終わってると思うよ。今頃冒険者ギルド前でナンパされてそうだな」
「しても意味がないのでは?」
「俺もそう思う」
地面に落ちているブラッドホークを回収して、残りの4体を探しに行く。
残りの4体を殺して回収する。帝国に戻る前にメアリーさんは姿を消して、帝国に入国して冒険者ギルドに行く。
「あ、戻ってきた」
「遅いですよ~。待ってる間に10回もナンパされましたよ」
「(本当にナンパされてましたね)」
「あぁそうだな。何かそのナンパをした人達だろうか。随分と落ち込んでいるぞ」
「かなりしつこかったよ。10回中7回は普通の冒険者だったけど、残りの3回は貴族だったよ」
「何かかなり焦った感じで誘ってきましたよ。殴ろうと思っていましたが、相手が貴族なのでギリギリ我慢しました」
「殴っていたら相当面倒になっていただろうな・・・。中に入って依頼の報告をするか」
俺達は中に入って依頼の報告をする。依頼書とギルドカードとブラッドホークを先に出す。アリアナアがモスゴブリンを出そうとした時に、俺はアリサに目を塞がれる。
「目を塞ぐ必要性があるのでしょうか?」
「ユウヒさんは虫が苦手なので、このモスゴブリンの頭を見たら倒れると思うので」
「そうですか。鑑定が終わったので、先に邪魔な物は片付けますね」
目が死んでいる受付の人は、多分納品した物が片付けているのだろう。少ししたらアリサは手をどかしてくれる。
「こちらが報酬です」
カウンターの上に金貨2と銀貨480枚が出される。俺は空間から金貨と銀貨が入った袋を出して、それぞれ袋に入れて空間の中にしまう。そのまま次の依頼を受けるために掲示板の方に行く。




