423話 新しい銃
――――――ガンッ!
「イッタ―・・・」
リゼットさんは上半身を起こそうとしたら、頭がテーブルにぶつかったようだ。
「立ち直った。今日はもう帰ったらどうだ?」
「だ、大丈夫よ・・・。まだ少し時間に余裕があるわ・・・」
「普通に帰った方がいいと思うが。間違ってもメアリーさんを襲うなよ。こっちまで被害が出そうだからな」
「善処するわ。それよりちょっと気になった事があるのよ」
気になった事? ま、まさかメアリーさんの事か!?
「ユウヒが使ってるレイピアって、魔剣じゃないの?」
「―――あぁなんだ、俺の事か」
「アンタ以外に誰がいるのよ」
「メアリーさんとか、アリアナやアリサとか」
「あの2人が戦ってる所なんてほぼ見た事ないし、メアリーに関しては今日初めて会ったのよ」
「まぁそうだな。で、俺が使っているレイピアだが。確かに魔剣だな。魔力を流せば氷属性になるし、刃こぼれがない」
「それだけ? 他にもあるでしょ。攻撃力が何%増加するとか、耐性を増加させるとか」
「ない。刃こぼれがしない事と氷属性になるだけだ」
「意外と普通の魔剣を使ってるね。ユウヒの事だから、てっきりとんでもない魔剣を使ってると思ったわ」
「あのなー・・・。そもそも魔剣とかは中々手に入らないだろ」
「そうね。後は作るしかないわね。ユウヒは武器とか防具は作れる?」
「無理。そもそも道具がないし素材もない。それに作った事のもない」
「そうなの? ユウヒなら作れそうなんだけど。メアリーは?」
「道具と素材さえあれば一応は作れますが・・・。私が作ると武器と防具の性能が・・・」
「えっ、そんなに凄いのが作れるの? 仮に作ったらどれくらい凄いの?」
「ずっと使うのであれば、ほぼ永久的に使えますね。それにどんな魔物一撃で殺せます」
なにそれ可笑しくない? そんなのあったら誰だって欲しくなるぞ。
「・・・・・・ユウヒたちもそうだけど。アンタが一番可笑しいわ」
「そうでしょうか?」
「そうよ。そんな強い武器とか防具を作れるなんて可笑しいわよ。それを世に出さないようにしてよ」
「分かりました」
「良かった。あぁそれから。何日か前にミヤが新しい銃が出来たって言っていたわ」
「新しい銃? 一体どんな銃が出来たんだよ・・・」
「何か弾の代わりに魔力を使うらしいわよ。実物を見てないから、どうな物か分からないけど」
ちょっと見てみたい気がするが。何か見たくもない気もする。それにしてもミヤさんは、リゼットさんにもコールでも渡したのか?
「そろそろ時間だから、私は帰るわ」
「何か時間に追われるような事をしてるのか?」
「今日は帝国の皇帝に会いに行くのよ。ちょっと宝物庫にある物を、譲ってくれるかを交渉しに」
それは魔剣か? それとも他の何かか?
リゼットさんは立ち上がり結界の外に出て、帝国がある方に飛んで行く。
「ミヤって言うと。リゼットとキスをしていた」
「そうその人。あの人は色んな研究をしては、色んな物を開発してるからな」
「そのじゅうって言うのは。ユウヒさんの世界にあったものですか?」
「あぁあるな。俺がいた世界の方が技術は進んでいるけど」
「そうですか。リゼットも帰ったことですし、2人を呼び戻しましょうか」
メアリーさんは、多分念話で2人に話しかけて。戻って来るように言う。すると転移魔法で2人が戻って来る。
「リゼットは死にました?」
「戻ってきて先ず言う事はそれか!? リゼットさんは生きてるよ」
「ッチ。生きてますか」
「何だ、メアリー様が普通にリゼットを消してると思ったよ」
「消したら消したで、後々面倒になるので睨みつけるくらいで、許してあげました」
「そうなんだ」
「まぁここが血塗れにならなくて良かったよ」
「逃げて損しましたね」
「そうだね。でも冒険者ギルドのランクの追加とかされていたし、冒険者ギルドに行って正解だったと思うけど」
「やっぱり逃げ出していたか・・・。それとランクの話ならリゼットさんから聞いたぞ」
「・・・あの女余計な事を」
「それぐらいで怒るなよ」
「明日帝国に行きますよ。さっさと試験を受けれらるようにしてください。断っても勝手に連れ出すので」
「酷い・・・」




