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41話 リゼットって何者?


 朝飯を食べ終え、飯屋出て冒険者ギルドに行く。


「何だあの人混みは。これじゃあ前に進めないだろ」

「何かあったんじゃない? ほらゴブリンの巣とか見つかったとか」

「あぁそれなら納得が出来るな。とにかく進もう」


 俺とアリアナは人混みの中をかき分けながら、ギルドに入る。


「やっとギルドの中に入れた・・・。こんなに人が沢山いると、中に入るのも大変だな」

「人を吹き飛ばせばよかった」

「アリアナさん、危険だから止めようね」


 それにしても、本当にゴブリンの巣が見つかっただけなのか? それ以外に人混みが出来る原因でも探すか。


 俺は周りを見ると、人と少しかけ離れた人物を見つける。


「なぁアリアナ。あの人物の後ろ姿。角と翼と尻尾に見覚えがあるのだが、気のせいか?」

「うん、気のせい。どう見ても気のせいだから」

「そうか気のせいか」


 気せいなので依頼書が貼ってある掲示板の方に行く。


「依頼は特に変わってないな」


 するとアリアナはすぐに依頼書を剥がして、それを俺に見せる。


「昨日の依頼あったのか。もうないと思っていたが」

「私もないと思ってた。意外とあるもんだね」

「昨日と一緒なら薬草の依頼も受けるか」


 薬草の依頼書を剥がして手に取る。この依頼はいつもあるそうだ。その証拠にこの依頼書が何枚も重なって掲示板に刺さっている。依頼書を3枚持って受付所に行く。


「すみません、この依頼を受けたいのですか」

「はいはい、ただいま。ギルドカードの提示をお願いします」


 俺とアリアナはギルドカードを見せる


「あぁ、お2人様がユウヒ様とアリアナ様でしたか」

「そうですが。何か問題でも?」


 何か嫌な予感がする。


「いや~昨日の同僚の人が言っていましたが。昨日ここで冒険者登録をした人が、2人いると聞いてちょっと気になったんですよ」

「・・・ここでの登録は珍しい方なんですか?」


「住人ならそう珍しくないが、外から来た人で登録するのはかなり珍しいかな。まぁ色々事情があるんだろう」


 あぁ良かった。この人はあまり人の私的を、聞こうとしない人かな?


「あ、依頼でしたね問題はありません。このまま承認します」


 このまま行こうとしたら、右肩に知らない人の手を置かれた。


「ちょっとユウヒ? ギルドに来ているなら声かけてよ」


 声の主はあのサキュバスか・・・。

 

 後ろにいるリゼットさんの方を見る。


 うん、その笑顔がムカつく。


「(あ、防音結界と気配遮断結界を張っとかないと)」

「昨日ぶりっ!」


 ッチ、外したか。右ストレートじゃあ避けられて当然か。


「いきなりなにっ!」


 距離を詰めながら、更に左ストレートに右フックや蹴りなど入れるが、全部避けられる。これらの格闘の動きはほぼお母さんに教わった。


「待って、お願い待って!」


 俺はピタリと止まる。


「や、やっと話せる」


 俺はその場で、リゼットの顎にサマーソルトキックを食らわせる。右足の指先が当たった感触がある。そのまま勢いよくリゼットさんの顎蹴り飛ばし、俺は地面に着地する。


 初めてやってみたが、意外と成功するもんだな。サマーソルトキックは唯一お父さんが教えてくれたけど、今の今までやった事がなかった。


 宙に浮いたリゼットは、そのまま後ろに倒れと思いきや。すぐに空中で体勢を持ち直して、地面に立つ。


「いたた、もう何するのよ!」


 リゼットは顎をさすっているが、そんなに効いてないようだな。


「色々言いたいことはあるけど、今は時間がないわ。またね!」


 そう言って、リゼットさんは受付所の右側にある階段を上がって2階に行った。


「何しに来たんだ?」

「さぁ? それより早く行こ」

「いやいや待ってください。ユ、ユウヒ様。リゼット様とはどうゆう関係ですか?」


 俺は男性受付の人に顔を向ける。


「特別な関係はないですよ、そもそもあのサキュバスは誰ですか?」

「・・・彼女の事を知らないのですか?」

「全く知りませんが、何か問題でも?」


 だってこの世界に来たのってつい最近だぜ。この世界の歴史どころか、この領土を収めている貴族とかも知らんぞ。


「ア、アリアナ様なら知っていますよね?」

「え、知らないけど」

「し、知らないとは・・・。いいですか、サキュバスのリゼット様は、100年前の魔族領土防衛戦で、大活躍した人なんですよ。当時魔物がいた数はざっと100万、対してリゼット様が率いる部隊は、たった100人で魔物の数を半分以上も倒したんですよ!」


「すみません、話が端折りしすぎ内容が全く分かりません」


 リゼットって何者?


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