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389話 安眠妨害


 3日後。玄関から出て外に出ると、結界の外に黒猫ことバルナールがいた。


「(待ちわびたぞ小僧ども。さっさと人族の領土に行くぞ)」


 バルナールは念話で俺達に話しかけてくる。


「(何勝手に期待をしてるんだよ。俺達は人族の領土に行く気はないぞ)」

「(何? 何故いかない。今日は10年に一度、魔物どもが国に侵略する日だぞ)」

「(それが今日なのか。で?)」


「(で? ではない! 早く行くぞ! 人か魔物かあるいは両方が全滅していたらどうする!)」

「(人が全滅していたらかなり困るが、魔物はどうでもいいな。何でそこまでして人族の領土に行きたい?)」

「(決まっておるだろ。人と魔物を皆殺しにする絶好の機会だろ。我がこれを見逃すと思うか?)」


「(普通に見逃してほしいのだが・・・。とにかく俺達は行かない。行きたいなら、自分の足で行ってこい)」

「(今の我では行くのに時間がかかるわ! 小僧、転移石ぐらいは持っておるだろ)」

「(持っているが、行く気がしないんだよ。・・・魔物って転移石は使えるのか?)」


「(使えるよ)」

「(よし。なら転移石をあげるから、1人で行ってこい)」

「(残念だが。我は人族の領土に行ったことがない。いや、ダークドラゴンの時は行ったことがあるが。ミミックキャットになってから一度も行った事がない)」


「(あぁそれなら転移は出来ないな。あ、擬態して飛んで行けばいいだろ)」

「(着くのにどれだけの時間がかかるか、分かって言っておるのか? 連れて行かぬなら、小僧に安眠妨害をするぞ)」

「(どうやって安眠妨害をするんだよ? まさか結界を壊して、中に入るとか言わないだろうな?)」


「((たわ)けめ。そんな事をしなくとも。小僧が寝てる時に、我の念話で叫べばいい)」

「(うわぁー、地味な嫌がらせだね~)」

「(地味な嫌がらせだが。それはそれで嫌だな・・・。仕方がない。連れて行くか)」


「(最初からそう言えばいいんだ。全く、これだから矮小な小僧は・・・)」


 よし、人族の領土に着いたら。コイツを置き去りにしてやる。


「(先に言っておくが。置き去りなど考えるなよ小僧)」

「(ッチ。バレていたか・・・。行く所はヴェロニク帝国でいいんだよな?)」

「(そうだ)」

 

 俺は空間から転移石を出す。俺とアリアナは結界の外に出て、バルナールの所に行って転移石で、ヴェロニク帝国の東門付近に転移する。




 ヴェロニク帝国の東門付近に転移したら、もう人と魔物が戦っていた。


「(クハハハハハッ! 既に始まってるではないか!!)」

「行くのはいいけど。俺達はほぼ何もしないぞ」

「(構わん! 我が戦えればそれで十分よ!!)」


 バルナールは帝国の方に走って行く。俺達は気配遮断を使って、目立たないようにする。


「朝早くから始まっていたのか。実は昨日から戦っていたんじゃないのか?」

「さぁ? それよりどうする? ここにいても暇だよ」

「そうだな・・・。一先ず中に入るか」


 俺達は歩き出し、帝国に入って行く。


「おぉ・・・。このひっかいた傷跡はバルナールか? 手の大きさと傷跡の大きさが大分違うが」

「擬態でもしたんじゃない? あるいは魔法でやったんじゃない?」

「多分擬態の方かな。ライオンかトラになって殺しまわってるだろうな」


「少し奥に倒れてる人がいるよ。どうする?」

「助けるよ。まだ特級ポーションが残ってるからな」


 俺達は倒れてる人の所に行く。


「ぐぅ・・・うぅ・・・」

「これは酷い・・・。すぐに治さないと」


 俺は空間から2本の特級ポーションを出して、蓋を開けて負傷している人にかける。


「これで良しっと。後は―――まだ何人か倒れてるな」


 空間から特級ポーションを10本出して、倒れてる人達に特級ポーションをかけていく。


「ん・・・あれ?」


 倒れていた1人が起き上がった。


「これでいいだろう。先に行こうか」

「そうだね」


 俺達は違うところに行く。


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