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387話 黒猫


 6月中旬。朝ご飯を食べ終わり食器などを片付けて、リビングから出て玄関から外に出る。


「何だあの黒猫? この辺に猫なんていたか?」

「黒猫? ・・・違う、あれはミミックキャットだよ。人でも何でも擬態をする猫だよ」

「何か魔物の種類って多いな。いや、派生が多いのか。あのミミックキャットは何でここにいるんだ? しかも俺達を見たら固まってるし。何かしたか?」


「いや何も。それよりもあの黒猫、名前持ちと加護持ちだよ。しかも加護は2つ持ってる」

「加護が2つ!? マジかよ、初めて見た。加護を2つ持っている何て。それも魔物が持っているとはな」

「まぁ魔物が加護を持ってるのは、あまり珍しくないけど。加護が2つって言うのは珍しいね。1つは()()()()()で、もう1つは()()()()()()()()だね」


「ちょっと待て。邪神と破壊の女神だって? ・・・名前からも分かる。とんでもない加護だな。あの黒猫は危険だな、今のうちに殺しておくか?」

「別にほっといても問題はないと思うよ。どうせ地上にいる魔物のレベル何て、たかが知れてるし」

「そ、そうだな。それにしても結界を壊そうとしてるな。この結界を壊すにはメアリーさんかそれ以上の者じゃないと、壊せないことを知らないで攻撃をしてるのか・・・」


「(ええい何だこの結界は!? 全く攻撃が効いてないぞ!! 我の目の前には我を殺した、憎き矮小な小娘がいると言うのに・・・!)」

「どうするか。このまま入れてもいいが、攻撃してくるよな?」

「まぁしてくるよね。でも大丈夫でしょ。どうせ傷1つ、つくとは思わないし」


「それもそうだな」


 俺は黒猫の所に行って、黒猫を抱き上げて結界の中に入れる。


「((たわ)けめ! 結界の中に入ってしまえば、我の独擅場(どくせんじょう)よ! 死ねぇい!!)」

「?」


 黒猫の口から魔法陣が出てくる。その魔法陣から黒色のレーザーモドキが、俺の顔に直撃する。


「ユウヒ君っ!?」

「(くっははははははは! いくら我が弱体したとは言え、至近距離で顔に攻撃をすれば我で・・・。なにぃぃぃぃぃぃ!?)」

「おい。いきなり何をする? 折角中に入れてあげたのに、その態度は何だ?」


「にゃー!? にゃぁぁー!?にゃにゃー!(顔だぞ、我は小娘の顔に攻撃をしたんだぞ!? 何故平気なんだ!? 今まで人族はこれだけで死んでいたぞ!)」

「にゃーにゃー言ってるが。なに言ってるか分からないぞ」

「あっ、大丈夫だった」


「いやアリアナさん? 傷1つつかないって言ったのは、アリアナさんだよな?」

「そうだけど。心配するのは普通だよね?」

「あぁうん。どうも」


「にゃー、にゃー(我を無視するな)」

「ん? あぁ、にゃーにゃー言ってるが。なに言ってるかさっぱり分からん。せめてお前が念話を使えればいいが・・・。まぁ無理だよな」


「(何だ矮小な小娘よ。念話が使えるのか?)」

「うわぁ!? 急に頭の中に話しかけてきた!? コイツ念話が使えるぞ!」

「へぇー、このゴミ猫。念話が使えるんだ」


「(何故もっと早く言わんのか? このまま話が出来なかったら、どうするつもりだった?)」

「(お前随分と偉そうだな・・・。猫だから会話なんて出来ないだろ。まぁいいや、お前の親はどうした? この辺にいるなら送って行くが)」

「(小娘は何(たわ)けた事を言っておる? 我は小娘どもを殺しに来たんだぞ)」


「(へぇー殺しに来たんだ。でも無理でしょ。今の攻撃でユウヒ君を殺せなかったみたいだし)」

「(なに? そっちの小娘も念話が出来るのか。矮小らは本当に人族か?)」

「(矮小って・・・。私たちの事を言ってるの? 矮小の意味知ってる?)」


「(こぢんまりや丈が低く小さい事だろ? 我でもそれくらいは知っておる)」

「(その矮小は今のお前に当てはまるのだが)」

「(ふん。我が言ってるのは、心の事だ。矮小共と違って、我の心の大きさは壮大だからな!)」


「(ならそう言えよ・・・。1つ聞くが。俺達が普通に口で喋っていても、話は通じるか?)」

「(我は誰だと思ってる? これでも元ダークドラゴンだ、人族の会話など昔に理解できとるわ)」

「ダークドラゴンか。もしかして、俺が殺したダークドラゴンか? 今からちょっと話そうか」


「(よかろう。我も小娘どもの話を聞かせ貰おうか)」

「先ずは座る場所を作るか」


 俺は氷魔法でテーブルと椅子を作る。テーブルの上に黒猫を置いて、俺達は椅子に座る。


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