382話 デザートマーメイド
次の日。俺達は獣人族の領土にある国に行って、ギルドに入って依頼書がある掲示板の方に行く。
「よくよく考えてみたら、アリサは常に試験を受けられるから。俺達もそこまでいかないと駄目だな」
「そうだね。でも、どれだけ依頼をこなせばいいだろうね?」
「軽く100は超えそうだな。あるいはランクごとにポイントが決まっていて、一定のポイントが貯まると試験に受けられるとか?」
「それだったら、ほとんどの人がCランク止まりじゃない? どれくらいのポイントが必要なのか分からないけど」
「そこの所は説明されてなかったからな。まぁ受付の人達が知っていればいい事か」
「まぁそん事は置いといて。この依頼はどう?」
アリアナは俺に依頼書を見せる。
「デザートマーメイド? 砂漠の人魚?」
人魚ってあれか? 上半身が人間で下半身が魚の? でも、討伐だから魔物なんだよな。ちょっとよく分からない・・・。
「ユウヒ君が考えてるのと違うと思うよ。デザートマーメイドは、顔が人で髪の毛があるよ。で、それ以外は魚だよ」
「――――――なにそれ気持ち悪っ!? 俺の知ってる人魚から、かけ離れてるよ!!」
「そんなもんだよ。やる?」
「見たくないけど。ここでしか出ないなら、やるか」
俺はアリアナから依頼書を受け取って、受付所に行く。受付の人に依頼書とギルドカードを見せて、依頼を受けてギルドから出る。
「場所は西の方か。門から出たらいつも通り飛んで行くか」
「もう、ここから飛ぼうよ。私が気配遮断を付与してあげるから」
「門から出るのが面倒になったか。まぁいいけど」
俺はアリアナに気配遮断を付与してもらう。俺は空間からヴェールを取り出して頭に付ける。アリアナは浮遊魔法で飛んで、俺は風魔法で体に風を纏って空を飛び、そのまま西の方に行く。
「あぁ~、泳いでる泳いでる。デザートマーメイドが泳いでる」
西の方に移動しながら、気配察知を使っていたら。魔物の気配を察知した。鷹の目を使って魔物を確認したら、それはデザートマーメイドだった。
「顔が本当に人の顔だった・・・。どっかの池にいた人面魚ってレベルじゃねぇよ。ガチの人の顔だよ」
「マーメイドだからね~。それでどうやって殺す? 見ての通り、砂の中でも自由に泳げるよ。一度砂の中に入ったら中々出てこないよ」
「音には敏感何か? それとも鈍感か?」
「普通だね。でも嗅覚は凄いから、餌で釣るしかないね」
「餌か。何を食べるんだ?」
「腐ってなかったり毒が入ってない肉なら、何でも食べるよ」
「肉か~・・・。デザートマーメイドにやる肉はないが、依頼の達成のためだ。あのデカい蛇の肉を使うか」
「まだ持っていたんだ。もしかして、食べようとしてた?」
「食べようとしてた。ただ、食べる機会がなくてずっと放置してた」
俺は空間からデカい蛇の肉を出す。流石にこの大きさは駄目なので、一部空間の中に入れて氷魔法でナイフを作り、手の平より少し大きく切る。それ何個か切って残りは空間の中にしまう。
よし、これを何か所かバラバラに置いて。後は空にいればいいか。
俺は下に下りて蛇の肉をバラバラに置いていく。置き終わったら、また空に飛んで行く。
「これで来てくれるか?」
「来るんじゃない? 待ってる間どうする?」
「そうだな・・・・。って待つ必要はないな」
蛇肉が置いてあると所に、3体のデザートマーメイドが出てくる。デザートマーメイドは蛇肉の匂いを嗅いで、腐ってないか毒がないかを確かめる。特に異常がないと分かり、蛇肉に齧り付く。
「こうやって見ると意外と小さいんだな。もうちょっと大きいと思っていたが」
「デザートマーメイドは、速さが命だからね。そんなに大きいと、遅くてすぐに食べられるからね」
一体どの魔物に食われるんだよ・・・。
「じゃあ私は他の餌を見てくるね~」
アリアナは他の餌の所に行く。俺は氷魔法で弓を作り、弦を引いて狙いをつけて弦を放つ。放ったと同時に矢が3本出てきて、デザートマーメイドの顔に当たる。俺は蛇肉の傍に下りて、デザートマーメイドが死んだか確認する。
「死んでるな。それにしても、近くで見ると顔が本当に気持ち悪い・・・。何でこんな風に進化したんだよ・・・」
俺はデザートマーメイドに刺さっている矢を壊し、デザートマーメイドを空間の中にしまう。
「残り27体。気が遠くなりそうだなぁ~」
「戻ったよー」
アリアナが戻って来る。
「どうだった?」
「合計で5体。あまり食いついてなかったよ」
「蛇の肉はそんなに美味しくないかったのか? それともこの辺はそんなにいないのか?」
「両方だと思うよ。この辺あまりに魔物がいなかったからね。あと蛇の肉よりオークの肉の方がよく食べるよ」
「肉に関しては早く言ってほしかったな・・・。とりあえず、その5体はこっちにくれるか?」
それを聞いたアリアナは、空間から5体のデザートマーメイドを出す。俺はそれを受け取って空間の中にしまう。
これは長丁場になりそうだな・・・。




