380話 リンゴ飴
5月上旬。リビングの台所でリンゴ飴を作る。出来たリンゴ飴は、氷魔法で作ったトレーの上に置いていく。
「6個作ればいいか。はい、アリアナの分」
俺はアリアナにリンゴ飴を2個あげる。受け取ったアリアナは、1個は空間の中にしまう。
「イチゴアメからリンゴアメになった・・・。美味しいの?」
「美味しいよ。たた硬いから気を付けろ」
アリアナはリンゴ飴を食べる。
「ん~! 甘くて美味しい! けど、口の周りがベタベタするね」
「砂糖でリンゴをコーティングいてるからな。ベタベタするのは仕方がない。外で食べるか」
リンゴ飴は4個は空間の中にしまい、氷魔法のトレーは壊す。俺達はリビングから出て、玄関から外に出る。
「―――はい? 何でエリサ様とアレクシスさんがいるんだ?」
結界の外にはユニスさんがいるが、何故かエリサ様とアレクシスさんがいる。ユニスさんは、申し訳ない顔をしている。とりあえず、俺は結界の外に出る。
「申し訳ございません、ユウヒ殿! エリサ様を止めることが出来ませんでした!」
ユニスさんは頭を下げて謝る。
「何があったんだ?」
「ワタシが話すわ。妹が何やらレベルを必死こいて上げていたから、問い詰めたら。レベルが1000を超えら、ユウヒの家に自由に遊びに行けるって聞いたの」
おのれ準露出狂。次会ったらビンタしてやる!
「でもその話は、マルティナ様とユニスさんだけの話ですが」
「あら、妹の話は姉の話でもあるわよ。問題はないでしょ」
「大にありますよ。私の家は貴方方の遊び場じゃないんですよ! アレクシスさんも何か言ってくださいよ」
「ユウヒ様。私が何か言える立場だと、思ってるのですが?」
「いつも傍にいるんだから、文句の1つや2つは言えるだろ!」
「無駄よ。アレクシスが何か言ったところで、ワタシには意味がないわ。それより、早く何か入れなさいよ。結界が邪魔で入れないわ」
コイツ・・・。王族じゃなかったら殺していた・・・。
「では、私はこれで」
「ユニスさん、ちょっと待ってくれ。マルティナ様に言っといてくれ、次会ったら問答無用でビンタする。と」
「わ、わかりました・・・」
ユニスさんは腰にあるアイテム袋から、転移石を出して帰って行く。俺は2人の手を引っ張って結界の中に入る。
「―――随分と変わるのね。主に気温が」
「気温が気になりますか?」
「えぇ、結界の中に入っただけで。気温が変わるなんてあり得あないわ。誰がこの結界を張ったのかしら?」
「私じゃないですよ」
それを聞いたエリサ様は、アレクシスさんを見る。アレクシスさんは首を横に振る。俺が嘘を言ってないか、確認したようだ。
「だからエルフは嫌なんだよ・・・」
「嘘がバレるからね~」
「早く帰ってくれないかな・・・。で、アリアナのそれは2個目か?」
「うん。アリサの分をくれてもいいんだよ」
「駄目だ。文句を言われるのは俺なんだよ」
「いや、普通に私に言ってくると思うよ」
「あっそう。あ、お2人に先に言っておきます。家に入る時は靴を脱いでください。ウチは土足禁止なので」
2人は頷く。俺達は家に入りリビングに入る。椅子に座り何しに来たかを聞く。
「で、何しに来たんですか?」
「何しにって。先ずはここに来て、今後いつでも来れるようにして。後は暇潰し。って所ね」
「いつでも来るのは困るのですが」
「大丈夫よ。ワタシも暇じゃないの。来るとしたら、3ヶ月か4ヶ月に1回ね」
「えっ、今5月だから・・・。早くて8月に1回来るんですよね?」
「そうなりますね」
「8月だけは絶対にやめてください」
「何でかしら?」
「色々事情があるんですよ。だから8月だけはやめてください。フリでも何でもないので、ほんっっっとにやめたください! もし来たら、アリアナとアリサを引き連れて帝国を滅ぼしますよ」
「え、えぇ。8月はやめとくは(ユウヒの顔が本気だわ・・・)」
「ユウヒ様。その8月は神か女神でも来るのですか?」
「あぁそうだよ・・・。正直その神あるいは女神が来ると、お前らの相手何ってしてる暇はないんだよ・・・。このことを、マルティナ様とユニスさんにも言っといてくれ」
「分かりました」
これだけ言っておけば、8月は来ないだろう。本当に来たら、帝国を滅ぼしてやる。




