369話 ゴーレムボックス
家に入ってリビングに移動する。俺とアリアナは隣同士で座るが、アリサは椅子をこっちに持ってくる。
「アリアナ。もう少し左に詰めて下さい」
「面倒だから嫌。大人しくリゼットの隣に座れば?」
「それが嫌だからこうやって、頼んでるんじゃないですか」
「嫌だ。私はどく気はないよ」
「・・・ちょっと表に出てください」
「それこそ嫌だよ。そんなことしてると、ユウヒ君の隣にリゼットが座るじゃん」
アリアナがそう言うと、アリサは頬を膨らませる。アリサは仕方がなくテーブルの横に椅子を置いてそこに座る。
「ほんっっっとに私って、嫌われてるのね・・・」
リゼットさんは空いている椅子に座る。
「本当に嫌っていたら、その場で即殺されてると思うが。少なくても、人族よりかは嫌いではないと思う」
「そう? それはいいけど、アリアナとアリサってそこまで仲が悪いの?」
「あぁ~、どうだろ。前も言ったが、よく2人は抱き合って寝るくらいだから。お互い嫌ってないと思うが」
「ユウヒ君。私はアリサのことは嫌いだよ」
「私もアリアナのことは嫌いですよ」
「じゃあ何で嫌いなのに、2人で一緒に寝るんだ?」
「ベッドが1つしかないからですよ」
「じゃあ布団と毛布があれば、別々に寝るんだな」
「「・・・・・・」」
「何でそこで黙るんだよ。やっぱりお互い好きなんだろ。認めろよ」
「「嫌」」
だーめだこれ。この先何があっても認めないぞ。
「まぁこれはあの人が来てからゆっくり話合おうじゃないか」
「「えっ?」」
「あの人? あの人って誰よ?」
「リゼットさんは知らなくていい人ですよ。それで、今日は何しに来たんだ?」
「ここに来たのはね。魔鉄を持ってないかなーって」
「魔鉄? 何かボックス系でも手に入ったのか?」
「そうなのよ。ダンジョンで偶然手に入ったの。でも私は、解除は出来るけどその道具がないのよ」
「わざわざこっちに来なくても、魔王に借りればいいじゃないですか」
「嫌よ! 何であの魔王に借りをつくられないといけないのよ!」
「そこまで魔王が嫌いなのかよ・・・」
「嫌いよ。仮にあんな奴に仮を作ったら、絶っっっ対にこう言ってくるわ。オレ様と結婚しろって」
「あぁ~、確かに言ってきそうだな。逆に借りを作らせたところで、同じこと言ってくるだろうな~」
「そうでしょ。で、ユウヒは魔鉄を持ってるの?」
「持ってるよ。ちゃんと返せよ」
俺は空間から魔鉄の棒を出して、リゼットさんに渡す。
「じゃあここでやるわ。どうせ今日は泊るし」
「泊るのいいが、秘書達はいいのか?」
「いつものことだからいいのよ。アヴァたちはその辺分かってるし」
あぁだから自由奔放って言われるのか・・・。
リゼットさんは空間からボックスを、取り出してテーブルに置く。
「形からしてそのボックスはゴーレムか?」
「そうね。ドラゴンより劣るけど、ゴーレムはゴーレムでいい素材は手に入るわね」
リゼットさんは魔鉄の棒でゴーレムボックスの鍵穴に通す。リゼットさんが解除している間、俺達は念話で雑談をする。
リゼットさんはゴーレムボックスの解除に成功する。蓋を開けて手を入れて箱から取り出したのは、ゴーレムの核だった。それが10個出てくる。リゼットさんはその10個を空間の中に入れて、魔鉄は返しててもらった。ボックスは役目を果たしたのか、いつの間にか消えていた。その後は晩御飯を作る。リゼットさんは手伝うって言っていたが、客人に手伝わせる気はないので、椅子に座ってろっと言った。料理が出来たらテーブルに並べて晩御飯を食べる。
「何か見たことない食べ物がるのだけど」
「ハンバークって聞いたことないのか?」
「はんばーぐ? 聞いたことないわね。それとこの皿に盛ってある白くて粒はなに?」
「皿じゃなくって茶碗って言うのだが・・・。それは米だけど。これも聞いたことないのか?」
「ない。更に言うなら、ユウヒの手に持ってる、その棒は・・・なに・・・?」
「俺の手に持っている棒は箸って言うんだ」
「はし? 聞いたことないわね。それでどうやって食べるのよ」
俺は言葉で言うより箸を使って実演する。
「へぇ~、意外とそれで食べられるのね」
「慣れるとかなり使えるよ。それでもフォークやスプーンは必要だが」
「ユウヒさん。おかわり」
「相変わらず早い」
空間からハンバークが入った箱を出して、蓋を開けて氷魔法でトングを作りハンバーク2つ取る。取ったハンバークをアリサの皿に置いて、アリサに渡す。トングを壊して蓋を閉めて箱を空間の中にしまう。
「―――これ本当に美味しいわね。ウチでも作ってみたいわ」
「作るのは少し手間がかかるぞ。最初のタネ作りが特に面倒」
「確かに作るのは大変だよね。肉を細かくしてから他の肉と野菜を混ぜて作るからね」
「量を間違えると、それだけで味とか変わるからな」
「ふーん。で、作り方は?」
「・・・明日教えるよ。今は食べようぜ、そうしないとアリサに取られるぞ」
俺達は晩御飯を食べる。食べ終わったら後片付けをして、風呂に入る。上がった後は寝る準備をする。
「・・・ユウヒさん。私本当にコイツと?」
「そうだ。添い寝してこい、いや添い寝されてこいか?」
「それだと、私は何処で寝るの?」
「う~ん。また添い寝だな」
それを聞いたアリアナはガッツポーズを取る。アリサは殺意出しながらアリアナを見る。
「私は駄目なの?」
「リゼットさんは絶対に駄目だな。じゃあ寝るか」
俺達は2階に上がり、それぞれ別の部屋に入り。ベッドに入って寝る。




