368話 ビスマス鉱石
家に帰ってきて次の日。朝ご飯を食べ終わり、片付けて自分の部屋に壺を見に行く。
さて開けるか。もう出来てるだろう。
俺は壺の蓋を開けて壺の中に入ってるものを取り出す。
これがビスマス鉱石。これってどんな使い道があるんだ? まぁいいやしまっておこう。
俺はビスマス鉱石を空間の中に入れとく。
「何してるの?」
後ろからアリアナの声が聞こえた。俺は後ろを振り向く。
「これから鉱石の栽培。次は何を栽培するか」
「今まで何を栽培したの?」
「鉄鉱石、銅鉱石、銀鉱石、金鉱石、ヒヒイロカネの鉱石、ミスリル鉱石、オリハルコン鉱石、アダマンタイト鉱石、ビスマス鉱石ぐらいかな」
「アダマンタイトでも栽培して、矢でも作れば?」
「俺、加工以前に鍛冶とかやった事ないんだが」
「それは私が―――アダマンハンマーがなかった・・・」
「アダマンハンマーって何?」
「アダマンハンマーはね。アダマンタイトを加工するのに、必要な道具なんだよ。でもこれはダンジョンでしか手に入らないの」
「しかも出る確率が低く、人生で1回出れば運がいい方です。なお、不老不死の霊薬は10回くらい死んで出るかの確率です」
いつの間にかアリサがいた。
「だから私の説明するところを奪わないでよ」
「ハイハイ。ここからは先の説明はどうぞ」
「もう終わちゃったよ・・・」
「なら、オリハルコンとかミスリルを加工するのに、なにが必要なんだ?」
「オリハルコンやミスリルは、普通のハンマーでもいいけど。ミスリルハンマーやオリハルコンハンマーにすると、より効率よく作業が出来るよ」
「そうなると、カッパーハンマーやシルバーハンマーとかもありそうだな」
「確かにあるね。あんまり使ってるのを見たことないけど」
「作り方を知ってる人がいないんじゃないですか? ほとんど普通のハンマーと同じ作り方なのですが」
「忘れちゃあ駄目だと思うが。今回はアダマンタイトも栽培するか」
壺の中に石と水を入れて蓋をして、アダマンタイトを選ぶ。後は待つだけだ。
「神は何でこんなの作ったんだろ?」
「自然にある鉱石は無限じゃなく有限だろ。なくなってきたら神が何とかするんじゃなく、人族やエルフ族達で何とかしろってことじゃないの?」
「それだったらユウヒさんが、この壺を持っていたら駄目じゃないですか?」
「・・・・・・・確かに。俺が持っていたら駄目だな。まぁ仕方がない、俺が手に入れちゃったんだ。この先鉱石不足になったら、いい値で売ってやろう」
「流石に神がそこを何とかすると思うよ。もう1個壺を作るとか」
「じゃあその壺俺が手に入れよう。生産率が上がる」
くだらない話をしながら、自分の部屋から出て下に下りて玄関から外に出る。
「ねぇユウヒ君。何か寒そうな格好してるバカなサキュバスがいるんだけど」
アリアナが指を指してる所を見る。
「本当だ。今冬だって言うのに、何でリゼットさんはあんな格好してるんだよ・・・」
リゼットさんはの目は、早く中に入れなさいよって目で訴えている。俺は仕方がなくリゼットさんの所に行って、手を掴んで結界の中に入れる。
「・・・結果中って温かいわね。何で結界の中って暖かいのよ?」
「言ってなかったっけ? この結界の中にいると勝手に温度調節してくれるからな。後は結界の中にいれば俺達の話声は聞こえなし、外からの音も少しは遮断する。が、流石に大きな音は普通に聞こえる。なお、家の中にいると全く聞こえない」
「だから出てこなかったのね・・・。もう少しで私、風邪をひくところだったわ」
「そんな格好してるお前が悪い。服を買いに行ったらどうです?」
「私サキュバスよ。肌を隠すわけにはいけないのよ」
「いやいや、風邪をひくくらいなら厚着とかしてくれよ。風邪をひいたら誰が看病するんだよ?」
「ユウヒかアリアナかアリサの内の、誰かがしてくれるんじゃないの?」
「なーんで俺達が看病しないといけない!? お前の秘書にやってもらえ!」
「いいじゃない、看病ぐらいしてくれても。アンタたちも風邪をひいたら、私が看病するし」
「私たちは風邪をひかないけど」
「・・・ウソでしょ?」
「本当ですよ」
「看病、したかったわ・・・」
「したかったって。あっ、看病とは違うけど。アリサがどーしてもリゼットさんと添い寝したって。言っていたな」
「はい!? 私そんなことひとこ―――」
「そう言えば言っていたね。一度添い寝したいって」
「あら! アリサも可愛い所あるじゃない! よし、今日は泊るわ!」
「冗談じゃないですよ!! 何で私がリゼットと添い寝しないといけないんですか!?」
「アリサ? 前に人のベッドに入って毛布に包まったまま寝たのは誰だ? しかも一日中寝たのは?」
「わ、私です・・・」
「ならその報いを受けてもらおうか。今日はリゼットさんと添い寝してもらうからな。勿論暴力と性交はなしだ」
「「――――――ッチ」」
アリサとリゼットさんは舌打ちする。
「舌打ちした理由が何となくわかってしまう。一先ず家の中に入るか」
俺達は家の中に入る。




