361話 アイアンクラブ
アリアナとの鍛錬をしてから3日後。俺達は魔王城があるギルドに行く。
「そう言えば、ここの名前って何て言うんだ?」
「この町の名前なら、ハリアントっていうけど」
「そうか。まぁ覚えておこう」
何か凄く偉いことを言ってるが。全然偉くありません。すみません。
ギルドに入り、ダンジョンの許可書の申請書をの所に行く。
「ダンジョンが3つあるから、3種類の申請書がある」
「どのダンジョンから攻略しに行く?」
「そうだな・・・。1番簡単な所は?」
「真ん中のダンジョンですね。最高地下層は20階層まで、魔物のレベルもまぁ低いです」
「ならそこから攻略しに行くか。・・・3つまとめて書いちゃ駄目か?」
「やめた方がいいですよ。現状私達は名のある冒険者ではないので、普通に申し込みは断られますよ」
「あぁ~なるほど。それならここのダンジョンを攻略して、実力を分からせればいいんだな」
「実力を分からせるとのいいけど。あんまり早く攻略すると目立つよ」
「・・・それもそうだな」
俺は真ん中にある申し込み書を1枚取って、紙に書いてある通りにしたがって紙に書く。書き終わったら受付の方に持って行って、ダンジョンの許可書を申請する。
数分後。ダンジョンの許可書を貰って、ダンジョンに行く。ダンジョンに着いたらギルド職員に許可書とギルドカードを見せて、真ん中のダンジョンに入って行く。
「地下1階層は草原か。飛んで行こうか」
2人は浮遊魔法で空を飛ぶ。俺は空間からヴェールを頭に付けてから、空間から2本のレイピアを出してベルトに通す。俺は風魔法で空を飛んで、そのまま俺達は先に進む。
「ユウヒさん。何か前より速くなってません?」
「そうか? 自分じゃあよく分からいが、アリサがそう言ってるならそうなんだろうな」
「ユウヒ君も大分強くなってるよね。それでも素のステイタスじゃあ、まだドレットノートには勝てないけどね」
「あれは異常だよ・・・。俺が少しでも動いたら首が一瞬で飛ぶね」
「そうならないように、金のリンゴでも食べればいいじゃないですか? すぐに強くなれますよ」
「やめとく。これ以上感情を捨てたくないんだ」
「感情? ユウヒ君がある感情って確か・・・」
「私が見た中で、恥と怒りと嫉妬くらいですかね」
「後は後悔と殺意と・・・。後なんだっけ?」
「満足と感謝と絶望。こっちに来てから罪悪感がほぼなくなってきてるよ・・・。初めて人を殺したときに何も思わなかったんだよ・・・」
「普通じゃない? 人を殺したときに、罪悪感がなくなってくるのは」
「そうですよ。盗賊退治をしてると、人を殺したときの罪悪感何て消えていきますよ。例え相手が善であろうと悪であろうと」
「・・・まぁそうか」
「下に行く階段が見えてきたよ」
俺達は階段の前で着地して階段を下る。
「何だこれ? 何か水のように見えるが」
次に行く時はほぼドアとかがないが。今回は水が張ってあるように見える。
「水中だね。ユウヒ君は泳げる?」
「人並みには泳げるけど」
「じゃあ問題はないね。行こっか」
2人は先に進む。
「待て待て待て! 泳げても呼吸が長く持たないよ!」
「―――そうだった。ユウヒ君は普通の人間だった」
それに気づいたアリサは、空間から何かペンダントを取り出す。それを俺の方に向ける。
「このペンダントを首にぶら下げてください。ぶら下げている間は呼吸が出来ます。でも喋ることは出来ませんよ」
俺はアリサからペンダントを受け取って、首にぶら下げる。そのまま俺達は水の中に入って行く。
おぉ! 呼吸が出来る。でも喋ることは出来ないから、念話で話しかけるしかないな。
「(先に進むけど、ユウヒ君は大丈夫?)」
「(大丈夫だ。先に進もう)」
俺達は先に進む。
「(こっちに来て初めて泳いだな)」
「(向こうでも泳ぐことあるの?)」
「(あるよ。学校の授業でプールってのがあってな、その授業で一通りの泳ぎ方を習ったんだ)」
「(それって何のために習ったんですか?)」
「(・・・今思うと何のために習ったんだろ? 多分だけど事故とかで川とに流されたときに、自力で泳げるように習っていたと思うけど)」
「(そんな事故って起こったりするの?)」
「(するよ。現に船だって沈没した時に、泳げなかったら助からないだろ)」
「(・・・そうだね。泳げなかったら助からないね。でもこっちは魔法があるから、泳げなくても助かるけど)」
「(魔法って本当に便利だな・・・)」
「(話してる所悪いですが。前からアイアンクラブが来ますよ)」
俺達は一旦止まる。すると前から横移動しながらアイアンクラブがくる。
「(カニか。・・・最近食べなくなった)」
「(クラブって食べるの? 食べないものだよね?)」
「(なに言ってるんだ? 食べるものだよ)」
「(クラブも食べるんですか・・・)」
念話で話してるとアイアンクラブが攻撃してくる。俺達はその攻撃を避ける。
水中だから動きずらいな。風魔法で何とかするか。
鞘から1本のレイピアを抜く。風魔法で両足に履いてる靴の裏から風を出すようにする。靴の裏から風を出してアイアンクラブに近づき、アイアンクラブの顔を斬る。
デカいから真っ二つは無理か!
だが脳に当たったのか、アイアンクラブは消滅する。消滅したところから、アイアンクラブの両手が出てきた。俺はレイピアを鞘に戻して、アイアンクラブの両手を触れて空間の中にしまう。
「(昼飯はカニの腕かな)」
「「(食べるの?)」」
「(食べる。その前に休憩所に行かないとな)」
俺達は休憩所を目指す。




