355話 普通じゃねぇよ
東の港町に着くのに3日かけて到着する。この3日間で、普通では出来ない魔物がバーゲンセールか、というくらい出てきた。勿論討伐したのは全部エメさんだ。
「いやぁ本当素晴らしい! あんなに強い魔物をたったお1人で討伐するなんて! まるで英雄リゼット様のようです!」
「褒めなくていいよ。あんなの大したことないし、普通だよ普通」
俺が言うのも何だが。普通じゃねぇよ、ワイバーンより格上を殺すのは普通じゃねよ・・・。
「謙虚とはまた。今回はエメさんたちが護衛受けてくださって、本当に感謝します」
プルクトさんはエメさんを褒めちぎる。
「俺達完全に空気だな」
「いいんじゃない? 私たちが目立つよりあの女性の方が目立った方がいいし」
「そうですね。あれだけ目立てくれるなら、私たちの方に目立つような指名依頼なんて来ないでしょう」
「そうだな。それに関してはあの3人に感謝しよう」
「んんー! んんんー!」
あ、馬車に女盗賊がいる事をすっかり忘れていた。
「プルクトさん。水を差すところで悪いですが、依頼書に署名をお願いします」
「署名? あぁサインですな」
話を聞いていたエメさんは、空間から依頼書を出してプルクトさん渡す。それを受け取ったプルクトさんは、紙が置けるところに置いて箱から羽ペンとインクを出して、依頼書に署名をする。プルクトさんは依頼書を持ってエメさんに渡す。
「確かに署名はいただきます」
「次帝国に戻る時は是非!」
「こっちがの都合があった、また護衛をやりますよ」
プルクトさんは馬車と一緒に移動する。
「よし、ギルドに行こう」
エメさんにそう言われて、俺達はギルドに行く。ギルドに着いたら中に入り、依頼報告をする。エメさんは依頼書とギルドカード、俺達はギルドカードを出して各自魔道具にスキャンする。それが終わったらカウンターに報酬が置かれる。取り分を決めるために、エメさんは一度報酬を全部持って丸テーブルの方に移動する。
「で、報酬だけど5と5でいい?」
「いえ、10と0ですよ」
「「「なっ!?」」」
「お前何言ってるんだ!? 10と0とか馬鹿じゃないの!!」
「そ、そうですよ! 横暴です!!」
「待ってください。別に私が10じゃなく、エメさん達が10ですよ」
「「「・・・・・・・え?」」」
「別に現在はお金の困ってません。酷い話になりますが、私達はこの依頼を受ける気はありませんでした」
「な、何で受けたんですか?」
「脅されたので」
「お、脅されて受けたんだ。でも、報酬は5・5だよ。ユウヒたちがいなかったら、わたしたちは盗賊に殺されていたよ」
嘘つけ! お前1人で全部返り討ちできるだろ!!
「私達はいらないので、エメさん達の今後の足しにしてください」
「でも・・・」
「何なら盗賊の品もさしあげるので」
俺は盗賊から手に入れたものを全部出す。
「では!」
「ちょ! 待って!」
俺達はエメさんから逃げるようにギルドから出る。
「この先気配察知も使っておこう」
「別に使わなくてもいいんじゃない?」
「はぁ~、アリアナは分かってないですね~。ユウヒさんの見た目は覚えやすいんですよ、探そうと思えばすぐに見つかりますよ」
「・・・確かに覚えやすいよね」
「あんまり覚えてほくないがな。2人も使えよ」
俺達は気配遮断を使う。
「丁度港町にいるんだ。魚でも買っていくか」
「ワッキャーメももらわないとね。そろそろなくなるって言ってたし」
「まだワッキャーメがあればの話ですが」
俺達は市場に移動する。
「よし着いた」
俺は気配遮断を解く。
「すみません。ワッキャーメはありますか?」
「お、今日は来たのか。勿論あるぜ」
おじさんは箱を持ってくる。全部運んでくる前に氷魔法で箱を作る。
「今日は5個だ」
ワッキャーメが入った箱から氷魔法に移す。箱がいっぱいになったら空間に入れて、新しいは箱を作ってまたワッキャーメを移す。
「終わりっと。後サババ16つ、ジャゲ16つ、イワワシ16つください」
「毎度! 合計銀貨8枚と銅貨320枚だ」
空間から銀貨と銅貨入った袋を出す。それぞれ銀貨8枚と銅貨320を出しておじさんに渡す。銅貨と銀貨が入った袋を空間にしまって、氷魔法で箱を作る。
「丁度いただいたぜ。で、箱にいればいいんだな」
「はい」
箱に切り身が入って行く。全部入ったら箱を空間の中にしまう。
「また買いに来てくれよな!」
「この町に来たらの話ですが」
俺達は市場から離れる。
「帰るか」
俺はそう言って町から出る。人目がつかない所に行って、転移魔法で家の前に転移する。




