37話 防音結界
そのままギルドから出て、受付の人から教えてもらった宿に向かう。
「・・・何か他の冒険者から勧誘があると思ったが、そうでもなかったな」
「私が結界を張ったからね。あ、ちゃんと受付から離れた時に。結界は解いたからね」
「いつの間にかそんな結界を張っていたのか・・・。一体どんな結界だ?」
「気配遮断する結界だよ。これがあると色々便利だからね」
「アリアナって色んな魔法を使えるよな。何個か使わない魔法とかあるだろ」
「あるよ。正直何でこんな魔法があるの? ってなる」
まぁそうだよな。全ての物を使って言うのはそんなにないよな。
「ねぇユウヒくん、受付の人に言った依頼の変動の話だけど」
「あぁあれか? それがどうした」
「もしかて自分の為に言ったの?」
「半分は」
半分は確かに自分の為に言った。町の外に出るたびに沢山いるゴブリンを、連続で討伐したら。絶対に他の冒険者やギルドマスターに目を付けられる。それだけは絶対に避けたい。
「じゃあもう半分は?」
「もう半分は、いたずらに人が死ぬのを避けたいでけだ」
「ふ~ん」
聞いといて興味がないのか? もしかして他の生きている、人または種族はどうでもいいのか? こう言うのってなんて言うんだっけ? 自己中心的だっけ? いや違うな。そうだった場合、最初っから俺を見捨てているしな。・・・う~ん、分からん! 考えても意味がないな。
考えるのは止めて、アリアナと他愛ない話をしながら宿に向かう。
「ここが宿か」
ベッドの絵が描かれている看板がぶら下がった宿に着く。
「ギルドから遠かったな、噴水広場を通過したぞ」
「あの女ちゃんと言いやがれよ・・・」
アリアナさん。それボソッと言っていると思うけど、完全に俺に聞こえてますよ。
「ほら、入ろユウヒ君」
「あ、あぁ」
俺達は宿に入る。
「いらっしゃい、うちは素泊まりで1人銅貨5枚だよ。食事はすぐ目の前にある店に行ってくれ」
意外と安いな。こんな安くて経営が成り立っているのか?
「2人一緒で3日で」
「あいよ、合計銅貨30枚だよ」
ポケットに手を入れて空間から銅貨が入った袋をだす。袋から銅貨30枚を出す。
「あい確かに銅貨30枚ちょうだいした。これが部屋の鍵だ」
店主から鍵を貰い、2階に行く。その間に空間の中に袋を入れる。
「ユウヒ君、何で3日?」
「今回の事で多分厄介ごとになるから、早めに出るために3日にしたんだ」
「なるほど」
アリアナが納得したところで、俺達は部屋のドアの前で止まる。
「そうだアリアナ。部屋は一緒だが、一緒には寝ないからな。仮に一緒に寝ようとしたら―――」
「分かった一緒には寝ないよ!」
「ならいい」
ドアの鍵を開けて中に入る。部屋の中は左右にベッドが1つづ置いてあって、真ん中に小さい木製の引き出しだけと、その上にロウソクが置いてある。
「アリアナ。ちょっとこの部屋に、防音結界とかって張れる?」
「張れるけど何で? 別に必要がないと思うけど」
「いいからいいから」
アリアナは疑問に思いながら、部屋の中に防音結界を張ってもらった。そして俺は右手に雷を出して、それを俺の左手に当てて大きな音を出す。これだけ大きな音を出せば、絶対に気付くだろうっと思っていたが。ドアは開かずに誰も来なかった。
「耳がジーンっとするが、結界は問題作動してるな」
「何で防音結界を張る必要あったの?」
「仮に俺達の会話が外に漏れていたら、色々と面倒になるからだ。例えば、空間収納魔法と創造神の加護とか」
「あ~なるほど」
アリアナは納得して、左側のベッドの方に座る。俺は右側のベッドに座る
今日は色々あったから、これ以上動きたくないな。晩飯も食べたいが、食べたい気分じゃない。眠くなるまで、空間収納魔法のレベルでも上げるか、物の出し入れしてれば、勝手にレベルが上がるだろう。
眠くなるまで空間収納魔法を使って、空間の中に物の出し入れをする。眠くなったら浄化魔法で体を綺麗にして、靴を脱いでベッドに横になって寝る。




