354話 心配性
2日かけて東港町の1つ前の町に着く。俺達は中に入る。
「普通の町だな」
「そうだね。去年と違ってちゃんと人もいるね」
「それにしても、少し賑やかすぎじゃないですか?」
「確かに。何かの祭りとかじゃないか」
「まぁ興味はないけどね。どうせ少し休憩して移動すると思うし」
「そうだな」
「では皆様。少し休憩で25分後に東門に集まってください。それでは解散」
言ったそばから休憩が出された。
「25分後か」
「どうする? 買い物する?」
「買い物は別にいいや。特に買い忘れもないし、数が足りないって言うのもないし」
「そうなると東門に行って待機するだけですね」
「そうだな。ついでにあの盗賊を見張っておくか」
俺達は先に行った商人と馬車を追いかけるように行く。
「おや、どうしたんですか? 町を見てもいいんですよ」
「いえ、特に見るものがないのでここで待っていますよ。それと、盗賊を見ておくのでプルクトさんは、町でも見たらどうですか?」
「自分がですか? んん~。疑うってことはしたくないですが、荷物がなくなるってことが起きなくもないので。自分はここに残りますよ」
「あっ、すみません・・・」
「いえいえ。気持ちだけ受け取っておきますとも」
やっちまった。プルクトさんから見たら初めての人だし、そう簡単には信じられないよな。親切心は時には迷惑になるな。
俺達は邪魔にならない所に行って、氷魔法で長椅子を作って俺達は座る。
「何か平和だな・・・」
「そうだね。・・・聞くけど、ここに来て1年間以上経ったけど。どう?」
「どうって何だよ。ここに馴染んだって聞きたいのか?」
「それもあるけど、何か悩んでたりするかなーって・・・」
前もこういう話をしたようなしてないような。
「別に悩んでないよ。悩んでいたらサッサと2人に言うか、メアリーさんに言うよ」
「ほら言ったじゃないですか。ユウヒさんは特に悩んでなければ、苦しんでないって」
「そうだけど。やっぱり気になるじゃん」
「・・・何だろ、その調子でいくと来年再来年も同じこと言ってきそうだ」
「私もそう思いますよ。実際アリアナは、心配性っと言うか過保護っと言うか」
「アリサも同じだと思うけど」
「どこかですが? 私がいつ心配性になったり、過保護になりました?」
「例えばサキュバスが来た時に、さりげなくユウヒ君の間に入ったり。準露出が来た時もそうだったし。牽制っぽい事もしてるし。意外と私よりも心配性?」
「・・・そんな事をしていたのか。てっきり俺が邪魔だと思っていたが」
「――――――はい? 何のことです?」
「あっ、とぼけた」
「まぁアリサが心配性なのはわかった」
「違いますよ。違いますよ!!」
「ハイハイ・・・・・・」
俺はあくびをする。
「流石に2日連続で見張りは辛いな」
「ユウヒ君がやらなくても、私とアリサだけでよかったのに」
「俺だけやらないわけにはいかないだろ。それにいい経験にもなった」
「そうですか。不眠症にはでしたっけ? ならないと思いますが少し寝たらどうです?」
「そうするよ」
「あ! なら私肩を貸そうか?」
「いいのか? ならお言葉に甘えて」
俺はアリアナの左腕を抱きしめて、肩にもたれかかる。
「時間になったら起こして」
俺はそう言って寝る。
「「・・・・・・・」」
私は念話でアリアに話しかける。
「(断られると思って言ったのに、普通に肩にもたれかかってきた!?)」
「(ない羨ましいことやってるんですか!? 変わってくださいよ!!)」
「(アリサの身長じゃあ無理があると思うけど)」
「(・・・確かに無理ですね)」
「(予想外だけど。これはアリだね)」
「(メアリー様に言いつけますね)」
「(それはやめて)」
私はアリサと念話で暇をつぶす。
「ユウヒ君。そろそろ時間だよ」
「ん~・・・」
俺はアリアナに起こされて起きる。
「もうあのエメさんパーティは来たのか・・・」
体を少し動かしならがら、アリアナに聞く。
「まだ来てないけど。少し早く起こした方がいいと思って」
「どうも。・・・何でアリサは左腕にしがみついてるんだ?」
「アリアナが羨ましかったので」
「あっそう。立つから話してくれ」
俺達は立ち上がる。長椅子を壊してプルクトさんの方に行く。
「おや、もう起きていいのですか?」
「はい。おかげで少しは楽になりました」
「それは良かったです」
「お待たせしましたー」
エメさん達がこっちに来た。
「少し早いですが先に進みましょうか」
「分かりました」
「分かった」
俺とエメさんは返事をする。プルクトさんとルルさんは馬車に乗り、町から出て港町に目指す。




