331話 蘇生薬
結界の外に出て水魔法で燃えている木に水をかける。
大火事になる前に消さないと。折角木で家を隠しているだから。その木が全部燃えたら、リゼットさんにバレるだろ。
結界の周りに燃えている木を消化していく。
「終わりっと」
「こっちも終わりましたよ」
アリサがこっちに来る。
「後はアリアナだけだが」
俺とアリサはアリアナとフェニックスがいる方を見る。
「・・・大丈夫だな」
「そうですね」
負けるってことはまずないだろう。
「せーのっ」
アリアナはフェニックスの尻尾を掴んで、そのまま地面に叩きつける。その際にかなり大きな音が聞こえ、その周辺が揺れた。
「今の音はヤバいだろ」
「そうですね。ところで、アレいいんですか?」
「アレ?」
アリサが指を指しいる方を見る。
「あっ! ジャガイモが!!」
俺は結界の中に入る。焚火の上に置いてる蒸し器のは地面に落ちていた。地面に落ちている蒸し器の所に行って無事か確かめる。
「あぁよかった。無事だ」
蓋を開けて確認したら、ジャガイモは無事だった。
「無事でしたか」
後ろからアリサがくる。
「ジャガイモが水っぽくなったが、地面に落ちてぐちゃぐちゃになってないから大丈夫だ」
「そうですか」
「終わったよ~」
アリアナが戻ってきた。フェニックスがいた所を見ると、何故か灰しかなかった。
「ちょっと何してるんですか? 早く灰を回収してくださいよ」
「まだフェニックスが生き返ってないんだよ」
「灰から生き返るのか?」
「うん。見てれば、フェニックスが出てくるよ」
俺達は灰を見る。すると、灰の中ら小さい雛が出てきた。雛は辺りを見ている。
「本当に生き返るんだな」
「見たことないんですか?」
「俺がいた地球ではフェニックスは、存在してたのか分からないからな」
神話で出てくるけど。本当にあった話とは言えないからな。
「!!」
雛はアリアナを見て驚き。すぐに飛んでどっかに行く。
「あの雛、アリアナを見て驚いていたが。記憶でもあるのか?」
「あるよ。フェニックスは死んでも灰から生き返るけど、全くの別の魔物じゃないから。記憶は残っているよ」
「後は死んだらステイタスは初期化されますが。フェニックスの場合は少し強くなって生き返ります。レベル1でもその辺の冒険者を普通に殺せますよ」
そもそもフェニックス以外は生き返らないだろ。それにしてもフェニックスさん強くないですか? アリアナとアリア以外で倒せる冒険者っているのか?
「じゃあ、灰を回収しないとね。ユウヒ君。大きめの箱を作って」
俺は氷魔法で大きめの箱を作る。アリアナは結界の外に出たので、俺も一緒に外に出る。
「この灰は何に使うんだ?」
「蘇生薬に使うんだよ」
「蘇生薬? 人を生き返らせる」
「その蘇生薬だよ」
アリアナは風魔法で灰を持ち上げて、俺が持っている箱の中に入れる。アリアナは氷魔法で蓋を作って箱に蓋をする。俺は箱を空間の中に入れる。
「戻ろっか」
俺とアリアナは結界の中に入る。
「ユウヒさん。このジャガイモもう冷めてますよ」
アリサが手に持っているジャガイモを触る。
「本当に冷めてる。もう一度やり直しだな」
「そう言うと思って、準備してますよ」
アリサがちゃんと準備していた。蒸し器の蓋を開けるとジャガイモが2つセットされている。アリサからジャガイモが受け取って、蒸し器の中に入れて蓋をする。
「また待たないといけないな」
「アリアナが地面に叩い落とさなければ、こんな事にはなりませんでしたよ」
「――――――っう。ごめんユウヒ君・・・」
「いいよこれくらい。ジャガイモがぐちゃぐちゃになってないから」
「でも、次やったら私が許しません」
「別にアリサに許されたくないんだけど」
「「・・・・・・」」
「はいはい、喧嘩しない」
俺は2人の喧嘩を止める。
「まったく。何ですぐに喧嘩するんだ?」
「アリサが喧嘩を売ってくるから」
「別に売ってませんよ」
「いいや、売ってたね。完全に売っていたね」
「売ってないって言ってますよね? アリアナが売ってなら買いますよ」
「いいからやめろ」
俺は2人の頭を叩く。
「もう終わったことは忘れろよ、アリサ」
「・・・・・・はい」
いやそうな顔で返事をする。
そんな嫌そうな顔をするなよ。
「もう少し出来ると思うから、それを食べて機嫌を直してくれ」
「――――――それって美味しいですか?」
「どうだろ。アリサの舌に合うかは分からないが、美味しい思うぞ」
「そうですか」
俺達はジャガイモが蒸しあがるのを待つ。




