325話 本音は?
「えぇい! 何故オレ様が戦ってはいかんのだ!?」
「魔王様。ここにいるだけで士気が上がりますので。どうぞ、ここでくつろいでいてください」
「それではオレ様が無能ではないか!」
「元々無能ですよね?」
「誰が無能だ!?」
「ッチ。めんどくさい魔王め」
「聞こえてるぞ!」
魔王城の出入り口辺りで、な~にやってるんだ? 話声までは聞こえないが、コントでもやっているのか?
魔王城がある街に着いたが、かなり劣勢のだった。流石にダンジョンが3つあると、人手が足りないか。
「んで、ダンジョンは何処だ?」
鷹の目を使ってダンジョンを探す。
「――――――あった。北門から出て左の方に行くとあるな。しかも3つ並んでいる・・・」
これは厳しいな。まだ誰もダンジョンがある方に行けてない。しかもそこに主がいる。ミイラとキメラと、何だあれゾンビ羊か? がいる。そいつらの所に行くには周りの魔物を殺さないといけない。
「これは長期戦だな。いや、俺が主を殺せばいい話だけど。これは俺がやっていいのか? 絶対に駄目な気がする」
とりあえず、弓を構えて弦を引いて魔物に向かって放つ。今度は手負いするのは無理だな。確実に殺さないと。
矢をどんどん放ち、魔物を殺していく。
「何だ何だ!? 上から矢が降って来るぞ!?」
「援軍か? しかし、我々にはそんな余裕があるのか?」
「矢はこちらに向いてない。このまま応戦する!」
「「「「了解!」」」」
お、騎士と冒険者がやる気を出してる。魔王軍に騎士って言っていいのか? まぁ別にいいか。
街にいる魔物を殺していく。
「! おい、リゼット様が来てくれたぞ!!」
「本当か!」
あれ? リゼットさん来たんだ。そうなると、村は平気だったか。
「負傷者はすぐに城に運んで! 戦える者は私について来て!」
「「「「「了解!!」」」」」
リゼットさんが指揮を取る。
「これで俺は必要ないと思ったが。まだ沢山魔物が残っているな」
矢を放ち、次々と魔物を殺していく。
そろそろ俺も下に下りた方がいいか? いや、目立つな。
「ユウヒ君。私の方は終わったよ」
「! ビックリさせるなよ!」
「ごめんごめん。で、これってまだ不利?」
「まだな。俺が一気に主を殺しに行ってもいいが。それだと冒険者や騎士が育たなくなるだろ。それじゃあ意味がない。因みに主はダンジョンの方にいる」
「主はダンジョンの所にいるね。ところで、本音は?」
「普通に目立ちたくない」
「言うと思った。じゃあ私は下に下りて殺してくるね」
「目立つぞ」
「どうせ目立っても、当分ここには来ないでしょ」
そう言って、アリアナは下に下りながら派手に攻撃をする。
「おいおい・・・」
俺は再度、弓を構えて魔物に放つ。
「アリアナ!? 来てたの!」
「ユウヒ君がいる所に、私あり」
「何言ってるか分からないけど。ユウヒもいるのね。何処にいるの?」
「上にいるよ。さっきから矢が降って来るのは、ユウヒ君が弓で攻撃をしてるからだよ」
「あれユウヒだったの!? 道理で矢が魔物に当たって死んでいくと思ったら、ユウヒが攻撃をしていたのね」
「・・・聞きたいんだけど。ユウヒ君にあんな酷い事言われてたけど。嫌いになった?」
「嫌いに? いいえ、嫌いにはならないわ。あれくらいで嫌う何てあり得ないわ。寧ろやる気が出るわ」
ありゃりゃ。ユウヒ君、逆効果だったよ。
「この話は後で。今は目の前の魔物に集中するわ」
「そうだね。じゃあ私は主の方の行こっと」
「えっ、場所分かるの?」
「ダンジョンの方にいるよ」
「そこにいたのね。誰かこっちに来て!」
「何でございましょうか?」
1人の魔族がこっちに来る。
「主はダンジョンの方にいるって。魔王に伝えてきて」
「分かりました」
1人の魔族は魔王の所に行く。
「じゃあ行きましょ」
「えっ、来るの?」
「当然でしょ。そこのアンタ。軍と冒険者は街の防衛に専念して。と伝令兵や四天王に伝えて」
「はっ。しかし、リゼット様は?」
「私とこの人で、主の所に突っ込むわ」
「はっ!」
違う魔族の人が違うところに行く。
「これで良しっと」
「足手まといにはならないでね」
「アンタに言われると、足手まといになりそうだわ・・・」
私達は主がいるダンジョンに行く。




