321話 ケルベロスオーク
帝国の西門から出て。西北西の森にいるであろう、ケルベロスオークを探す。
「何か他の魔物を見たいな」
「急にどうしたんですか?」
「いやずっと人族の領土で依頼を受けていると、別の魔物を見たいなーって」
「じゃあ今度は魔族の領土に行こうか。そこなら他の魔物が見られるよ」
「例えば?」
「蛇とかカエルとか、人食い花とかドラゴンとか」
「後は、ゾンビとかミイラですね。獣人族の領土は、サソリやワームにデザート系の魔物ですね。エルフ族の領土は人族と同じような環境なので、特に変わらないと思いますよ」
「そうか。そう考えると修羅の森って凄いな・・・」
修羅の森にいれば、色んな種類の魔物に会えるからな。
「ユウヒ君。武器を構えて方が良いよ。ヒューマンイーターがこっちに来る」
「そう言えば依頼に、ヒューマンイーターに注意って書いてあったな」
俺はレイピアを抜いて構える。
「来たよ!」
ヒューマンイーターは俺の方に真っ先に来る。
「俺が弱そうに見えるのか」
ヒューマンイーターは勢いで、俺に噛みつこうとする。俺はジャンプして高く飛ぶ。土魔法で地面から鎖を出して、ヒューマンイーターを拘束する。俺はそのままレイピアの先端を下にして、ヒューマンイーターの頭に落ちていく。
「!」
ヒューマンイーターは上を向き口を開く。俺は自分の周りに土魔法で土の槍を作り、そのままヒューマンイーターの口の中に飛ばす。
「!?」
土の槍がヒューマンイーターの口の中に刺さり口を閉じる。そのまま落ちて両足でヒューマンイーターの、口辺りに着地してレイピアは口に刺さる。少し前に歩きながらレイピアはを抜いて、ヒューマンイーターの眉間に刺す。ヒューマンイーターは暴れていたが、時間が経つと動きが止まる。
「終わりっと」
レイピアについてる血を浄化魔法で綺麗にして鞘に戻し、土の鎖を消す。俺達はヒューマンイーターを解体する。
「ヒューマンイーターとエルフイーターって、あまり変わらないよな」
「そうだね。狙うものが違うだけで、姿形は変わってないね」
「おかげで解体が楽ですよ」
解体が終わり、ヒューマンイーターの素材を空間にしまう。
「そう言えば、エルフイーターの肉は美味しと言ってましたが。ヒューマンイーターの肉は美味しいのでしょか?」
「さぁ? 今度食べてみれば分かるかもな」
「そうですね」
「いくよ~」
先に進んでいるアリアナを追いかける。
「なぁアリサ、ケルベロスオークがいるってことは。他のケルベロス系がいるのか?」
「いますよ。ケルベロスラビットやケルベロスゴブリンとか」
「やっぱりいるんだ」
「あ、ちゃんと普通のケルベロスもいますよ。あれはただの可愛い犬ですが」
ケルベロスって地獄の番犬だったよな。地獄の番犬が可愛いってどういう事なんだ?
「因みに、ケルベロスラビットとかケルベロスゴブリンは。何故こうなった系です」
「・・・言われてみたら、何でケルベロスみたいになっているんだ? どういう進化をしたらそうなるんだよ」
「普通に性行為したからじゃないですか?」
「・・・なるほど」
流石にゴブリンやオークに、性行為するのはどうかと思うぞ。ケルベロスよ。
「いたよ。ケルベロスオークが」
アリアナは指を指しているが普通に見えない。俺は鷹の目を使って再度見る。
「本当にオークの首が3つある。しかも二足歩行だ」
「四つん這いだと思ったの?」
「思ってた」
俺はレイピアを抜く。ケルベロスオークまだ気付いていない。気配遮断を使って近づき、ケルベロスオークの背後を取る。少しジャンプして、横斬りでケルベロスオークの首を斬る。
「あと1体」
レイピアを綺麗にする。すると、後ろからアリアナの声が聞こえた。
「ごめん、1体殺しちゃった」
俺は後ろを振り向くと、ケルベロスオークの死体があった。
「別に俺が殺さなくてもいいよな。こういうのは効率よく行く方がいい」
「そうなんだ」
「まぁそうですよね。私とアリアナくらいになると、一緒に行動するより単独で行動した方が。効率は良いですね」
俺も早く2人と同じくらい強くなりたい。
「それに修羅のダンジョンじゃないから、練習にもならないだろ」
「そうだね」
「じゃあ解体しますか」
俺達はケルベロスオークの解剖する。
「しかし、依頼にある討伐証明部位が雑過ぎる。今まで受けた依頼書もそうだけど」
「確かに、GからEは書いてあったけど。Dからはちゃんと書いてないね」
「まぁ鑑定をすると、どの魔物かすぐに分かりますから」
「鑑定様様だな」
解体が終わり、素材になったものを空間にしまう。
「ここからそんなに離れてないから、歩いて帰るか」
俺達は帝国に戻る。
道に出て、そろそろ帝国の西門に着く。俺達はギルドカードを出す。
何だ? まだ遠いけど後ろから魔物気配がする。
俺は後ろ振り向いて鷹の目を使う。するとウルフにしては大きいウルフが見える。ついでに人も。
「なぁアリアナ。あれ何?」
俺はアリアナに聞いてみる。
「あれはフェンリルだね」
「へぇーアレがフェンリルか」
俺は前を向く。
「――――――フェンリルッ!!??」
俺は驚きながらもう一度後ろを見る。
「初めて見た。修羅のダンジョンでは1回も出てこなかったからな」
「まぁフェンリルはそう簡単に会えないからね」
「会っても殺されますが」
「あれってテイムされてるんだよな」
「そうだね」
「フェンリルをテイムする人がいるなんて、中々の腕前を持ってますね」
「いつか戦いたいな」
鷹の目を使うのをやめて、俺達は帝国の西門に行く。西門にいる門番にギルドカードを見せて、帝国に入ってギルドに行く。




