312話 練習
家に帰ってきて2日後、リビングにあるソファーに座りコールでミヤを呼び出す。
「あっ、もしもし? ユウヒだけど、生きてる?」
「久しぶりだね、わたしが恋しくなったのかい?」
「ふざけたことを言えるなら、普通に元気か。本題に入るが、スライムボックスとかスケルトンボックスって聞いたことは?」
「あるとも。ボックスは数えきれないほど持ってるし、練習の用のボックスを開発して練習ボックスがある。ただ、道具はあるがスキルだけは自前のが必要だ」
「流石研究者、そんなものまで作っているとはな。そこでだけど、その練習ボックスと道具を使いたいんだが」
「いいとも。でも、スキルはあるのかね?」
「スキルはある」
「なら大丈夫だ。すぐにこっちに来るのかい?」
「先に朝ご飯を食べてから。まだ食べてなくって・・・」
「そうか。まぁいつでもきたまえ、ソニアには話しておく」
「どうも」
俺はコールを切る。
「先ずは朝ご飯を作るか」
俺は立ち上がり台所に行く。
朝ご飯を食べ終わり、食器を片付ける。
「今日はどうするの?」
「ミヤさんの所に行って、ボックスの解除の練習をする」
「「ボックスの解除の練習?」」
「そう、ボックスの解除の練習。ミヤさんは練習用のボックスを作ったらしい。昔の話だろうけど」
「へぇ~~~、練習用のボックスを作るなんて。一体何処まで研究をしているんでしょうか?」
「アリサは日記で見たんじゃないのか?」
「見ましたが、深くまで書いてなかったですよ」
「あっそう。確かボックスを解除するには、構造理解のスキルが必要なんだよな」
「そうだよ」
それを聞いた俺は、スキル創作で構造理解を創作する。
≪構造理解の創作に成功しました≫
「これで準備は出来たな。行くぞ」
転移魔法でミヤさんの地下家に転移して行く。
「どうもソニヤさん、久しぶり」
「――――――!?」
俺達が転移して来たから、ソニアさんは驚いてる。
「オ、お久シぶリでス・・・」
「ミヤさんはいる?」
「マスターはいまケンキュウがいそガシク、手がハナせナいので。ワたしが案内しまス」
ソニアさんが先に進む。俺達はその後を追う。
「コちラになリます」
案内されたところに着く。ソニアさんはドアを開けて中に入る。
「アレがれンしュウボックスと道具でス」
テーブルの上には、色んなボックスと道具が置いてある。
「かなりあるな」
「こうゾウは1ツ1つ違います」
「なるほどね。これならいくらでも練習が出来るね」
「デは、ワたシはモどリます。ナニカあったら、そこのメいドに」
ドアの横にメイドがいる。メイドは頭を下げてる。
「それでは」
ソニアさんは部屋から出ていく。
「よし、やるか」
俺達は椅子に座る。俺は目の前にあるボックスを自分の前に置く。俺は構造理解を使ってボックスの鍵穴の構造を見る。
「お、これは簡単なやつか? 真っすぐ棒を入れれば開きそうだな。でもこれ、構造理解をじゃなくって構造透視じゃないか?」
一度使うのをやめてスキルを確認する。
〈構造理解〉
使用すると、ものの構造が分かるようになる。ハッキリ言って、構造透視の方があっている。
何で構造理解にしたんだよ・・・。
俺は箱の中に入ってる道具を見る。
「鉄、銅、銀、金、白金にミスリル。これはオリハルコンか?」
「そうだね。他にも、ヒヒイロカネにアダマンタイトだね」
「代表的な鉱石は揃ってますね」
俺は鉄の細い棒を手に取る。その鉄の棒に魔力を流してみる。
「本当に曲がったり伸びたりするな」
俺は構造理解を使ってボックスの鍵穴の構造を見る。一度丸い鉄の細い棒にしてから鍵穴に通す。そのまま魔力を通して、ゴールと思うところまで真っ直ぐ伸ばす。
――――――ガチャ。
ボックスの蓋が少し開く。構造理解を使うのをやめて、鉄の棒を抜いて蓋を最後まで開く。
「まぁ、何も入ってないな」
「練習用だからね」
俺はアリアナの方を向くと、アリアナも練習用ボックスで練習していた。
「アリアナもやるんだ」
「こればかりは練習しないと、こういう系のボックスを開ける事は出来ないからね」
「こういうのがあると、非常に助かりますね。何度も練習が出来るので」
アリサの方を見ると、アリサも練習用ボックスで練習していた。
「アリサもか」
「これでも私、何回か解除に失敗して酷い目に遭ってますから」
「誇らしく言っているが、全く凄くない事だが」
「別に誇らしく言ったつもりはないのですが。私みたいになりたくなかったら、練習をして腕を上げてください」
「そうするよ」
目の前にあるボックスを違うところに置いて、違うボックスを掴んでこっちに持ってくる。構造理解を使って鉄の棒で鍵穴に通す。




