308話 嫌いなのか
全部は回っていないが、ある程度は街を見て回って行った。
「何か、特に禍々しい事はなかった」
「ユウヒさんは何を想像していたんですか?」
「人がこの辺に来ると、吐き気がするよな場所で。最終的に発狂するよな場所だと思ってた」
「そんな場所になっていたら、魔族以外はここには来ませんよ」
「そっか。よし、ギルドにでも行くか」
ギルドに行こうとすると、多分西門だと思うが。リゼットさんがトボトボと歩いてる。
「見なかったことにしよう」
「そうだね」
「絶対に面倒を持ってますね」
「でも、ギルドって西門側だよね」
「気配遮断、気配遮断っと」
俺は気配遮断を使うとすると。
「――――――神!!」
リゼットさんがそう叫びながら、こっちに走って来る。
おいおい、魔族が神って言ってるぞ。せめて邪神って言えよ。・・・どっちも同じか。
リゼットさんは、走ってる勢いで俺に抱き着く。
「「!!??」」
「・・・・・・えっ?」
リゼットさんは顔を上げて俺を見る。
「ユウヒ君がデレた?」
「あのレズビッチゴミ女にデレた?」
「2人は一体に何言ってるんだ?」
「・・・このまま堪能しても?」
「いいけど、痛いビンタを食らわせるけど。嫌なら、10秒以内離れれば弱いビンタでになるが。どっちがいい?」
「あ、いつもユウヒ君だ」
「飴と鞭、ですね」
「えっと、堪能だけって言うのは・・・?」
「駄目だ。あと6秒な」
「うぇ!?」
「5・・・4・・・3・・・」
すると、少し堪能してからリゼットさんは俺から離れる。俺はリゼットさんに弱いビンタをする。
「――痛いけど、前よりはずっとマシね」
「で、何ですか? トボトボと歩いていたけど」
「今から魔王(笑い)に会いに行くのよ。正直会いたくないわ」
「なら、行かなければいいだろ」
「そうですよ。どうせ魔王何てリゼットから見たら、雑魚と一緒だと思いますが」
「魔王ってそこまで弱いのか?」
「今の魔王は弱いね。スライムと同じくらいに弱いね」
「そこまで弱くないわよ。行く理由は、何か渡したい物があるって言うから来た」
「魔王がリゼットさんに渡す物か・・・・・・。結婚指輪か?」
「そんな物を貰ったら、すぐに折って燃やしてやるわ」
そこまで嫌いなのか。
「だからついて来て」
「嫌だ」
「何でよ!? アンタたちは暇でしょ!!」
「暇だけど行きたくない。そもそも、俺達は魔王城に入れないだろ」
「そこは大丈夫、私の部下ってことにしておけば入れるから」
「・・・確かにそれなら入れるな」
「部下って言うのが嫌だけど」
「そうですね、せめて上司がいいですね」
「じょ、上司は流石に・・・」
「でも、こんな部下はいりませんね」
「どっちよ・・・」
「帰っていいか?」
「ちょ、行かないでよ。ちゃんと報酬だすから、ね?」
「報酬の問題じゃなくってな。面倒が嫌なんだ」
「面倒なんかにはならないわよ。なっても私が何とかするから、ね!」
・・・何か、婚期を逃した女性がやる行動に見えてくるな。
「で、どうする。面倒になってもコイツが引き受けてくれるよ」
「暇だからいいじゃないですか? 面倒は全部このサキュバスがやってくれますよ」
「アンタたちはちょっとは遠慮しなさい」
「・・・まぁ、面倒はリゼットさんが引き受けてくれるなら。行っていいか」
「! ありがとう!」
リゼットさんは、そのまま抱き着こうとしてくるが。俺は避ける。
「そこで避ける!?」
「避けるに決まってるだろう」
「ほんっっっと、甘えるって言葉を知らないわね」
「今のは甘えるとは違うだろ」
「それはいいから、行きましょ」
俺達はリゼットさんについて行く。
城の門に着く。
「これはリゼット様! 要件は聞いております、魔王様は執務室にいます!」
「そう執務室ね。あ、この3人は私の部下だけど。当然一緒に連れて行ってもいいわよね?」
「問題ありません!」
「そう。ならお邪魔させてもらうわ」
「「お邪魔されます!!」」
お邪魔されますってどういう意味だよ?
リゼットさんは、執務室の場所を知ってるようだ。そのまま俺達は付いて行く。
「で、ここか?」
執務室に入るドアに着く。
「そうよ。それじゃあ」
「え、何で右足を上げてるんだ?」
すると、リゼットさんはドアを蹴って開ける。
「魔王(笑い)来てあげたわよ!」
そう言いながら中に入って行く。
蹴ってドアを開けたっ!? 何考えてるんだ!? ほら、メイドの2人が驚いてるよ。
「リゼットォォォォォォ! オレ様と結婚しろォォォォォォ!」
誰だジャンプしながらこっちに来る、あの男性は?
「――――――死ねっ!」
リゼットさんは、右足を左斜めに上げて男性の顔を左に蹴る。
「どわぁ!!」
男性の人は左に壁にぶつかったと思う。
「見事なハイキックだな。っじゃなくって!」
俺はリゼットさんの所に行く。




