302話 猫かなにかかな?
港町の門付近に着く。門番にギルドカードを見せて中に入る。
「ここまでくれば、逃げられるよな」
「寧ろ逃げられない方が可笑しいよ」
「その時は姿も消さないといけないですね」
「そうだな。よし、魚を買いに行くか」
前に買いに行った店に行く。
「おっ! ワッキャーメを回収してくれる嬢ちゃんじゃねぇか」
「だ・れ・が、嬢ちゃんですか? 私は男性ですよ」
「・・・・・・嘘だろおい」
そこまで落ち込むか?
「ところで、ワッキャーメは?」
「あるぜ。今日は5箱だ」
おじさんは木の箱を5箱を出す。俺は1箱づつ持って箱をひっくり返して、ワッキャーメを空間の中に入れるて木の箱を返す。これを4回繰り返す。
「ありがとよ! でぇ魚はどうだ?」
そうだな~、サババとジャゲは確定で。他は・・・、これはブリか?
「すみません。この切り身は何ですか?」
「それはブッリだ、焼いて食うと美味いぞ」
「じゃあ、ブッリを10つとサババとジャゲ10つください」
「まいど! 合計で銀貨5枚だ」
空間から銀貨が入った袋を出して、袋から銀貨5枚を出しておじさんに渡す。
「丁度いただいたぜ。いま紙につつ―――」
「あぁ、待ってください。今入物出すので」
袋を空間にしまって、氷魔法で箱を作る。
「この中に入れてください」
「はぁ~、随分と器用だな~」
おじさんは魚の切り身を掴んで箱の中に入れる。なお、食べる時はちゃんと浄化魔法で綺麗にしてから食べる。
「終わりだぜ」
氷魔法で蓋を作って箱に蓋をして、空間の中に入れる。
「それではこれで」
「おう! またこいよ!」
買い物が終わり、俺達は門に向かう。
「買い占めてもよかったのでは?」
「買い占めたら、ここの住人が買えなくなるだろ。10つも買うにもちょっと抵抗があったんだぞ」
「別に商人からしたら、そんなの関係ないよ。売れればいいからね」
「まぁそうだけど」
門から出て、人目が付かない所に行って。転移魔法で家の前に帰る。
「「「「「――――――!」」」」」
おいおい、家の前に帰って来たら。結界の外に人がいるぞ。身なりは普通に冒険者っぽいけど。
「ちょっと行ってくる」
「「いってらっしゃ~い」」
俺は結界から出て、冒険者らしき人物の所に行く。
「おいお前ら。盗賊か?」
「はぁ!? どう見てもウチらは冒険者でしょうが!」
1人の女性がそう言う。
「そうか? じゃあ何で左腕を隠してるんだ? もしかして、俺を殺そうとしてるな」
「――――――ッ!」
おいおい、分かりやすいな。
「ッチ! 死ねぇ!」
女性はナイフで俺を殺そうとするが、避けて女性の左腕を掴んでそのまま背負い投げをする。
「お、運よくナイフを手なばしてるな」
「な、なんだよコイツ!」
「あぁ? そのままジッとしてろよ」
「「「「「!」」」」」
あれ? 何でコイツら固まってるんだ? ・・・・・・もしかして、スキルの強者が発動してるのか?
「お前ら、その場で正座」
4人の女性がその場で正座する。
「あ、コイツ掴んだままだった」
掴んでいる女性を離して、4人がいる所に行かせて正座させる。
「さて、どうするか」
とりあえず、アリアナとアリサを呼ぼう。
俺は後ろを向いて手招きで、アリアナとアリサを呼ぶ。それ見た2人はこっちに来る。
「どうしたの?」
「盗賊を捕まえた。これからどうしよっかなって」
「いつも通りに殺せばいいじゃないですか? それとも私が惨たらしく殺しましょうか?」
「「「「「!!」」」」」
その言葉を聞いたのか、5人の女性はビクビクしてる。
「・・・・・・なんなら奴隷商人にでも売りましょうか?」
「あぁ、やっぱりいるんだ。奴隷商人」
「そりゃあいますよ。犯罪者は大体が奴隷になりますから」
「奴隷に種類があって、戦士奴隷、労働奴隷、性奴隷。この3つだね。その3つは犯罪者や借金した人たちだよ」
「奴隷ねぇ・・・」
「―――ハッ! ユユユユユウヒさん。まさかこの外道極まりない人どもを、奴隷にするつもりですかっ!?」
「ウチは奴隷を買う余裕はないし、そもそも興味がない」
「そ、そうですか」
アリサは俺が奴隷を買うと思っていたのか? 残念ながら俺がいた日本は、奴隷とは無縁の場所から来たから。流石に奴隷を買うのは抵抗がある。
「―――いや、そもそも人を殺すにも抵抗があるのに。何で普通に殺してるんだ?」
「?」
アリサは何のこっちゃって顔をしている。
「ねぇユウヒ君。このスカーフを見てよ」
アリアナがスカーフを持ってこっちに来る。
「なんだこれ? どこかで見たような・・・」
「かなり前に見た、フェニックスが描かれてるスカーフだよ」
「あぁ何かそんなのいたな。お前ら、一応聞くが何処の盗賊だ?」
俺は盗賊に聞く。
「ふ、不死鳥の盗賊団だ・・・」
「まさかここまで来るとはな。この辺にアジトでもあるのか」
「ない・・・」
「本当だな?」
俺は殺気を出しながら、1人の盗賊を睨みつける。その盗賊は何度も頷く。
「本当だと信じよう。でだ、こいつらをどうするか。盗賊にしては、かなり美人のだから。奴隷にして売れば、それなりには金になるだろうな」
俺は5人の盗賊を見る
「奴隷として売るなら、いい奴隷商人がいますよ」
「何でアリサはそんなのと繋がりがあるんだよ・・・」
「よく、盗賊を捕まえて稼いでいたので。あ、大丈夫ですよ。ちゃんと正規の奴隷商人なので」
「正規なんだね」
「意外だな」
「(私も驚きです)」
「意外と正規じゃないと売れないんですよ。昔ならいくらでも売れたのですが」
「その話はいいや。まぁ売りに行くのが面倒だがら、殺すか」
と言うより。早く何とかしないとこっちが精神的に、危なくなりそうで倒れそう・・・。
「! それだけはイヤです!」
1人の盗賊がそう言う。
「なに言ってるんだ? お前は嫌って言っていた人を、問答無用で殺してたんだろ。そのツケが今来たんだ。ここで払ってもらうぞ」
「性奴隷でもなんでもやります! だから殺さないで!」
「・・・・・・」
俺は命乞いをする盗賊の方に行く。右手で盗賊の顔を掴んで、石化魔法で頭全体を石化させる。右手を離すと首が耐えられなかったのか、そのまま下にガクッと下がる。
「決めた、お前達は石化で殺すよ」
4人の盗賊は泣き出す。そんなのお構いなく頭を石化させていく。
「終わりっと。何か怖いな・・・」
5人の石化した頭は下を向いている。
「これって石化を解くと生き返るのか?」
「運がよければね~。スカーフは燃やしておくね~」
アリアナはスカーフを燃やす。
つまり、基本的に死んでいる可能性があるのか。
「でも、解く必要はないですよ」
「そうだな。で、なにアリサは盗賊の胸を触っているんだ?」
「いえ、こうやって他人の胸を触るいい機会なので、触っているだけですよ。流石に死体は初めてですが」
「・・・・・・楽しいか?」
「反応がないいので楽しくないですよ」
「―――なぁメアリーさん。アリサって昔からそうなのか?」
メアリーさんは姿を現す。
「えぇ、昔から人の体を触るのが癖でした。いま思う、構ってほしいっていう合図だったかもしれません」
「違いますよ。全然違いますよ! イライラしてやってるだけですから!」
「え~~~そうかな~~~。私が起きる前に、いつも色んなとこを触ってるじゃん~~~。かなり優しく」
猫かなにかかな?
「何で触ってるってわかるんですかっ!?」
「だって起きてるし」
「起きてるし・・・? 何で目を覚まさないんですか?」
「え、起きたらやめるでしょ」
「やめますよ」
「それじゃあつまらないからね」
「つまらないって何ですか!?」
この2人、絶対お互いに好きだろ。超が付くほど。
「ど、何処まで知ってるんですか?」
「んっとね~、布団から~、私の腕を出して~、手を掴んで~、そのままアリサのほっぺに~、私の手を当ててスリスリ~。ってぐらいしか、知らないかな~」
「~~~~~~~~~っ!!」
アリサはあまりにも恥ずかしさで、声が出てない。それとアリサよ、お前は猫か?
「最近はメアリー様の手でやってるかな~」
「まぁ」
「気付かなかったのかよ」
「寝てるので気付きませんよ」
「動かされたら気付くと思うが」
「で、何でアリサはユウヒ君にやらないの?」
「ユウヒさん。もう起きてるんですよ・・・。寝てても、やろうとすると起きちゃいますし。こうなったら、起きてる時にやるしかないですよね」
アリサは俺を見る。
「・・・・・まぁ、邪魔にならいならいいが」
「いいんだ・・・。私もやろっと」
やるのかよ。
「でもこのままだとアリサがいつか、色んな意味でやらかさないか。心配だよ」
「いえ、そんなことしませんよ」
アリサは真顔でそう言う。
「まぁ、それはいいから。金を回収しよう」
5つの死体から金を回収する。合計銅貨74枚。空間から銅貨が入った袋を出して、袋にいれて空間にしまう。死体は地面の中に埋める。
それにしても、門番は何をやっているんだ? こんな甘い警備じゃ駄目だろ。
そう思いながら、俺達は家に入る。




