301話 仕打ち
俺と受付の人は近くの詰所に連れていかれる。詰所で、ギルドの前で起きた事を話す。
「――――喧嘩が起きた理由は、メルさんをめぐって喧嘩が起きた。喧嘩をしていた冒険者の1人が、違法アイテムである興奮の粉を飲んだ事によって。その冒険者は変貌し、あの姿になった。そこで、たまたまいたユウヒさんが変貌した冒険者を止めた。これで間違いはないね?」
「「はい」」
間違いなんてあるのか? 嘘が見抜ける水晶に触れさせて、喋らせてるんだから。それと、怒りの粉って何だ?
「ユウヒくんは、興奮の粉って何だ? って顔を知るね」
よく分かったな。
「興奮の粉は、言葉通りに。飲むと興奮状態になり、一部のステイタスが上昇するけど。体の一部が変貌するか体全体を変貌させてしまう、危険な粉だ。しかも、一度飲むと一生そのままだ」
「そうなんですか。じゃあ、浄化魔法で浄化させればいいじゃないですか?」
「なんだって? 浄化魔法で浄化させる? ・・・・・・・盲点だった」
いや、最初にやる事だろ。
「至急、教会の神官に連絡を。浄化魔法が使える人を、ここの詰所に連れてきてほしいと」
「ハッ!」
これってまさか、面倒になってないか? 俺は帰っていいよな?
「もういいでしょうか?」
「あぁ、メルさんは帰っても構わないが。ユウヒくんは残ってもらうよ」
俺が浄化魔法で―――、何て言わなければ。面倒にならなかった。
「何で残らないといけないのでしょうか?」
「君が言った、浄化魔法で浄化させる。これが成功すれば、君に礼を言わないといけなくなる」
「いえ、仮に成功しても礼はいりません。それに、私はギルドに依頼の報告をしないといけないので」
「なら、先にギルドに行きましょう。その後にまたここにきましょう」
何だその笑顔は? 女性だったら確実に一目ぼれするぞ。
「・・・私、そんなに暇じゃないのですが」
「そうですか? 僕から見ると、そんなに急いでいるようには見えないが」
「そう見えないだけであって、凄く忙しいですよ。それに連れもいるので、あまり待たせるとここを襲いに来ますよ」
あの3人ならやりかねない。
「(いえ、私はいますよ)」
念話でメアリーさんがそう言う。
いたのか。
「と、とりあえず。先ずはギルドに行きましょうか!」
ナイス! よくやった受付の人!
「それもそうですね。では、ギルドに行きましょう」
俺達は立ち上がり詰所から出る。
「あ、戻ってきた」
「随分と時間がかかりましたね」
アリアナとアリサがこっちに来る。
「色々と面倒になった・・・」
「うん、その話は聞いたよ」
「で、これからギルドですか?」
「そうだ」
俺達はギルドに行く。
ギルドに行って、昨日受けた依頼書とギルドカードを出す。
「特に変わったことはありましたか?」
「盗賊が来たぐらいですかね」
「えっ、盗賊ですか?」
「はい、盗賊が来ましたよ。人が朝ご飯を食べてる時に邪魔をしてきたので、一方的に殺しましたが」
「そ、そうですか。ワイバーンの目撃は?」
「ないかったですね。まぁ早くこっちに戻ってきたので、もしかしたらワイバーンが戻ってきてるかもしれませんね」
「それはとても困るのですが・・・」
「なら、貴方方が調べればいいのでは? 無理なら他の冒険所に頼んでください。私達はやりません」
「・・・・・・少々お待ちしてください」
受付の人は奥の方に行く。
「うわぁー。ユウヒ君、そこまで言う?」
「当たり前だろ。あの受付の人のせいで、くだらない喧嘩に巻き込まれたんだ。これくらいの仕打ちがあってもいいだろ」
「まぁそうですね」
問題は報酬を受け取って、どうやって逃げ出すか、だ。気配遮断で何とかなるかな? 因みに、あの騎士は外で待っている。
「お持たせしました。依頼の方は達成で構いません」
「そうですか」
「――――――ただし、仮にあの洞窟にワイバーンがいた場合。指名依頼としてユウヒ様に依頼します」
そう来たか。
「1ヶ月以内に、ワイバーンが確認されたら。ユウヒ様に依頼します。よろしいでしょうか?」
「そのワイバーンは、普通のワイバーンでいいでしょうか?」
「はい」
「間違えても、アイスワイバーンやサンダーワイバーンではなく。普・通のワイバーンですよね?」
「はい」
「分かりました。1ヶ月以内にワイバーンがあの洞窟に確認したら、私達はそのワイバーンを殺しに行きます。これでいいでしょうか?」
「はい。では、ギルドカードをこの魔道具に」
俺達は1人づつ、ギルドカードでスキャンする。その後カウンターに金貨100枚置かれる。空間から金貨が入った袋を出して、袋に金貨を入れて空間にしまう。俺達はカウンターから離れる。
「よしアリアナ、気配遮断を付与してくれ」
「バレないと思うけど。いいよ」
アリアナに気配遮断を付与してもらい、俺達はギルドに出る。
よし、騎士にバレてないな。
俺達は東門から出て、人目がつかないところでに行って。転移魔法で東にある港町のも付近に転移する。




