297話 ワイバーン
少し時間が経ったら、メアリーさんが戻ってきた。顔を見ると随分と疲れているように見える。
「・・・・・・戻りました」
「お帰り。随分と疲れているように見えるが、なにしていたんだ?」
「主にルシを護っていたのですが。ルシに対して攻撃的な天使多かったので。護るのに苦労しました」
「護るって、そもそも天界で何があった?」
「ルシが私の側近になったことで、天界では大荒れしたので。それをルシと一緒に止めに行っていたのですが、想像していたよりも少し大荒れしていたので。少し戦争になりました」
「大変な事になってないか!? よくルシは生きていたな・・・」
「傍に私がいたので、死ぬことはありませんよ」
そうかも知れないが、何でそこまで事が大きくなっているんだよ。
「なぁ、ルシが天界に行く必要がなかったんじゃないのか?」
「天使王に色々話合ってもらうために、ルシを行かせる必要があります」
「いや側近って、傍に仕える人だから。メアリーさんから離れたら駄目だろ」
「? ルシは、側近兼秘書みたいなものなので」
それ秘書の仕事じゃないよな。
「うわぁー、ルシって多忙すぎない?」
「明らかに多忙ですね」
「そうでしょうか?」
「多忙だよ、誰が見ても多忙だよ」
「ところでユウヒさん。今回は非常に疲れました」
「帰って寝れば?」
「そんな疲れたときは、癒しが欲しいのですが」
「人の話聞いてる? 帰って寝れば癒されるだろ」
俺の話を無視して、メアリーさんはこっちに来る。俺が座っている椅子の後ろに付いて、椅子を少し後ろにずらされる。ずらしたあとは、俺の所に来て俺の膝の上に横向きで座る。メアリーさんは体を少しひねって俺に抱き着く。
「いやいやいやメアリー様!? 何やってるの!?」
「癒されるためにやってますが。何か間違えでも?」
「間違えって言うより、またユウヒさんが・・・」
アリサは俺の顔を見る。
「はい? 普通に余裕そうですね」
「前回ので慣れた」
「あれ1回慣れたんだ・・・」
「じゃあ、今は気にならないんですか?」
「作業の邪魔にならなければ、別に気にならないな」
「ふ~~ん。じゃあ私もやろっかな」
「アリアナは俺より背が高いだろ。俺の膝の上にアリアナが座るんじゃなく、アリアナの膝の上に俺が乗るんじゃないのか?」
「じゃあ乗る? 私はいつでも良いけど」
アリアナはこっちを向いて、さぁどうぞ、ってしている。
「この状態でどうやって座れと? アリサでも乗せて置けば?」
「えっ、普通に嫌ですけど」
「私もやだ」
「そうですか。で、メアリーさんはどうですか?」
「ユウヒ君。メアリー様はもう、寝てるよ」
「・・・喋らないと思ったら寝てたのか」
俺は引き続きプランターに、果物成長魔法を使って。果物を育てる。
果物を育てていたら、夜になっていた。メアリーさんを起こして片づけをして、晩御飯を作り、食べて、風呂に入り、寝る。
次の日。帝国のギルドで依頼を見る。
「ランクが上がったし、パーティランクがBになったな。Sランクの依頼を受けられるな」
「どれにしましょうかね~~~。出来れば、ドラゴンやフェンリルやベヒーモス辺りがいいですね」
「それをやりたかったら、魔族の方に行かないとないよ」
「そこまで行かないと、ドラゴンを狩れないのか?」
「そんなに山がないかね。人族の領土って山がほぼないから、ドラゴンやベヒーモスが住める環境じゃないんだよ。魔族の方はデッカイ山があるから、沢山いるけど」
「あぁ~~、それでよく人族はの人は、山にいるドラゴンを倒すんだ~~。と言って、魔族領土に行くんですが。大体が痛い目に遭って戻って来るか、死んでいるか、ですね」
よくある話だな。
「ん~~~。これは?」
アリアナが持ってきた依頼書を見る。
「東北東にある洞窟に住み着いた、ワイバーンの討伐。数が不明の為、Sランクに移行。これでいいか」
俺達は依頼書を持って受付に行く。
「すみません、これを受けたいのですが」
「はいはい・・・、はい!?」
受付の人が驚いてる。
「いやいやいやユウヒ様!? これはSランクの依頼ですよ! まだ、ユウヒ様のパーティランクはまだ―――」
「もう私はBランクですよ」
俺達はギルドカードを見せる。
「あ、それなら大丈夫ですね。では承諾します。お気をつけて」
すぐに承諾したぞコイツ。まぁ勝てるから良いけど。
ギルドカードと依頼書を空間にしまって、ギルドから出て。帝国の東門から出る。




