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31話 私は貴方の


「やっぱりお姉ちゃんだ! アタシの事覚えてる? フィロだよ」


 いや、覚えてるとか覚えてないではなく完全に初対面だが。この男性、いやこの女性は一体なんだ? 新手の詐欺か?


「すみませんが、私は貴方の姉ではありません。それに私は男性です」

「・・・え、お姉ちゃん一体何言ってるの? 久しぶりに会っていきなり冗談言う?」

「いやあの、本当に貴方とは初対面ですよ」


「いやいや、お姉ちゃんそんな冗談言わなくていいから、昔みたいに抱きしめ・・・」


 フィロって言った女性は、目線を俺の胸を見て急に黙り込んだ。


「ど、どどどどどうしたのお姉ちゃん! むむむむ胸がなくなってるよ!」


 そりゃあ男性だからないに決まっているだろ。


「そう言えば、さっきから声が低かったり髪の色が違うし」


 あ、やっと人違いと気付いたか。


「もしかして、お姉ちゃん呪われた!?」


 何でそうなる! 一体どうやったらそう言う結論になるんだよ!


「呪われているから、記憶もなくしているんだね!」


 何? 呪われると記憶もなくなるの? それ本当に呪?


「すぐに教会に行こう!」


 そう言って、俺の左手を掴んで教会に連れて行こうとした時。俺の右にいたアリアナが一瞬でフィロの目の前に立って、右手でフィロの首を掴む


「あのさぁ、さっきからユウヒ君の隣で見てたけどさぁ。ユウヒ君は「初対面」って言ったよね、なのに何でキミの姉だと思ったの?」

「そ、それは・・お・お姉ちゃんに・・に・・・似て・・・て」

「似ててユウヒ君に近づいたんだ。聞いてて殺意が湧くよ。先ずユウヒ君から手を離してよ」


 そう言って、俺の左手からフィロの手が離れる。


「じゃあ―――死ね」


 アリアナはフィロの首を掴んでいる右手に力を入れて、首を絞めている。


「待てアリアナ、殺さなくていいから! 殺す必要ないから!」

「・・・ユウヒ君が言うなら殺さないであげるよ」


 アリアナはフィロの首から右手を離す。フィロの首から手が離れた瞬間その場で咳き込んだ。


「大丈夫ですか?」

「だ、大丈夫。ちょ、ちょっと死んだおじいちゃんとおばあちゃんが、見えただけだから」


 それ大丈夫じゃないです、重症です。


「すみません、うちのアリアナが急に貴方の首を絞め過ぎたようで・・・」

「き、気にしないでアタシが完全に、勘違いしていたのが悪いから。じゃ、じゃあアタシはこれで・・・」


 そう言って、フィロはその場から立ち去った。出来ればもう会いたくない。


「アリアナ、お前やり過ぎだ」

「だって、あの女がユウヒ君を連れ去る気だったから」

「だからと言って殺そうとしないでくれ。せめて相手の肩を砕く程度にしてくれ」


「殺さなければ何だっていいんだ・・・」 


 アリアナは何か驚いてるが。別に普通だと思うけどな、言葉で言っても分からなければ、痛い目に遭わせる。そうでもしないと、本当に分からない人はいるからな。


「さて、受付の所に行くか」


 奥にある受付の所に行く


「ようこそ冒険者ギルドへ、本日はどのようなご用件でしょうか?」

「冒険者の登録しにきました」

「では、こちらの紙にお書きください。書けないのであれば、代筆しますが」


「あ、大丈夫です」

「では左側で書いてください」


 俺達は左側に行く。羽ペンを持って渡された紙に、名前や年齢や種族など書く。問題がなければスキルの方を書いて欲しいと、紙に書いてあった。問題があるのでスキルの所は空欄にする。アリアナが変な事を書いてない事を祈る。書き終わったら、右側に行って受付の人に渡す。日本語で書いちゃったけど大丈夫か?


 女性受付の人は何か難しい顔をしている。

 

 やっぱり日本語で書いたのがいけないのか。


「ユウヒ様、ちょっと聞きたい事があるのですが」


 あぁやっぱり。日本語は駄目みたいだな。


「はい何でしょう」

「性別の所に『男性』って書いてあるのですが、本当に男性ですか?」


 そっち!? 日本語より性別の方に疑問を抱くのかよ!


「私は間違いなく男性ですが」

「・・・少しお待ちしてください」


 女性受付の人は席を外して、奥の扉に入る。するとすぐに丸い水晶を持って戻ってきた。


「この水晶は鑑定が付与されています。この水晶に触れて、ユウヒ様が本当に男性か調べさせてもらいます」


 おっと、それは非常に不味い。鑑定したらスキルとか加護がバレバレじゃないか。ここはアリアナに何とかしてもらおう。


「(アリアナ、俺のステイタスに名前と性別以外全部に文字化けとか出来るか?)」

「(出来るよ)」


 出来るらしいので、そのまま水晶に触れる。


「!?」


 何か女性受付の人が、ありえないって顔しながら、俺を見たり鑑定結果を見ている。


「し、失礼しました。本当に男性だと思いませんでした」

「納得してもらって良かったです」

「それにしてもユウヒ様、随分と情報隠蔽のレベルが高いですね、名前と性別以外分かりませんでしたよ」


「見せたくない、スキルとかあったので隠蔽させてもらいました」


 アリアナには感謝してます。


「では、ギルドの基本を説明していきます」


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