287話 駄目です
調理室、図書室、中庭、その他諸々に行った。各部屋に幽霊がいたが、ウジャウジャいるってわけではなかった。城になると、沢山の幽霊がいると思ったがそんなにいなかった。
「何か中庭に苺が栽培されていたが、俺が上げてた苺の種じゃないだろうな」
「多分、ユウヒさんがあげた苺の種だと思いますよ」
「何でそう言えるんだ?」
「1個食べたので」
「あっ、食べたんだ」
「食べたって。勝手に食べちゃ駄目だろ」
「1つ食べた所でバレませんよ」
「お前な・・・。まぁ食べたものは仕方がな。で、バレにくい所から食べただろうな?」
「当たり前ですよ、すぐに目に入る所から採って食べませんよ。ちゃんと隅の方から採って食べましたよ」
「そうか。もう終わりだよな?」
「終わりじゃないよ。まだ行ってない所あるし」
「確か、第2姫殿下の所でしたね。私は行ったことはないですが」
「行くのか・・・?」
「うん」
「・・・俺だけ帰っていい?」
「駄目です」
メアリーさんに拒否される。
「アリアナとアリサがいるから、見逃してほしいのだが」
「駄目です」
「俺がいなくても幽霊が見えるだろ? なら、俺はいらないよな」
「駄目です」
「そろそろ、晩飯を!」
「駄・目・で・す」
俺は少しづつメアリーさんに追い詰められる。
「分かった。行く、行くから離れてくれ」
メアリーさんは離れてくれる。仕方がなく転移魔法で、マルティナ様の部屋の中に行く。
「到着っと」
俺達はマルティナ様の部屋の中に転移した。
「う~~~ん。特に何もいないね」
「いても嫌だろ」
「ユウヒさん。マルティナと言う名の準露出さんが服を着てます!!」
いつの間にかアリサはベッドの方に行っていた。どうやらベッドにの方にマルティナ様がいるらしい。
「何言ってるんだアリサは。そんなわけ――――――そんな事あった!?」
マルティナ様が普通のパジャマを着てるだと!? 自分の部屋なのに!?
「流石に寝る時は普通の服を着ると思いますが」
「そうだけど。あのマルティナ様が自分の部屋で普通の服を着てるのって、ほとんど見た事がないから。とういうかない」
「?」
メアリーさんはよく分からない顔をしている。
「随分とくつろいてるね、ベッドでうつ伏せになりながら本を読むなんて」
「今日は休みか、用事がもう終わってやる事がないとかじゃないのか? どちらにしても、違和感がある過ぎるな」
「そうだね。何か調子が狂いそうだね」
「私としては、このままでいてほしいですが」
「そうだな。何であそこまで露出が多いものを着てるんだよ・・・。流石にすぐに殺されるぞ」
「(そっちかー・・・)」
「(そう考えますか・・・)」
「(・・・・・・)」
「前向きに考えれば、速く動けるからいいのか?」
すると、マルティナ様が体を動かしてこっちを向く。
「バレた!?」
マルティナ様は周りを見て、首を傾げて元いた位置に戻る。
「良かった。バレてない」
「でもこっちを見たね。感が鋭いのかな?」
「ただの気のせいでしょう」
「そうだね。じゃあ帰っか」
「まだ見てない所があるけど、いいのか?」
「うん。もういないと思うし」
「あっそう。なら帰る前に何か置いていくか」
転移魔法で執務室に行く。
「誰もいないな」
「何を置いていくのでしょうか?」
「まぁ魔石だな」
空間から大きな魔石を取り出す。
「テーブルの上に置いて、ついでに紙も残して置くか」
空間からノートとシャーペンを出して、ノートを開いてページを破り紙に書く。
「これで良し」
魔石の横に紙を置いてノートとシャーペンをしまって、俺達は転移魔法で城の玄関の方に戻る。玄関から出て門番に挨拶して、人目がつかない所に行って転移魔法で家の前に帰る。
その日の夜。
「何だこの大きな魔石は!?」
テーブルの上に魔石が置いてある。
「まぁ、立派な魔石ね。あら、紙が置いてるわ」
「ヒルダ、読んでくれ」
「ええっと。置き土産です、しか書いてないわ」
「一体誰が・・・。ユウヒくんしかいないか。来てるなら何故呼ばない?」
「エリスやマルティナに用が、あったんじゃないかしら?」
「そうなのか・・・。いや、この魔石をくれるだけでもありがたい」
「人を呼んできすね」
「頼む」
一方ユウヒの方は。
「流石にあの魔石をあげるのは駄目だったかな?」
「いいんじゃない? 特に問題はないと思うし」
「ならいいか。ご飯できたから、食べるぞ」
「呼んでくるね~~」
俺はテーブルに皿を置いて椅子に座って、3人が来るのを待つ。




