22話 串に刺して
腹も空いたし、晩御飯にしよう。
「あ、アリアナの分どうしよう」
「私の分はいらないよ。そもそも私は元が本だから、基本食べたり飲んだりはしないよ」
それもそうだな。でも何か申し訳ないな。次からはアリアナの分も確保しないとな。
椅子から立ち上がり、台所に行く。
まな板に包丁にフライパン。基本調理道具はそろっているのか。
空間からホーンラビットの肉を出す。先ずは解凍して、まな板の上に思いっきり叩きつける。
兎の肉って焼いた時に硬くなるって、たまたまネットで見たから。焼く前に肉を叩いたり切れ目を入れる。肉叩きがあれば楽になるけど、ないから仕方が―――いや、作ればいいか。
氷で斧型の肉叩きを作る、凍らないように表面にゴツゴツ凸凹してる粗い目の方で肉を叩き。反対側で肉に切れ目を入れる。
下ごしらえが終わったら、フライパンで焼く。っと思ったが油がない。フライパンで焼くのは止めて、串に刺して焼くか。
肉を包丁で一口サイズに切り、氷で作った串に刺す。果たして焼いてる時に、氷は溶けるのか溶けないのか? 制御魔法で氷が溶けないようにすればいいか。
コンロの方に行き、スイッチとかレバーを探してみるが見当たらない。あるのは左右に丸がある。
・・・もしかして、そこに魔力を注ぐと火が出たりして。
俺は右の丸に魔力を注ぐと火が出てきた。よく言う、魔道具ってやつだな。
一度火を消して、氷で足付きの網を作る。右の丸の方に足付きの網を置いて、網の上に串を置いて火をつける、後は串をひっくり返しながら焼けば完成。
「よし出来た」
後ろにある食器棚から皿とコップを出す。網の上から串を取って皿の上に置く、コップには水魔法でコップの中に水を入れる。台所から離れて、アリアナがいるテーブルの方に行く。テーブルの上に皿とコップを置いて椅子に座る。
「いただきます」
兎肉の串焼きを食べる。
「何も味付けしてないのに美味い、空腹だったから美味しく感じるのもあるのかな?」
「それホーンラビットの肉?」
アリアナは不思議そうに兎肉の串焼き見る。
「そうだけど」
「他の種族もこうやって食べるの?」
「他の種族は知らんけど。町に行けば屋台で出していたりするんじゃないの? 家ではあまり作らないと思うけど」
「ふ~ん」
アリアナはあまり興味がないようだな。
兎肉の串焼きを全部食べて、コップを持って水を一気に飲み干す。兎肉の串焼きは3本しかなかったがそれでも満足した。
「美味しかったけど、調味料の大切さが分かった気がする」
「塩とかつけてなかったの?」
「塩やコショウがないからな。いつか手に入れよう」




