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第61戦 VSゴスロリ「幼女」

幼女がタイトルなので過去最大の長さかもしれません。

同じ趣味の友人がいるというのは本当にありがたい。

読書家な私としては、やはり読んだ本について語り合いたいし、本を貸し借りできるなら懐にも非常に優しい。

小学生の頃からの読書仲間がいるのだが、今日はそいつの家に遊びに行っていた。

午後から部活があると言われ追い出されてしまったが、読みたかった本を借りることができてホクホクしている。

いや、むしろ本日の気温は暑すぎる位だが。


その友達の家と最寄の駅はかなり離れていて徒歩だと辛いものがある。

余りにも太陽が張り切っているので、結構な距離を歩いてきた私は公園の木陰でベンチにたたずんで休んでいる。

残暑と言いたい時期に入っているとは思うが、全く持って酷暑にしか感じられない。

とは言ってみたが残暑と酷暑の違いなどわからんのだが。

酷暑のせいで沸騰した、下らないことを考える脳を水分補給で冷やすとしよう。

ちなみに今飲んでいるのはジンギスカンジュースなんてゲテモノではなく、知らない日本人はほとんどいないであろうスポーツドリンク、アクエリアスだ。


「はぁ・・・」


いくらなんででも一気飲みする気は無いので、アクエリから口を離して一息つく。

前かがみにダレたまま目線を正面にやると噴水があって、たくさんの人がその周りをたむろっている。

やはり人は暑いと自然、水場に群がるらしい。

デートの待ち合わせと思われる少女がしきりに時間を気にしていたり、還暦を迎えた後ぐらいの夫婦が噴水のふちで日向ぼっこしている。

熱中症にかからねばよいが。

他にも犬の散歩中の中年女性や、うろちょろと動き回るゴスロリ幼女が。


「え?」


うろちょろと動き回るゴスロリ幼女?

脳内で反復してから現実に意識を戻すと、やはりそこにはうろちょろと動き回るゴスロリ幼女がいた。

凝視して変態扱いされたくもないので、ベンチの背に身を任せてアクエリを再び口につけ、見下す感じで凝視する。

年はまだ幼稚園生といったところだろうか。

ジト目気味だが顔も可愛くて、ロリコンではない私でも成長してその美しさが変わらないのを願うくらいだ。

ただこの季節に黒いゴスロリは暑いらしく、全身から汗が噴出している。

あれではいつ暑さにやられて倒れてもおかしくないだろう。

というか実際倒れた。


「っておいっ?!」


朝起きるとき、意識が中途半端なときに「そういや今日部活・・・!」と気づいて跳ね起きるときの感じで、私はベンチからゴスロリ幼女へダッシュした。

律儀にアクエリをこぼさないように持ったまま。

どうでもいいが先程述べた比喩の場合、大体日にちの勘違いとかそんなんな気がする。

本当にどうでもいいな!


「大丈夫か?!」


ゴスロリ幼女の呼吸は浅く、顔色も悪い。

こ、こういうときは心臓マッサージだっけ?!

それとも人工呼吸?!!

いや熱中症だから・・・・というか人工呼吸は絵ヅラ的に問題があるな。


「み、水を・・・」


「ああ、私の飲みかけだが許してくれ」


飲みかけのアクエリアスを口に注いでやると、むせながらも幼女は全て飲みきった。

しかし顔色は一向に悪いままだ、まだ足りないみたいだな。

自販の位置はどのくらい離れていたか・・・・という思考を遮って、後ろから女性の声が聞こえた。


「すいません、水分といえばこれくらいしか・・・・」


犬の散歩をしていたおばさんがおずおずと水の入ったペットボトルを差し出してきた。

良く考えたらこれは最近良く見るようになった、犬の小便を流すための水か。


「嫌・・・・」


自分の命がかかっているときに贅沢な奴だ。

同じ立場なら全力で拒否するだろう私の言えたことではないが。

犬の散歩おばさんにペットボトルを悪くもないのに私が謝りながら返すと、今度は日向ぼっこ夫妻が銀色の水筒を提供してくれた。


「すまない」


「アンタの言うこっちゃないやろ。はよせえ」


「ああ」


面倒なので直で水筒の中身をくれてやった。

口からあふれ出すくらいに飲ませてやると、幼女は途中でギブアップを宣告してきた。

その後も若干無理を押して水分補給させたので、もう飲み物は大丈夫だろう。

となると汗を拭くものが欲しいな。

私が服でタオルの代用など使用ものなら、この我が侭ロリはやはり全力で拒否するだろうな。


「これを使ってくれ!」


ジョギング中のおじいさんが首に巻いていたタオル、もとい手ぬぐいを息を切らしながら貸してくれた。

のはいいんだが、コースは公園で折り返し地点だったのだろうか。

大分長い距離を走ってきたかと思われるほど手ぬぐいは汗で濡れていた。

地の句なので容赦なく言わせてもらうが、全くもって使い物にならん!


「ちょっとそれ貸して」


デートの待ちあわせ中だったらしき少女は言うや否や私から汗でびっちょりの手ぬぐいをひったくって走り去る。

今気づいたが幼女の周りには沢山の人が集まっていた。

皆親切な人なのか好奇心が強いだけの野次馬なのか。

見る人の心の曲がり方次第だろうな。

無論私は後者だが。

という思考を挟んでデート待ち少女が戻ってきたときには、手ぬぐいは噴水で洗われて雑巾絞りされた後だった。


「ん・・・・」


手際よく少女は幼女の体を拭いていく。

ただゴスロリの服の構造がわからないらしく、服の隙間から手を突っ込んで拭くという手法をとっている。

幼女が意識を取り戻し始めたので一応聞いてみた。


「救急車を呼ぶか?」


「・・・・涼しいトコで休めば大丈夫だ」


どうやら熱中症というより歩いてきた疲労が大きいらしい。

こんな生意気な口がきけるなら病院に行く必要も無かろう。

一番最初に駆け寄ったということもあるし、私がクーラーのきいたどっかの店に連れて行くとしよう。


「よいせ」


私がお嬢さん抱っこで幼女を抱えあげると、人々は雑談を交わしながらゆっくりと散っていった。

そのまま去ろうとしたが救急に参加した面子が声を掛けてきた。


「いい子ね、飴玉あげようかい?」


日向ぼっこ夫妻の妻の申し出を断らせてもらったが、幼女に与えるという妥協案に落ち着いた。

この年でばーちゃんから飴玉を貰うのもな・・・

互いにご苦労様などと労わったり褒めあったりしながら、ひとまず近くの喫茶店に向うことにした。


「・・・恥ずかしいからおんぶにしてくれ」


「あ、すまん」


流石に性に敏感なお年頃の野郎にお姫様抱っこは嫌か。

別におんぶでも大して変わりはしないと思うが。


「わかってないようだから言っとくけど、僕は男だからな」


「ああ、百も承知って男?!」


まさかの誤解、幼女は幼女ではなかった。

こんな可愛いのが女の子なはずがない・・・ッ!

逆か。








幼女の対義語が意外と無かったことが発覚


※今回の後書きは見ない、もしくは見なかったことにするのをオススメします。




明らかにセリフと地の文がいつもと変わりすぎました・・・

原因は幼女ではなく、今夏ラノベの読みすぎかと。

そもそもそんなにロリコンでもない。

読みすぎると文章に力を入れたくなる。


以下そのラインナップ


・俺の妹がこんなに可愛いわけが無い

・狼と香辛料

・パパの言うことを聞きなさいっ!

・僕には友達が少ない

・薔薇のマリア

・嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん

・電波女と青春男

・東方同人小説(ラノベ?)


誰得ってか俺得です。

単に自慢したかっただけです・・・・すいません。

勿論全巻読んだわけじゃないどころか数冊ずつなんで全部あわせても20ちょっと位。

忙しい割には読んだねってだけですが・・・・・

ちなみに自分で買ったのは下から4つ、残りは友達からの借り物です。

財布にエコ。


どうもはためーわくな後書きを読んでくれた方はありがとうございました。

でも書きたかった・・・・・

ただの自己満足ですが、「俺もこれ読んだな」と思ってにやりとした方がいれば幸いです。

そもそも読者の方がわからない後書きってのも問題ですよね・・・・

反省してこういうネタは控えようと思います。

無理ですが。

他人に自分を理解してもらいたいと思うのが人のサガ・・・・・・ッ!

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