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第41戦 VSこどもの日

「あ〜とい〜くつね〜る〜とぉお〜しょ〜う〜が〜つ〜♪」


「真木、正月はとっくに終わっているぞ」


今日は5月5日。

五月のお節句だ。


「ハハハハハ、見よの兜を!」


健児が腰に手をあて、実家から送られてきたものは兜をかぶっている

他にもミニこいのぼりなどが送られてきている。


「家人ぉ、この兜カッケェだろ!」


「ああ。まるでバケツをかぶっているようだな」


「やっぱかっこいいよな!」


「俺、今最高にかっこいい!」と自己陶酔に浸る健児を見てため息をつく。

ストレートに皮肉を言ってみたが、馬鹿にはもっと単純でないと伝わらないようだ。

それとも意図的に無視しているのか。

無いな。

多分前者の方だろう。

鏡を見てナルシズムに陥っている健児をぼぉっと見ていると、カンナが声をかけてきた。


「お兄ちゃん。千歳あめがあるんだけど舐めていい?」


「ああ」


千歳あめ?

それはこどもの日ではなく七五三だろう。

恐らく送ってきたのは母さんだな。

全く・・・


「家人君、僕の足元にガタガタ動いてるダンボールが二つあるんだけど・・・・」


丼モノはそう言って目でダンボールをさす。

誰か入っているな。

開けたくない気もするが致し方ない。


「どうする?」


「少し怖いが開けるしかなかろう」


アーメン、南無阿弥陀仏、と出鱈目に色々唱えてみる。

質より量だ。

覚悟をを決めて一気にガムテープをはがしてダンボールを開ける。


「ゼェゼェ、ハァハァ・・・やっと出られた・・・」


少し大きめの段ボール箱から出ててきたのは、私の父親だった。

「生き返った・・・」と言いながら汗をぬぐう。


「って父さん、何をしているのだ?!」


「蓮にダンボールに詰められて・・・・」


「父さん・・・・」


父さんが弱いんじゃないのだ。

母さんがおぞましい程強いだけだ。

妻に段ボール箱に無理やり詰められる夫を想像してみる。

シュールだ。


「お父さん、もう一つのダンボールに入ってるのは?」


「蓮だ」


母さん、何がしたかったのだ。

夫婦揃ってダンボール箱にinっていったい・・・


「とりあえず母さんが入っている方の箱は、放置しておこう」


「「異議ナシ」」


母さん、そのまま鈍ボール箱に詰まっていろ。

開けても問題起こすだけだろうしな。

触らぬ神にたたり無し、出てこぬ母に災い無しだ。


「かしわ餅できました!」


「そうか、では早速いただくとしよう」


「家人はお茶を入れなさいよ」


「わかったから背中を蹴るな」


「早く」


「この・・・」


腹が立ったので足を掴んでくすぐってみる。

案の定、もう片方の足が飛んできた。

こうなったらOLの如く、お茶に雑巾の絞り汁を入れるしかあるまい。

こないだご近所から貰った茶葉は何処だったか?


「家人、これか?」


「ああ、有難う父さん」


父から茶葉を受け取る。

次は・・・湯飲みはどこだったか?


「これか?」


「ああ、って何処から持ち出したのだ、その縄文土器!!」


「・・・違う・・・!」


「な、何がだ、林葉・・・?」


「・・・コレは弥生土器・・・」


「知るか!!」




「早く入れなさい!」


「欅、そうせかすな」


「腹減っちまったよー」


「健児さん、一応そこに猫の餌がありますけど・・・?」


「食えって?!」


多分ユカは本気で心配して、本気でそういっているのだろう。

猫の餌はそう捨てた味ではないしな。

お、注ぎ終わった。


「それでは、いただきます」


『いただきま〜す』


「あれ、これ放置プレイ?誰かダンボールから出して!」






橘家人の母親、橘蓮

深夜になりようやく脱出

どうやら橘家人が何らかの処置を段ボール箱に施した模様

その後出番のなかった高峰麗香と酒に溺れる

間に合わせようとした結果、いつもより少し短めです。

GWで更新のチャンスと思いきや、思うようにいきません。

・・・まあ累計14時間くらいカラオケで歌ってた自分が悪いんですけどね。

すいません。


それと喫茶カフェの新商品【あなたの隣に私はいない】が小説化しました!

よく意味がわからない方は感想欄を覗いていただければ。

書いてくれたうゆさんにこの場を借りてお礼を言わせていただきます。

ありがとうございました。

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