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俘虜の晩餐

平衡異界

作者: 鷹枕可

死の乙女 狂奔を瞑りつ

剥製美の少年群像を悉く血統に穢しぬ


拇指を渦巻く人工噴泉

今際の際を縁取りつつ

鹹き乾花 

復は濁海の絹の幾何学を孕みて

紡錘工場の午睡は

瞠られたる死を凱旋す

聖霊飛蝗を

善悪の盲目

命数数奇と諸ともに旧き誓約より放ちたり


自働公園

胸像を無限遠近に聯ねては

美術標本機構として

汝が永続を権限より陥落せしめ

擬装粉飾勿き侭に

肖像蒐集家へ委ねり


斯く敷衍をされ、

明瞭に比喩とも成りつつ

黒森までもを鬱蒼たる

自動翰墨印刷器が抽象観念へ

刷新を果すとも

即物の死

網膜そのものへ

網膜は映像期間の記憶野を均衡せしめたり


偶像の部屋

鶏頭の火夫らが

投擲臼砲へ鉛球を込めつつ

窓外を走る

時刻終局の運搬貨物車は酸蝕錆を落し止まず


軋轢の建築

閾を移る花籠を

鏡像下の静物像へ擱くとも

無窮に亙る穹窿はアラベスクを

楕鏡の周縁へ閉じぬ

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