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魔人

スマホでポチポチ

2/2

部屋の奥にあった俺の背よりデケェ扉。それを押し開ける。閂とかはかかっていなかった。廊下か。ここもさっきの部屋と同じように、石畳と石壁で出来ていた。明かりはない。奥には階段が見える。


さて、人様の家を勝手にうろつくのもどうかと思う。しかし現代日本の建築ほど、ここの耐震設計を信じることは俺にはできん。実際、崩れる音も聞こえたわけだしな。石で囲まれた部屋なんて怖すぎる。


シルクと共に真っ直ぐ廊下を進む。天井は結構高いので背を屈む必要はない。ただ時折砂ぼこりが落ちてくる。


さっきから何度か揺れるのだが、これは地震じゃないな。余震と言う感じじゃない。そうこれは……ビルにクレーン車で鉄球ぶつけた時のに似ている。解体のバイトで何度か体験した。


 って、かなりヤバイんじゃないか?


「急ぐぞ。崩れるかもしれん。」


「うわわっ。」


俺はシルクを抱き抱える。片手は空けておきたいので左手で。うむ、手乗りシルク。


やっぱり軽いな。後でしっかりと食べさせなきゃいかん。


軽く廊下を走り、階段も段を飛ばしつつかけ上る。が、50段ほどで天井が鉄板らしきもので塞がれていた。


「これ魔力を感じるよ。ロックされてる。」


「鍵がかかってるのか。魔力ならお前さんでどうにかならないか?」


「出来ない事はないけど……ちょっと時間かかると思う。」


「揺れは続いているし、さっさと出たいところだな。」


蓋を触る。うーん、何か行けそうだ。そんな気がする。


「ぶち破るからちょっと離れてな。」


俺は階段を二段下がり、シルクを下ろす。


やることは掌底アッパーだ。それもカエル跳びでやる『ジャンピング掌底アッパー』。


「いっせーのー……せっ!」


ジャンプの勢いを手のひらに乗せ、力の限りぶちまけるっ。壊せなかったらかなり痛そうなので、できる限りの本気で。


って、なんだっ?


腕が、特に手のひらが赤く光っている。


「すごいよ、ソレイユ。教わってもないのに魔力使ってる。でも、そのままだと腕が爆発しちゃうよ。」


マジでか。もう勢いは止まらないのでそのままぶちかます。


紙程も抵抗はなかった。


鉄板は手の型を着けて吹き飛んでいた。


いっしょに椅子が吹き飛んでいた。なんか派手な装飾で、すごく豪華そうなやつ。


他にも爺さんも飛んでいた。赤い服を着た髭の爺さん。サンタクロース?


「……き、奇襲だっ、王が襲われたっ。あれは恐らく魔人!」


あれ?

次回『第二王女』

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