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地平線上の鳥
青く綺麗な空を眺めてた。
誰もいない真っ白な砂浜で。
寂しくて耳を澄ましても風と波の音しか聞こえない。
どうして誰も待っていてくれなかったんだろう。
どうして誰も迎えに来てくれないのだろう。
瞳に溜めた雫がこぼれ落ち、乾いた砂へ吸い込まれていった。
海は静かに波を立て、あざ笑うかのように煌めいていた。
僕はどうしようもなく苦しくなって背を向けた。
伏せた瞼を開けると視界に入った瓦礫の山。
見慣れた国は消えていた。
何もかも飲み込まれ、僕だけあの場に残された。
瓦礫の上で白い鳥が羽を休めていた。
まるで、僕なんかいないかのように羽を広げあの大空へと飛び立ってゆく。
僕がここにいるのはあの鳥のように飛んだからではない。
どうしようもなく臆病で、泣き虫だったから。
海を見つめる皆に背を向けて走り出してしまったんだ。
怖くて。怖くて。
何も声にならなかった。
あの時、僕に羽さえあれば逃げ出さずにすんだのに。
何もなくなった広い国に独りで取り残される未来はなかったかもしれない。
呑気に太陽が笑う大空の下で僕はどうしようもない言い訳を繰り返していた。




