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授業中
黒板に刻み込まれる白い文字
先生の手が慌ただしく動いている
きれいだった黒板が白で埋め尽くされてゆく
利き手に持ったシャーペンがいつの間にか真っ白なノートの上に落ちていた
そんなことにも気付かないくらい
僕の視線はあいつに釘付け
頬杖をついて
眠そうに黒板を眺めているあいつ
今にも瞼が落ちてあの大きな瞳を隠してしまいそう
嫌いじゃない
あいつのひとつひとつの
小さな仕草が気になって
授業どころじゃない
ふと交わる視線
何事もなかったように逸らされる
真面目にノートがとれないのは
あいつがいるからで
だから後でノートを
あいつに借りよう
白い文字で埋め尽くされた黒板に
視線を向けて戸惑うあたし
さっきから向けられる
あいつの視線がくすぐったくて
授業どころじゃない
それでも文字を書く手は止まらなくて
黒く染まってゆくノートがある
ちらり、視線を交わらせ自然に緩む唇
恥ずかしくてすぐに逸らしてしまう
あたしだけを見てくれるのが
嬉しいのにどうしようもなく恥ずかしい
ダルそうに腕組みをして
椅子にもたれ掛かっているあいつ
どうせまた板書していないくて
あいつは慌てるんだ
だから後でノートを貸してあげようかな




