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天然怪盗VS天然刑事  作者: ひろーら


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第6話 怪盗たちの晩餐会・中編

登場人物紹介

春山晴美  怪盗シャルミーネ、天然怪盗

夏川奈津子 怪盗シャルミーネ

秋谷明江  シャルミーネの道具開発者

冬間富由実 怪盗シャルミーネ

水島美貴  警視庁捜査二課刑事、天然刑事

阿部百合子 警視庁捜査二課刑事

山田剛   二課長、通称デカ長

ガルハン・エリーヌ ガルハン家当主

サミュエル・リンゼ ガルハン家メイド

ハズウェル・マルル リンゼの部下


*登場する全ての名称はフィクションです。

エリーヌから使用人リンゼに関する資料を警察から盗んで欲しいと頼まれた怪盗シャルミーネ。

富由実は調査により過去の不正を知る。


「さて、ご依頼のことだけどね。」

「冬ネエ、何か策あるの?」

「はるちゃん、あるに決まってんじゃん。」

「まあ、探りは入れてるけどね。」

「何か分かりそう?」

「そろそろかな...。」

携帯が鳴った。

「ちょっと出かけるわ。」


近所の公園。

「何なの、警察の不正って。」

「まあまあ、百合子さん慌てないで。」

「本来怪盗の話なんか聞く気はないけど、内部の不祥事ならほっとけないわ。」

「そうね、私も警察は苦手だけど悪巧みするなら怪盗と同じよね。」

「本題を話なさいよ。」

「これよ。」

富由実は資料を百合子に渡す。

百合子はそれを読み、

「はぁ...、あいつら...、何か胡散臭いと思ってたよ。警察なんてそんな高給取りじゃないから、やけに羽振りがいいと思ってたけどこう言うことかい。」

「さあ、百合子さん。どうする?」

「そんなの...内部告発なんかしたらリンゼさんの二の舞じゃない。」

「だ•か•ら、私達がいるんじゃないかしら?」

「そう言うことね。悔しいけど、あなたの話に乗るしかなさそうね。」

「何か分かったら連絡頂戴ね、アデュー。」


警視庁捜査2課。

デカ長と美貴、百合子は3人で密談していた。

「お前、とんでもないもん持って来たな。」

「ゆりちゃんスゴいね。」

「いやいや、スゴいのは私じゃないから。」

「まあ、警察と言っても神様じゃねえ。中には悪もいんだろ...人間だからな...。」

「どうすんの...デッカちょう。」

「デッカちゃん、みたく言うな。とっ、とにかく私達内部が動けば厄介じゃない。」

「百合子の言う通りだ。俺ら3人なんか吹っ飛んで終わりだな。」

「デッカちょうって飛べるんだ、スゴいね。」

「おい、百合子。こいつ黙らせろ。」

「デカ長、勘弁して下さいよ。美貴の天然はハンパないですよ。」

「そっ、そうだったな...。」

「やれやれだわ...。」


シャルミーネアジト。

「冬ネエ、お帰り。」

「ああ、はるちゃん。何とかなりそうよ。」

「みきちゃんとゆーりんが協力してくれそうかな。」

「協力ってより、邪魔はしないかな。」

「どゆこと?」

「彼女達も刑事よ。怪盗の仲間ではないけど、不正を見過ごすことはないわね。」

「じゃあ、次連絡来たらいよいよ潜入だね。」

「まあね、くれぐれも予告状とか出さないでね。」

「えっ、お手紙出しちゃダメなの?」

「当たり前でしょ。相手は警察よ、意味無いから...。」

「はるちゃん...出そうとしてたんだ...。」


数日後。

富由実の携帯が鳴る。

「もしもし、シャルミーネかしら。」

「百合子さん、お待ちしてましたわ。」

「今回は中のゴタゴタだから特別に見逃してあげるけど、次はないからね。」

「あら、随分親切なのね。」

「あなたと雑談するつもりは無いわ。早速本題だけど、やはり押収品の横流しはあったわ。」

「色んな警察官がいるのね。」

「まあ、金に目が眩んでやったんでしょ。私からは特にコメントしないわ。」

「それなら、押収品リストと現在の在庫リスト、後裏口座の書類ってとこかしらね。」

「それ以外に、メンバーリストがあるわ。」

「根こそぎ退治ってとこね。」

「まあ、あんな人達が偉そうにしてるのは、正直腹が立つわよ。」

「世の中そんなものよ。」

「でも、あなた方にしては、今回のターゲットなかなかじゃない。」

「あら百合子さん、褒めて下さるのかしら。でもね、今回はお嬢様の為だからね。」

「成る程、バックがいるのね。しっかし、あなた方も盗む以外の方法とかないのかしらね。」

「じゃあ、今回の件。百合子さんなら盗まず解決出来るかしら。」

「それは...。」

「必要悪とかがいるのよ、今の時代。正攻法だけでは無理よね。」

「なんだかねぇ...、まあ後はあなた方の仕事でしょうから、私の話はこれでおしまい。成功なんて祈らないわよ。」

「百合子さん、感謝するわ。」

「怪盗に感謝されてもねぇ...。ちなみに保管庫はまあまあ厳重かもね。」

「まあまあ...ね。セキュリティは何とかなりそうね。」

「1つお願いがあるんだけど。」

「何かしら、百合子さん。」

「今回の資料を盗んだら怪盗を辞めることは出来ないかしら。」

「最後の仕事にしろと。」

「正直あなた方は捕まえたく無い感じなのよ。」

「嬉しいこと言ってくれるじゃない。でもね、世間で苦しめられて、盗むことでしか解決出来ないこともあるのよ。」

「本来は警察がしなきゃいけないのにね。」

「警察は万能じゃないわ。人間である以上間違いだってする。助けるやり方は1つじゃないのよ。」

「では職務に戻るので、これで失礼するわ。」

携帯は切れた。

「ゆーりん何だって?」

「彼女も大変なのよ。」

「ん?何が?」

「アンタみたいなのバディにしてるからじゃないかしらね。」


「ここが警視庁かぁ。」

「普通は来ない所よね。」

「明江さんから預かった道具です。」

「ありがとなっちゃん。」

「さあ、行きましょうか、保管庫へ。」


第7話(最終話) 予告

保管庫を目指すシャルミーネ。資料を入手し、リンゼの無念は晴れるか。

次回 「怪盗たちの晩餐会・後編」

遂に次回ラストです。

いや、最初からこの感じなら良かったかな?

でも、フルでどんちゃんしたかったんだよなぁ。

ではまた。

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