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誤字脱字等、あるかもしれませんがご容赦を。

律は苦いものを食べたように顔を歪ませた。


そういえば、昨日の下校時、大変なことをしでかしてしまった気がする。

「はぁ…」

自分のとった行動が自分の頭を悩ませているのは確かだが、後悔はしていない。

今のクラスで孤立したとしても、何の問題もない。強がりか、それとも本心か自分自身もわからない感情を覚えた。


がらら。

教室の扉が鳴いた。そして、教室内にある視線が決まっていたかのように律に張り付いた。いくつもの目に見つめられても、誰の感情も読み取ることができない。

気にしたら負けだということは理解していた。だから気にしていない風に歩く。

見渡す限り、昨日顎を掴まれた張本人はまだいないようだった。


上履きのなかに画鋲が入っているとか、そういう類のものはなし。


緊張した空気が、ある音で少しだけ驚く。

がらら。同じく扉の音。


「おはよーございまぁし」


よく通る声が響く、そして止む。

あまりの静けさに本人も驚く。


「え、え。なにさ」


あまりに呆けた顔をしたので、口から息が漏れた。

「ふっ」と。


「ああ!誰か今笑っただろぉ。お前か!」


そういって律に近付いてくる。その手で律の頬を掴む。

人懐っこそうに笑って律の名前を呼ぶ。


「おはよ、律」

「ん、はよ。蜜」


蜜は中3の時に同じクラスになった。男女問わず誰とでも仲良くなれるコミュ力モンスターだ。


まつ毛が長く、白い肌にほんのり赤い唇。童話の世界から飛び出したお姫様のようだ。


「昨日のは痺れたよ〜かっくいかった」

「どうも」


蜜には変な印象はつかなかったらしい。中学3年間の内、一番仲が良かったのが蜜だと思う。中1、中2は交友関係は広く、浅くだったから。

ちなみに、蜜は律と伊織の母親が死んだことを知っている。少しは気を使うかな、とか思っていたが、想像の真反対な気の使われ方をされた気がする。


そこから続々とクラスメイトが教室へと入ってくる。その間律は腕の中に眠った。


「…くん」


「律くん」

隣に座っている顔の知らない女子が律の腕を揺すった。


「…何」


「最初の授業始まるよ」


「…ん。ありがと」


どうやらホームルームを寝過ごしていたらしい。


こうして1日が終わった。

今日は水曜日。バイトが始まる。

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