非モテ非リア軍団!初ミッションです!
舞台は商店街。4月5日。コロッケ屋から100メートル程はなれた場所の、曲がり角の所。
3人の男性がコロッケ屋を見て、コソコソと作戦会議をしていた。
「いいか?この部活はリア充を爆発させるための部活だ。今からすることが、リア充爆発部の初めてのミッションだ!」っと言うのは、特徴がないのが特徴と言ってもいいくらいの男子高校生、
影宮心太。
「で?何をすればいい?」っと聞くのは、ツンツンした青髪で、四角いメガネをかけている男子高校生、剣道龍馬。
「我達3人が、あのコロッケ屋にいるカップルを攻撃すればいいだけの話だろう!」っと言うのは、アイハイディングコフワという髪型をしていて、真ん中から右側が緑色で、右目が隠れている。左側は紫色。アホ毛は黒色の男子高校生、
双双院クルヤ。
ちなみに、クルヤが話していた時、ブォォーン。
っと大きな音を出して、バイクとトラックが過ぎ去って行った。
「分かった。いつでも行けるぞ!」っと、メガネをクイッとする龍馬。
「てかっあのカップルって公園であった奴らだ。」っと小声で呟いた心太。
「よっしゃ!行くぞォォォ!」っと言う心太の掛け声と同時に、2人は
「「うおらァァ!」」っといい、各々の武器を手に取り、コロッケ屋へ駆け出した。
「ねぇーなんのコロッケにしようかなぁ?たくさんあって迷っちゃうんだけどぉ?」っと言う女性。
「俺は牛肉コロッケかな。美味しいし。」っと言う男性。
「お嬢さん可愛いね?コロッケ1つオマケでサービスしてやるから、2つ選びな?」っと言うおじいちゃん。
「やったぁ!じゃあ私は、牛肉コロッケと、ヤサイマシマシニンニクアブラカラメコロッケ!」っと言う女性。
「はいよ、コロッケ3つで200円ね。」っと言って笑顔でコロッケを渡したおじいちゃん。
「「ありがとうございまーす!!」」っと言ってお金を払い、コロッケの袋を受け取ったカップル。
その時、後ろから声が聞こえた。
「「リア充爆発しろぉーい。」」っと、自転車でカップルへ突撃しようとしている心太。
ニンジャ走りで、両手に輪ゴムを引っ掛け、飛ばせる準備をしているクルヤ。
龍馬はと言うと、
「さようなら!コロッケ屋さん!」っと、メガネから涙を溢れさせて、竹刀を構えながらコロッケ屋へ走っている。
そして、心太は
「くらえ!公園の恨みじゃい!必殺!自転車リア充爆発アタック!」っと、カップルの、男性を、自転車で引き飛ばした。
「うお!おまえはあの時の非モテ非リア野郎!」っと、心太に気づいた時にはもう時は遅し、男性は、「びゃぁぁ!」っと、吹っ飛ばされ、コロッケの袋をその場に落としてしまった。
クルヤはと言うと、
「すまんな、許せ!レディウーマン。我はリア充を見たら爆発させたくなる系男子なのでな。これは自然現象だ!キープ アン アイ オン! 秘奥義!
サークルゴムショット!」っと、女性の顔を目掛けて2つの輪ゴムをとばした。しかし、ただの輪ゴムだ。女性は、初めこそ、え?何よ!何なのよ!っと驚いていたが、その後、冷静になり、
「この変態!もう!知らない!」っと、言ってから、クルヤの頬を、持っていたカバンで2回程往復ビンタして、走って逃げた。
往復ビンタを食らう度に、
「おっ。おぅぅ!」っと言うクルヤ。
龍馬はと言うと、
「バイバイコロッケ屋さーん。部活動は大切だもんね!学校の1部だもん。許してぇ!」っと、
メガネから涙を流して、鼻から鼻水を垂らしながら。
「スーパーミラクルウルトラ究極必殺奥義、
フラガラ・アスカロ・ツルギ!」っと叫んで、
竹刀でコロッケが入っている窓ガラスを叩き割り、店の奥のドアも蹴り壊している。
「うっうちの店がぁぁ!やっやめろぉぉい!やめてくれぇぇい!。・゜ ꜀( ꜆>ᯅ<)꜆゜・。」っと、鼻水を垂らしながらも、コロッケを龍馬に投げつけている。
顔にコロッケが直撃しようとする度に、龍馬は、コロッケを口で受け止め、食べている。無残飲食だ。
「警察の人ぉぉぉ!」っとおじいちゃんが叫ぶと、50秒もしないうちにコロッケ屋の方へ向かってきた。
「やべぇ逃げよう!」っと言う心太。
「フン、これでは分が悪い、逃げるのが賢い行動だ。」っといい、自転車をこぐ心太に忍者走りでついて行くクルヤ。
「あ!おい!ちょと待てよ!」っといいながらも、カップルの男性が、落としたコロッケの袋を奪い、2人について行く龍馬。
こうして、リア充爆発部の初めてのミッションは、失敗に終わった。
舞台は羅少扇高校のリア充爆発部の部室になる。
「はいっじゃあ反省会を始めまーす!」っと。
ホワイトボードの前に立つ心太。
「今日は、初めてのミッションでしたね。成功だったね!」っと笑顔で言う心太。( ◜ω◝ )
「ああ、リア充を攻撃することが出来たんだ。
ミッションコンプリートって言うやつだ!」
っと、足を組んで椅子に座り、右手を銃の形にして、ホワイトボードに向かって小さく、「パンッ!」っと言い、輪ゴムを1つだけ打ちながら言うクルヤ。
「コロッケ無料でたくさん食べれたしいいじゃんいいじゃんŧ‹”ŧ‹”( ‘◉ч◉’ )ŧ‹”ŧ‹”」っと、コロッケを食べている龍馬。
「お前、それ無残飲食って言うやつだぞ?まぁ捕まってないし、まぁいいか。ミッションコンプリート!٩(ˊᗜˋ*)و」っと両手を掲げて喜ぶ心太。
残りの2人も、心太に続いて
「「ヤッタァ٩( 'ω' )۶ヤッタァ、ヤッタァ٩( 'ω' )۶ヤッタァ」」っと喜んでいる。
5秒間の沈黙の後3人は同時に真顔になった。
「いやっミッションコンプリートなわけねぇだろうが!どうゆう神経してるんだろうね!僕達は!クソがよォ!」っと頭を左右にブンブン振りながら、ホワイトボードに黒のマジックペンで、ぐちゃぐちゃくちゃっと落書きする心太。
「コロッケが食べれたからセーフだっつーの!」っと、反論する龍馬。
「うるさーい!それは龍馬だけだろ!」
「何?じゃあお前も食ってみろ。牛肉コロッケは俺が食ったからもうないが、最後のひとつ。ヤサイマシマシニンニクアブラカラメコロッケだ!ほらよ!」っと、心太の口の中に熱々のコロッケを突っ込んだ龍馬。
「あっつーーい!くそってめぇ何てこと.....しやが...る?」1度落ち着いた心太は
ŧ‹”ŧ‹”( ‘◉ч◉’ )ŧ‹”ŧ‹”、もぐもぐと、
コロッケを食べた。
「あっ、美味しいなこれ。ありがとう。龍馬、お前は良い奴だよ。お前と友達で良かった。」
「だろ!だからミッションコンプリートだ!」
っと仲直りする心太と龍馬。
「おい、ちょっと待て、確かにリア充は爆発出来たかもしれない。でも警察にバレたのはダメであろう。」っと言うのは、冷静になったクルヤ。
「うるせぇー!第イチ!武器として輪ゴムを持ってきたお前が、1番冷静みたいなことを言うんじゃねぇ!小学生かよ!ってか、キープ アン アイ オン!ってなんだよ!」っと先程の空気を取り戻した心太。
「それは、刮目せよの英語だ!輪ゴムをバカにするな!貴様こそ、自転車で突撃はやりすぎだろう!」っと言うクルヤ。
「だってしょうがないだろ!それしか、いい攻撃方法思いつかなかったんだもん!(´;ω;`)」っと少々拗ねる心太。
「おっ、おうそうか。なんかごめん。」っと普通に謝るクルヤ。
「いいよ別に。( ˶ᐢᗜᐢ˶)つ」っと笑顔で即答する心太。
クルヤは内心、さっきの顔は作り物だったのか。っと突っ込んだ。呆れたクルヤは小さくため息をついてこう言った。
「我が1番ツッコミを入れたいのは、龍馬、お前だ!」っと、龍馬を真顔で見た。(´◉ω◉)
龍馬は
「ほう、この俺に何か用かな?」っと、クイッとメガネを上げた。
「用がありすぎるんだ!そもそも何でコロッケ屋を攻撃し、コロッケ屋を破壊したんだ。というか、何で竹刀なんて持っているんだ!」っと、
龍馬に指をさして、凄い勢いで質問をしたクルヤ。
龍馬はと言うと、
「コロッケ屋を攻撃した理由は、クルヤ、お前がコロッケ屋を攻撃しろ。っと言ったからだろ?
コロッケ屋を破壊している時に、俺はお前たちを見て、なんで男女を攻撃しているんだ?っと思ったぞ!竹刀を持っている理由は簡単だ。俺は、
剣道を習っていたからな。(。・ω´・。)ドヤッ」っと
ドヤ顔で親指を立てながら返答する龍馬。
「剣道龍馬が剣道を習っていたから竹刀をもっている。っと言うのは分かった。だが、我はコロッケ屋にいるカップルを攻撃しろ。とは言ったが、コロッケ屋を攻撃しろとは言ってないぞ?」
っと首を傾げる。
「あるぇぇぇい?」っと巻舌風に言い、
(๑° ꒳ °๑)キョトンとしている龍馬。
「あっ、なぁクルヤ。」っと手を挙げて、クルヤに声を掛けた心太。
「ん?どうした?」っと心太の方を振り向いたクルヤ。
「お前が、龍馬に何をするか説明していた時があっただろ?」っと言う心太
「おん。あった。」っと返答するクルヤ。
「クルヤが、コロッケ屋にいるカップルを攻撃しろって言ってた時に、ちょうどカップルって言ってたときに、バイクとトラックの音で、そこがかき消されて、龍馬に聞こえなかったんだよ。僕もそこだけよく聞こえなかった。」っと言う。
それを聞いたクルヤは3秒間の沈黙の後、顔から冷や汗が出た。それと同時に叫び始めた。
「うぁぁ、さっきまで自分が1番冷静でーす。みたいな雰囲気で喋っててすいませんでしたァ!
ワタクシめのせいで、コロッケ屋さんがアホに破壊されちゃいましたァァ!マジですいませぇん!」っとクルヤは頭を抱え込んだ。
「おい。安心しろクルヤ。あのコロッケ屋は僕から200円もボッタクったクソコロッケ屋だ。
スカッとしたぜ!( •̀∀•́ )✧」っとスカッとした顔の心太。
「そうだ。クルヤのおかげでコロッケを無料で食べることが出来た。結果はどうであれ、最悪のパターンになってなかったらどうだっていいんだよ。」っと首を縦にふる龍馬。
「お前たち。(´;ω;`)良い奴だな。さっきまで攻撃的な言い方をしてごめんな。」っと、感動したクルヤ。
「「攻撃的な言い方?ハハッ、何のことか知らねーや。(^^)(^^)」」っと、笑顔で言う2人。
この瞬間。感動のドラマが生まれた。と思ったその時、部室のドアが大きな音と勢いで開けられた。バン!
「おいコラお前たちィィ!なーにコロッケ屋を
破壊してくれちゃってんだ!!リア充を攻撃したのはよくやった。でもコロッケ屋は勘弁してくれよぉぉ!あそこのヤサイマシマシニンニクアブラカラメコロッケ、めちゃくちゃ美味しくて私大好きだっのにさァァ!」っと疲れ果てた顔で部室に入ってきたのは
長い髪を黒いシュシュで綺麗に束ねていて、
髪の色は上から、前髪、横髪、後ろ髪までのそれぞれ2センチまでが黒髪。それからは金髪。
キリッとした感じだけど、優しさがある感じの目つきの美人の先生だった。
そう、この部活な顧問にして、入学式の日に校門に立っていた先生だ。名前は日野咲カルア
今更ながら、この部活が作られるまでの経緯を説明しよう。
前回、リア充爆発部を作ろうと決めた3人。
入学式から3日後部活動に関するお便りを貰った。そこにはこう書いてあった。
1年生からでも、自分が作りたい部活があれば、遠慮なくこのお便りに書いて、先生に渡してください。尚、顧問の先生は、誰でもいいのなら、
ランダムでこちらから選ばさせていただきます。
っと。すぐに心太、龍馬、クルヤの3人はその紙に、リア充爆発部のことを書き、提出した。
~日野咲カルアが顧問になった経緯~
「えっと、日野咲先生、あなたには、新しい
部活の顧問になってもらいたいと思います。」っと言うのは、60代くらいの少々白髪が混じっている教頭先生。
「え?嫌ですよ。だって面倒くさそうだし、お給料もあまり貰えないんじゃあ?」っと、真顔で
即答するとカルア(´◉ω◉)
「顧問は、ランダムで選ばれるんです。ランダムの場合は、部活動の顧問ではない先生を、
ルーレットで決めるんですよ。それで、日野咲先生が選ばれたって言うわけです。」っと優しい笑顔でカルアの顔を見る教頭先生。
カルアはと言うと
「いーやーでーすー。私は一定時間以上働きたくないのです。というか、ルーレットで顧問を決めるなよ!」っと駄々をこねると同時に、ツッコミを入れていた。
「うーん。そうですか。ちなみに日野咲先生は今、リアルを充実、エンジョイ!出来ていますか?」っと優しく問いかける教頭先生。
「まっまぁ、それなりのお給料を貰ってますし。(;¬ε¬)~♪」目を泳がせるカルア。
「もしも、リアルを充実しているカップル。
リア充を見たらどう思いますか?」
「爆発させたいに決まってるでしょう!」
即答だった。カルアはついに本性を見せた。
「そうですよね!この部活の名前とやる事を教えます。」
っとテンションを上げた教頭先生。
「部活動名はリア充爆発部。やることは、リア充を爆発させること!以上です!」
「何それ楽しそう!( ˶>ᴗ<˶)。教頭先生、私がこの部活動の顧問。やらせていただきまーす!」
即答だった。そして、すごくはしゃいでいた。
~日野咲カルアが顧問になった経緯終了~
話は今に戻る。
「くそぉ!もう仕事帰りにコロッケとビールが一緒に出来ねぇってのか!マジかよぉー!」っと
缶ビールを開けて、飲むカルア。
「本当にそうです。俺もあそこのコロッケ大好きだったんで。(。•́ωก。)…グスン」っと涙目になる龍馬。
「壊した張本人が言ってんじゃねぇ!」っとつっこむ心太。それと同時に
「ウッ、心太、そのワードは我の魂にも響く。」
っと(´・_・`)シュンとするクルヤ。
「あっごめんごめん。もうこの話は忘れよう。」
っと両手を前にして、振り振りする心太。
「あっそうだ、先生、あの後、コロッケ屋の騒動で、警察とか追いかけて来たんですよ。あれ、あの後どうなったか分かります?」っとカルアの方を向いて聞く心太。
カルアは、缶ビールを机に置き、こう言った。
「フッ聞いて驚くなよ。私を誰だと思っている?」っと( ´・֊・` )ドヤ顔で聞いてきたカルア
「「「え?ただのお酒好きのお姉さん。」」」
っと(´◉ω◉)真顔で即答する3人。
「お酒好きのお姉さんは正解だけど、もう少し凄い人っぽく見られたかったな。( ´•ω•` )」っとしょぼんとするカルア。
「話を戻す!なんと!この私が、もみ消しちゃいました!拍手!」っと笑顔でそう言ったカルア。
「「「すっ、すっげぇぇ。かっけぇぇ!」」」
っと言う3人。
「でも、どうやってもみ消したんだ?」っと質問するクルヤ。
「ん?大人の力〜。」っと、少々酔っ払った感じで返答するカルア。
「日野咲先生、ありがとうございます。」っと
お辞儀する心太。
「まぁ、良いってことよ。君たちはまだ学生だろ?学生は失敗してなんぼよ。」っと言うカルア。
「やったァァ!」っと両手を掲げてジャンプする龍馬がいた。
「で、結局だ。今回のミッションは失敗って言うことでいいよな?」っと真面目な顔になったカルア。
「お前たちがやったのは、罪のないカップル共を攻撃し、店を潰す程の営業妨害。犯罪にもなりうることだ。」チーズの袋を開けながらそう言ったカルア。
「はい。」っと言う心太。
「ミッション失敗が分かっているなら話が早い。敗因はたった一つ。お前たちは、罪のないカップルを攻撃したからだ。お前たちが奇襲をかけたカップルは、まだ何も悪いことはしていない。していたとしても証拠がない。だから、どうしても、奇襲をかけたお前たちが悪者になる。」カルアはそう言いながら、チーズを口に含んだ。
そして、チーズを飲み込んでからこう言った。
「お前たちは正義の非モテ非リア軍団になれ。
攻撃してもいいのは、悪いカップルだけだ。
世の中にはな、いいカップルだっているんだ。
私も、カップルを見るとついイライラしてしまう時がある。でも、優しいカップルがいるってのも知ってるんだ。お前達の親も、喧嘩する時があったとしても、なんだかんだ言って優しいだろ?そういうことだ。」っと言うカルア
「だが、悪いカップルなんてどう見つければいいんだ?」っと、顎に手を当てて考えるクルヤ。
「あっそうだ!僕の友達に、中学校のとき、写真部のエースで、情報収集とかが得意な人がいるよ!その人にこの部活に入ってもらおうよ。」
っと元気に言う心太。
「ん?何かいきなりだな。でもまぁいいか。紹介してくれ。」っと言うクルヤ。
「もう電話してる!」っと言う。
「おっそうか、随分と都合よく進むな。」っと言うクルヤ。
「いーじゃん。いーじゃん。都合よく進むの俺大好きだ!」っと言う龍馬。
「なぁ、心太、写真部のエースで、情報収集が得意な友達って一体どんなやつなんだ?」っと
首を傾げるカルア。
「はい!特技はストーキング!好きなことはストーキング!座右の銘はストーキング!ミスターストーカー!の男です!この高校の新入生でもあります。」っと自信満々で言った心太。
「おいおい、大丈夫なのかよそれ。」っと、いつの間にか3本の缶ビールを飲み干して、4本目の缶ビールを開けようとしていたカルアが言った。
~待つこと20分~
「あれ?遅いなー?」っと不思議に思う心太だったがその時、窓の外側から、コンコンっと2回ノックがされた。
「おわっ!何だ何だ!」っと驚き、飛び跳ねた心太。窓側を見てみると、そこには。
マッシュルームヘアーで、四肢が長い男性がそこにいた。その男性は。引きつったような笑顔で
「もうここにいるよぉー」っと窓をコンコンし続けていた。
龍馬は慌てて窓の鍵を開けて、窓を開き
「こんにちはー」っと元気よくその男性の腕を引っ張り部室に引き込んだ。
「のわァァ!」っと言ったその男性その男性こそが、ミスターストーカーだ。
「やぁ!久しぶりだね!環くん!」っと言いながら、倒れた環に手を差し出した。
環は、「やぁ、心太くん。急に呼び出して、ソレガシに何か用でござるか?」っと言い、心太の手をかりながら、立ち上がった。
「まぁ、頼みがあってね。先にみんなに紹介するよ。」っと心太。
「3人に、紹介します。元、写真部のエースにして、情報収集の天才、ミスターストーカーこと
僕の友達、田中環君です!
環くんこの3人は、僕の部活のメンバーだよ。」
4人はそれぞれ「「「「よろしく。」」」」っと言う。
「で、早速なんだけど、環くん。ぼくが今日君を呼んだのは他でもない。君の情報収集能力が欲しいんだ。どうか、僕達の部活動に入部してくれないかな?」っと聞く心太。
「ソレガシの情報収集能力が必要な部活動。はて、どのような内容なのかを教えて貰うことは出来ぬか?」っと。意味もなく指をパキパキ鳴らす環。
「部活動名は、リア充爆発部。やる内容は、リア充を爆発させること。それもただのリア充じゃなく、悪いことをしているリア充だ。君も、リア充を見たらイライラするだろ?」そう言って心太は環に問いかけた。
環は1度目を閉じて、フンっと少々鼻を鳴らした。3秒間の沈黙の後、環は目を開けて言った。
「なるほど、悪いカップルである証拠を集めるために、ソレガシノ、この!元写真部エースのソレガシノ力が必要と言うわけか。」状況を整理した環は続けてこう言った。
「悪いがこの話は断らせて頂きたい。ほかをあたってクレメンス。」っと環は断った。
「なんでだよ!君もリア充は嫌いだろ?」っと心太は言った。
その時、環は右手のうち、三本の指を前に出し、3つの理由を述べ、1つずつ言い終わった後に、指を1本1本折りながらこう言った。
「理由は3つある。1つ目は、確かにソレガシはリア充が嫌いだ。でも、人の幸せだの何だのはどうだっていい。2つ目は、ソレガシにメリットがない。ストーカーと言っても、簡単なものじゃないんだ。最後の理由は、1つ目や2つ目と被るかもしれないが、そもそもソレガシはこの部活動に興味が無いのでござる。」その時、三本目の指が折れた。そして、ソレガシは帰るっといい、ドアの方へと向かった。
心太は、
「そんな、ちょっと待ってよ!環くんが頼りなのに。」っと環を引き留めようとした。しかしそこで龍馬が心太の肩を叩きこう言った。
「本人がやりたくないって言ってるんだ。しょうがないよ。俺も、彼の力が欲しいと思った。でも、本人の意見を尊重するべきだ。」優しく、そう微笑んだ。
「龍馬。分かったよ。」っと龍馬の顔を見た心太。そして、1度目を閉じ、心太は
「そうか。環。もう分かったよ。友達として頼んだのに、友達だからこそ頼んだのに。本人が嫌ならしょうがないよね。ありがとうね。」そう、優しく言った。
その瞬間ドアを開けて帰ろうとしていた環の動きがピタッと止まった。
その時、環の脳内で再生されたのは、中学の時、心太と遊んだ夏休み、心太と初めて出会った時のこと。などの、心太と遊んだ時の思い出だ。
そして、今、くるっと心太の方を振り返った環。
その目の前には、ニヤリとした感じのドヤ顔の
心太の顔があった。
そう、影宮心太。この男は、田中環とは中学校からの付き合い。故に知っている。
田中環。この男は、俺たち、友達だよね!って言われると、うん!って言ってお願いを承諾したり、長距離走、一緒に走ろうね。って言われると、うん!っと答え、最後は置いていかれるタイプの人間なのだ。
影宮心太。この男はそこそこのクズなのだ。故に使う。相手の弱点を知っていて、自分がピンチになった時。遠慮なく利用する。相手の弱点を。
~環の心の中~
全く、心太はずるいな。ソレガシの事をよく分かっているではないか。それでこそ友達。
友達のためならソレガシは、マグマの中でも飛び込んでやろう。
~環の心の中おしまい~
環は心太の方を向いてこう言った。
「全く、心太はずるいでござるよ。ソレガシの弱点をついた発言。まさにボスに相応しい。ソレガシの能力を、活かしてみろ。」っとキリッとまゆを下げて、少し微笑んで言った。
「ということは、この部活に入ってくれるって言うことなんだね?」っと聞く心太。
「だから!そう言っておろう!」っと少し顔を赤くして下を向く環。
「「「「よっしゃぁぁぁ!」」」」っ田中環に抱きついた、心太、龍馬、クルヤ、カルアの4名
リア充爆発部に元写真部のエース兼ストーキングマスターが入った。