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遠距離恋愛

私の後輩。

作者: 珊瑚

朝から憂鬱だ。

昨日、会話の途中で電話を切ってしまった。


やってしまったことに後悔してもしかたない。

なんて、思っても後悔するでしょ!

後悔の嵐よ!!!

もー、やだやだ。嫌われた。絶対に嫌われたよ。


それでも地球はまわるんでしょ?

まわってないで、とまってよ!

時間よとまれ!巻きもどれ!


時計をみれば


「やばい。遅刻する。」


目を腫らしたまま仕事へ向かう。


…………………



仕事に集中、集中!

他の事を考えないように…

いつもより無心で頑張っていたら


「はい」


『え?』


私の腫れた目を見かねて後輩が、私に伊達眼鏡を貸してくれた。


『ありがとうございます。』


お恥ずかしい限りです。


「何やってんですか?」


眼鏡を装着しクイっと手のひらで押し上げながら


『お仕事です』


出来る女アピール?


「あっそ」


後輩は呆れたように言い自席に戻る。

年下なのに毎回いろいろと世話をやいてくれる後輩はきっと出来の悪い姉だと思っているのに違いない。

ていうか、前にそんなふうに言われました。

ランチでも誘ってお礼しなきゃ。

何て考えていたら


「先輩。これでいいですよ」


机の端にポストイットをぺたりと貼られる


『え?』


「ごちそうさまです」


『え?』


机の端に貼られたポストイットを手に取れば

ランチ誘われました。

場所も指定されています。

そして<愚痴聞いてあげます。>と、書いてあった。

本当に出来る後輩を持って私は、嬉しいです。


『喜んで。』


自分ではにっこり笑ったつもりだったのに


「きもいです」


語尾にハートでも付きそうな言い方で後輩は去っていった。



……………


「で、どうしたんですか?」


後輩指定のカフェでランチメニューを見ていたら、もう聞きます?


『頼むもの選んだの?』


私が一人でランチメニューを奪っていたのでクルリと向きをかえて見せる


「決まってますから、大丈夫です。」


コンコンと人差し指でメニューを叩く。

パスタセットですか。私も同じのでいいかな。

店員さんをよびパスタセットを頼み、テーブルの上のメニューを片付けてから


『本題に入らせていただきます。』


「はい。」


昨日の彼との出来事をはなす。

一人では考えているだけではダメだ。

彼が悪いのではなく私も悪いところがあるのだから。

他の視点から見てもらい意見を聞くことは大切だと常々思いさせられます。


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