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第1話 メッセージ
太陽光を頼りに起きて、着替えだけして家を出る。駅まで歩いていく途中のモーニングの店で
コーヒーとたっぷり具が入ったサンドイッチを買うのがここ1ヶ月のルーティンだ。駅へ向かう道の最後の曲がり角にはカレー屋があり、そこの仕込みはまるで猫のように正確に同じ時間に始まる。私はそれを頼りに1日を始める。喧騒としたホームに陰鬱としながらも向かうと予定通りピッタリの時間に電車が来る。列という列もない中人に揉まれながら車両に乗り込む。
仕事場の大学の最寄り駅までの1時間、溜まっていた論文を一通り読み終えると、
「ピロン」とスマホが鳴る。同じ研究室の後輩からだった。論文読みで疲れた頭を使いたくないなと思いながらもメッセージを開くと、そこにはこんなメッセージがあった。
「宇宙波の観測機器が地球外からのメッセージらしきものを受け取りました。そのメッセージを解読すると恐ろしくも[我々は四次元を操ることができる]というメッセージということが分かり国によって極秘のチームが組まれました。そのメンバーに先輩が選ばれました。」と。