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孤独な魔女と混血の秘薬  作者: 諸伏優
骸骨の花嫁
17/50

17瓶目 お見合い

ケイン達はドラゴンの島で命命を探していた。

「聞いた?あの亡霊、お見合いしてるんだってよ」

「うっそ~!オネェドラゴンでしょ?すごくない?物好きっているのね…」

「でも、お見合い相手が無理やり拐われてきた子みたいなのよ!」

「えー可哀想…無理やりお見合いって…」

天使とドラゴンの女性が話しているのを耳にした。

「すみません、そのお見合いってどこでやってますか?」

スカルJr.が女性に話しかけた。

「え?あぁ、この島の反対側にある黄泉のゲートのすぐ隣にあるわよ。」

と教えてくれた。

「ありがとうございます。」

ケイン達はお見合いに乗り込むために急いだ。


「命命は魔女なの?素敵ネ…アタシは見ての通り死んでるノ」

エキドナは命命に釘付けだった。

「でもエキドナ、お前は骨が綺麗だよ。特にこの羽の付け根の骨が綺麗。」

命命はエキドナを褒めた。

「アタシ、命命みたいなオンナノコにもっと早く出会っていたかったワ」

エキドナは命命の手を指にのせてそう言った。

「私みたいな女の子はいっぱい居たはずだよ。」

エキドナは首を横に振った。

「アタシ昔はオンナノコの格好が好きだったノ。でもそれじゃ変だってオンナノコ達が馬鹿にしたノ」

悲しそうに打ち明けた。

「でも!命命みたいなオンナノコに会えたからもう気にしてないワ!」

ニコッと笑って見せた。

「命命は?」

エキドナは命命の顔を覗き込んだ。

「私が最初に好きになった男はドラゴンだった。でも彼は王子でお姫様と結婚しちゃったんだ…」

エキドナは悲しそうに頷きながら話を聞いていた。

「次に好きになったのはハイエルフの元奴隷の男だった。でもアイツは私に指輪を作らせて人間の女と結婚して子供を作ったんだ…」

エキドナは命命を慰めた。

(つら)かったわネ。命命はよく頑張ったワ」

命命は首を横に振った。

「確かに辛かった。でも今はエキドナみたいな…男の子に会うためだったのかなって思ってる…」

エキドナに微笑んだ。

「エキドナ…?」

アベルはエキドナに声をかけた。

「うるさい、アタシの邪魔しないって言ったでしょう?邪魔しないでちょうだいアベル。」

エキドナは冷たくアベルに言った。

「ご、ごめん…」

アベルは離れた。

「ねぇ命命、命命は好きな宝石あるノ?」

エキドナは命命を手のひらにのせた。

「トルマリン…水色のトルマリンが好き。」

命命は答えた。

「水色のトルマリン…?」

エキドナは一瞬固まった。

「エキドナ…?」

命命の声でエキドナは動き出した。

「ねぇ、命命?アタシ、アナタをお嫁さんにしたいんだけど…アタシは見ての通り骨で、アナタをしっかり守ることもできないの。それでもアナタをしっかり愛してるワ。どうかお嫁さんになってくれる?」

水色の大きなトルマリンを差し出しながらプロポーズした。

「……」

命命は少し戸惑って、だけど頷いた。

「それじゃア、ドレスを仕立ててもらいましょ!私の可愛い花嫁サン。」

エキドナは命命の為にウェディングドレスを仕立てて貰うため仕立て屋に向かった。


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