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孤独な魔女と混血の秘薬  作者: 諸伏優
骸骨の花嫁
15/50

15瓶目 静かな日常

ケインと薬草畑の手入れをしている命命。

「ケイン、これで良い?」

女郎蜘蛛の目を植える場所を造っていた。

「ダメだ。これじゃ雑草に栄養を取られる。」

ケインはチマチマと雑草の根を取り除いた。

「えー…もう畑燃やそうよ…」

命命は面倒くさがっている。

「ダメだダメだ。お前は他の薬草を焼くだろう!」

命命は昨日焼き畑と言って火をつけ、別の畑に生えていた薬草もろとも焼いてしまった。

「えー…ケイン細かいんだもん…」

その時空から何かが飛んできた。

ドスッ!!

命命の顔スレスレで矢が飛んできて、矢が地面に突き刺さっていた。

「…こ、殺されるっっ!!」

何故か叫んだのはケインだった。

「それ私の台詞…」

そう言いながら矢を拾った。

「金の矢…天使か?」

命命はくくりつけられていた手紙を開いた。

『命命…好きだ。迎えに行く  A 』

と汚い字で書かれていた。

「命命!そんな得体の知れん男お兄ちゃんは許さないぞ!!」

ケインは怒っていた。

「るっさいな…会わないよ。こんなの。」

恋文を燃やした。その破片を畑に落とし、雑草の根を焼いた。

「おお、燃えた。」

ケインは驚いていた。

「まあね。紙使えば加減くらいできる。」

命命は得意気に言った。

(命命、お兄さんと仲良くできて良かったね。)

リリアンは雑草取りと薬草の間引きをしながら見守っていた。

「僕は納得行かない。なんであんな奴…」

カインは相変わらずだった。

「まあまあ…カインさんだって素敵な池を造っていただいたでしょう?」

スカルJr.はカインをなだめていた。

「元々の池と繋がってるけどね。君だって…それは命命の服だろう?」

スカルJr.の着ている服は命命がリリンの為に買ったものだった。

「命命嬢がとても大切にしていた服で…これを吾輩にくださいました。なんと慈悲深い女性なのでしょうか…」

カインは少々引いていた。

「彼女は譲らない。僕が先に見つけたんだ。」

スカルJr.を睨み付けながらカインはそう言った。

「良いですよ。吾輩が勝つので。本日からライバルですね。カインさん。」

にこやかにライバル宣言をした。

「アイツら何やってんだ?」

ケインと命命は不思議そうにしていた。


こんな静かな時間が永遠に続けば良いのに。

それが私の密かな願いだ。

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