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憧れメロンソーダの実態

作者: 万年筆君

 昔、と言ってもそれ程昔ではないが、憧れが叶った。



 自分は、憧れているドリンクがあった。メロンソーダだ。 昭和レトロなメロンソーダを見るたびに、「飲んでみてぇなぁ」という願望が膨らんでいくのである。しかしながら、叶うのは無理だとも理解していた。金欠だった訳ではない。売っている店が近場になかったのである。

 あのメロンソーダの上に腰を据えたドーム型の純白なアイスクリーム! その姿をCMで観るたんびに、

飲みたいという願望は大きくなっていった。


 チャンスは突然訪れた。 友人とニャン〇ャタウンに遊びに行ったとき、休憩がてら友人とクレープを食べたとき、憧れのそれを見つけたのである。

 


 すぐさま店に直行。 ちょっとどころかものすごく高い。だが、この溜まりに溜まった思いがこれでサッパリするのなら、安いもんである。 友人、「太る」という言葉は今の吾輩には通用せんぞ。ていうか、君もパフェちゃっかり頼んでじゃねーか。


 そんな訳でいざ!  まずはアイスクリームかな~へへへ ガキンッ!

、、、、、、ん 今スプーンから変なオノマトペが、、。気のせいだよね

アイスクリームだもんね。夏だもんね。クーラー効いててもそうはならないよね。 冬でもなんねーし。ガキンッなんて効果音。 気を取り直していざ!


    「ガキンッ」  、、、やっぱり? え、レトロアイスクリームってこんな硬いの?もうこれアイスクリームっつーかシャーベットじゃん。アイスクリームの形したシャーベットじゃん。いやでもメロンソーダに溶かしていけば、、、


              5分後


 ぜんっぜん溶けねぇ~。何だこりゃだよ。ドリンクの方は、、、アッ普通に美味しい、、。え、なんでアイスクリームだけこんなんなの?

 その後やっとこさスプーンで削り取ったが、あんまり甘くなくてミルクの味がほんのりするだけだった。バニラ味とは。

 最初は笑っていた友人も(すでにパフェを完食していた)アイスクリームの

尋常ならぬ硬さに驚愕し、「そのアイスクリーム、前世ロボットだったんじゃないの?」と言っていた。



 こうして憧れは叶った訳だが、その実態が期待通りにいかないこともあるという経験を胃に刻んだ後、二人でたこ焼きを食べに行った。

 

 


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