第七笑 …ー…ー遥より
佑香視点
あの馬鹿……
「まってよ〜」
なんで私必死になってるんだろう……
あっそっかアレのせいか…
ああ〜メンドクサイな〜
「待って〜!!」
遥視点
「ハァハァ……アイツら足はえ〜な」
アイツら足はやすぎんだよ。
「もう……走れない…」
七奈がコケた……
「いいよ
お前は戻ってろ」
七奈にそう言うとオレはまた走りだした。
「ったく〜しんどいな〜」
どこにいるんだかな…
「待って〜!!」
いた…
佑香だ…
「待ちなさいよ〜!!
隆!!」
体力あるな…二人とも……
「待ってよ〜二人とも〜」
叫んで見るものの追いつく気がしないな…
少年Aは見えないな…
「隆…待って…よ…」
(バタン)
「佑香!!」
佑香はその場に倒れこんだ。
「大丈夫か?」
「いいから…隆を…」
わかった。と佑香に向かって言うとオレは走りだした。はずだった…
「……佑香……手はなして……」
佑香はオレの服をつかんだままだった。
「私も…連れてって……」
「……?」
「私も連れてって!」
泣いてるんじゃないかくらいの震えた声で言う。
「…わかったよ
ほら」
背中を差し出すオレ
「何やってんの?」
「連れてくんだろ乗れよ」
黙り込む佑香。
「少年Aが行っちゃうぞ」
「わかったよ」
舌打ちしながらオレにおぶさる。
「早く追いかけてよ」
佑香が呟く。
「わかってるつ〜の
行くぞ」
佑香を背負って走り出した。
佑香視点
「急いでよ!」
「急いでるよ!」
私は今バカの背中にいる
コイツ意外に体力あんのね…
「少年A発見!!」
後もう少し…
「ほら急いでよ!」
「わかってるわ!!」
コイツはさらに速くなった。
何かいつもと違うな…
チカ見つけたのもコイツだっけ…
「少年A追いついた」
「うるさい!!」
声がしたら目にうつる全てがゆるれた。
遥
「少年A追いついた」
「うるさい!!」
やべっ!!足が……
少年Aに思い切り足を蹴られた…
「いって……」
オレはバランスを崩した。
佑香が危ねぇ!!
気付いたら何か真っ赤だった。
健太視点
アイツらどこいった?
「メンドイな…」
探してくるか…
ん…アレは七奈かな…?
「おい七奈アイツらどこ行った?」
「少年Aを追いかけてったよ」
隆のことか…
「どっちに行った?」
「あっち…」
川の方か…
めんどくせ〜
「七奈案内頼む」
「ハイ…」
三十分後…
いたか…
なんでアイツは佑香を背負ってんだ?
「お………あっ」
「うるさい!!」
佑香が鉄の策に突っ込む!!
あぶねぇ!!
(どがしゃん!!)
「遥!!」
オレは遥に駆け寄った。
「大丈夫か!!」
「………大丈…夫…です」
「佑香救急車呼べ!!
お前と七奈は付き添いしてけ!!」
とりあえず混乱は避けれる…
「でも…隆が…」
佑香は泣きそうな声で言う。
「あの馬鹿はオレが行く」
オレは隆が逃げた方へ走り出した。
?視点
アレ?どこだここ?
なんで目の前が赤いんだ?
ってかオレは誰だ?
なんにもわかんないけど…?
二人の女の子が泣いてるんじゃん…
誰だよ?泣かしたの…
女の子は泣かすもんじゃなくて守るもんだろ…
ある人からの受け売りだけど…………?………
ある人って誰だ……?
色んなこと思い出してきた…
オレのことも仲間のことも……思い出したくないことも…