第六笑 少年ー宝物ー友達
「あっところで小学生くらいの男の子みませんでした?」
「オレの部屋にいるよ……あっいないよ…」
「いるんですね……
やっと見つけた……」
そう言うとアパートの中に入ってった。
言っちゃった……
まぁいっか……
「大丈夫?」
誰かが後ろ
声をかけてきた。
「一応大丈夫ですかね」
「なら…いんだけどね」
七奈か…
「七奈心配かけて悪いな…」
「ん…別に…」
そのときアパートから少年が走ってきた。
「遥〜助けろ〜!」
そう言ってオレに抱き付いてきた。
「どうした少年?」
「佑姉ちゃんが…」
佑香ちゃんが…?
「きたきた」
佑香ちゃんが走ってきた。
「男の子みませんでした?」
「ん〜オレの後ろかな」
「あっお前言うなよ!」
そういいながらオレの尻を殴る。
「隆もういいでしょ
返しなさい」
佑香ちゃん怒ってるな……
「やだね」
強気な少年。
「ああ〜」
興味なさげに欠伸する七奈。
「何したのさ?」
オレは喧嘩の理由を聞いてみた。
「あなたには関係ないです」
佑香ちゃんはハッキリ言うね〜
「こいつの宝物を隠したんだよ」
少年は口が軽いほうだな…
「そんな…ことしちゃダメでしょ」
七奈が注意とは珍しいな…
「うるさいな〜関係ないだろ」
結局は関係ないって言葉ですんじゃうのか…
「関係ないことない…
友達が困ってんだから…助けたいと思うから」
七奈がこんなに喋るとはな〜
「うるせ〜な!!
何が友達だ馬鹿!!」
少年は走っていった。
佑香ちゃんも少年を追いかけて走る。
「七奈行くぞ」
オレ達も後を追って走った。