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笑わ荘  作者: いいくに
3/8

第二笑 金欠ーバイトー関西娘

五月中旬


オレはあることに気がついた…






金がそこをついた………

オレは外をブラリと歩いていた。


金欠か〜引っ越してから忙しくてバイトしてなかったもんな〜

バイト探さなきゃな……


ボーッと歩いてると


‘バイト募集中’


の貼紙を見つけた。


ラッキー!!ちょうどよかった〜善は急げ連絡しようって……あのラーメン屋じゃん……


相沢ちか視点

ダルいな〜バイト〜早く売れな稼がれへんか〜


(ウィーン)


「あっ…いっらしゃいませ〜」


「あの〜バイト募集の紙みてきたんですけど……………もしかして…相沢さん?」



「お〜遥や〜ん

後さん付けはやめろ!!気持ち悪い」


「…すいません…」


謝るんかい…話にくいタイプやわ〜


「バイトにきたん?」


「はい…」


こいつも大変やな〜


「ちょい待ち

店長読んでくる」



店長と遥はお話し中…

店の中にはお客なし…

ヒマや〜ものすごくヒマや〜


「それじゃ今日からいきなりだけど頼むよ」


「はい…」


「んじゃ〜ちか君

新人君を頼むよ」


「はい〜」


店長は奥の事務室に消えてった。


遥と二人きり…正直気まずい……


「相沢さんって…」


「さん付けやめろ」


「……相沢って」


「ちかでいい」


「………ちかって何やってんの?」


恥ずかしそうに聞く遥


女呼び捨てしたくらいで顔真っ赤かい……なんかあきれるで…


「みりゃわかるやんラーメン屋」


「そうじゃなくて本業つーのかな」


「ラーメン屋が本業やって」


あたしは嘘をついてみた。

特に意味はない。なんかつきたかった……


「嘘はつかないでよ」


あたしはビックリしたこんなノロマに嘘ついたのを指摘されたことに……


「なんで嘘だと思うの?」


あたしは心に浮かんだこと聞いた。


「なんか…輝くもんつーか、そんなもんがあるからさ〜もっとデカいもんだと思って…」


「カンってことか…」


「まぁそうですね」


遥は小さく笑いながら答えた。


「で何やってるんですか?」


「ひ・み・つ」


「教える気ないんですね」


「そゆうことかな」


こいつなんか………おもしろい………



遥視点


ちかと初めてちゃんと話したな〜


「なんで遥は東京にきたん?」


「ん…はいなんですか?」


いきなり話しかけられてビックリした〜


「だからなんで東京にきたん?」


「いや〜こっちの大学に行く予定だったんですけど大学なくなっちゃって…」


軽く笑いながら答えた。


「一言で言うとドンマイやな〜」


「そうですね〜」


客が来ないまま二時間近く過ぎた…


「ほなあたし上がるわ

んじゃね〜」



「あっはい

お疲れさまでした〜」


着替えて直ぐに出て行った。


ちかさん本当は何やってんだろ?


オレは三時間くらい店のカウンターにいたが、客は一人も来なかった。


オレもそろそろ上がる時間か…


(ガラガラ)


客がきた…なんかうれしいな…


「いっらしゃいませ」


「遥ちゃんバイト始めたんだ」


青空さんだ…


「んじゃ〜醤油ラーメン一つ」


「はいよ〜

醤油一丁〜」


「………」


厨房から声が聞こえてこない…

中をのぞいてみると


「グー…グー…」


寝ていた…誰がつくんだよ……オレか………



「はいお待ち」


「いただきま〜す」


ラーメンうまくできてればいいけど…


「遥ちゃん!!」


まずかったか……


「美味しいね」


「……ありがとうございます

うまくできてよかった〜」


「別に遥ちゃんが作った訳じゃないでしょ?」


「店側として……ね……」


「ふ〜ん」


あぶなかった〜オレが作ったって知らないんだ…


「ところで青空さん?」


「何?」


「さん付けされると気持ち悪いですか?」


「……ちかちゃんに言われたんでしょ〜」


「何でわかったんですか?」


「私も言われたから〜気楽に話しかけていいよってこと何だろうけど…口じゃうまく言えないんだろうね〜」


「ちかって優しいんですね」


「ちかちゃんのこと……ちかって呼び捨てにしたの?本人の前で?」


「はいそうしろって言われましたから」


「………ちかちゃんに気に入られたんだ………


「なんか言いました?」


「なんも

んじゃ会計いくら?」


「700円です」


「んじゃおごっといて〜この前貸したでしょ

バ〜イバ〜イ」


(ガラガラ)


そう言って店を出てった。


オレも上がるかな。


「店長オレ上がりますよ〜」


「……」


店長は起きてるけど喋らない。


「どうしたんですか?」

「…お前がラーメン作ったのか?」


ヤバかったか〜


「すいません皆さん寝てたもんで…」


「お前明日から厨房入れ」


「えっ…?」


「明日から厨房入れ!!わかったな!!」


「はい!!」


「んじゃ帰れ」


「はい!!」


オレは着替えずにサッサッと出て行った。



着替えんの忘れてた…

店長いきなり大きな声だすもんだから…

いいや明日とろう…


ヒマだな〜テレビでもみよかっな〜


『もういいよ

どうもありがとうございました』


女芸人か………ちょっとかわいいな……んっ!?


この人みたことある?気がする……


ん〜まっいっか…


(ドンドン)


誰かきた…


「は〜い」


(ガチャ)


「よ〜」


「相沢さ…」


「さん付け!!」


「ちかじゃん

どうした?」


「店長がこれ」


忘れてた服だ。


「ありがとう」


「あんたラーメンうまかったらしいやん

作って〜な」


「材料もないし無理だよ」


「じゃじゃ〜ん持ってきました」


「………しょ〜がないな…とりあえずあがって」


「お邪魔しま〜す」


『残念三点差』


「…お笑い好きなん?」


「いや〜たまたま見てただけ」


「あっそう」


「はいお茶」


「おおきに」


「「………」」


沈黙だ…話ことないし気まずい……


『さぁ点数がでます』


これでもいいやとりあえず話そう。


「このコンビの右側の方見たことない?」


オレは関西出身だしベストな話題だ思ってた。


「ないな…やっぱ帰るわ」


さっきまでと全然態度が違う。

スゴく暗い雰囲気だ。


「なんで?ラーメンも食ってかないの?」


「いいわ

んじゃ帰らせてもらうわ」


どうしたんだろ?オレ変なこと言ったかな?


「待ってよ

オレなんか悪いことした?」


「なんにもほんじゃな」


そのまま出てってしまった。


微かに泣いてたような気もした……

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