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いつもと違う日課

作者: みゅんこ



「目を開けているのに夢の世界にいる気分」を味わったことがあるだろうか。


私は今、まさに味わっている最中だ。


ページをめくる度に心が踊り、深く世界にはまっていくのがわかる。紙の音とピアノの音が混ざり合い、心地の良いリズムを作り出す。


薄めの珈琲を飲みながら、さらに深く落ちていく。


さっきまでのモヤモヤとした気持ちが晴れていくようだ。




私の休日は、昔ながらの喫茶店で一冊の本を片手にいつもの席でオリジナルコーヒーを頼む。これが私のルーティーンだ。


今日は新しい本をもって日課を楽しもうと心を弾ませながら家を出た。すると突然、雨に振られてしまった。


そんな…今日は降らないと言っていたのに…


だが日課を欠かすわけにはいかない。これは私の唯一の楽しみなのだ。


新品の本を死守しながら店まで走る。




今日は厄日なのか。


いつもの席が空いていない。

渋々辺りを見渡す。

すると大きな窓が近くにある席があった。


あそこなら落ち着けそうだ。


マスターにいつものを頼み、席に座る。

いつもより窓が近いせいか、少し雨の匂いがする。


うむ、これはこれで悪くない。


ゆっくりとページをめくる。




どれ程の時間が経ったのだろう。

ふと机のコーヒーに目をやる。そろそろタイムリミットがきそうだ。

パタリと本を閉じる。


コーヒーを口いっぱいに味わい、会計をすませる。


店を出ると同時に空を見上げる。

すると大きな虹がかかっていた。

大きく息を吸い、ゆっくり、ゆっくりと進んでいく。



今日は少し寄り道をしていこう。


そして新しい発見を見つけたい。


今日はそんな気分だ。



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