謎の贈り物
「やっとついたぁー! 」
とはしゃぐスズノ。すぐに走り回った。
「おいおい、そんなにはしゃいだら持たないぞ。」
とスズノを止めようとするカイト。しかしスズノは興奮が止まらなかった。
入園してからしばらくして、ジェットコースターに乗った。
「楽しかったねー。」
と満足そうな2人。しかし、スズノはあることに気づく。
「ねぇ、私のストラップがない! 」
バッグには、カイトとお揃いのストラップを付けていたはずだった。
「ジェットコースターで落としちゃったのかな。キャストにきいてみるか。 」
すいませーんと尋ねる二人。だが、今日中には見つけ出せないと言われてしまった。
カイトは礼をして、スズノにアイスを買ってあげた。
「これで元気出せよ。きっと見つけてくれるよ。」
と元気づけるも、スズノはしぶしぶアイスを食べた。
その夜、閉園した遊園地に1人で何かしている人がいた。それは、先刻カイトたちが尋ねたキャストだった。
「ない、どこだ? あの子のために絶対に探しださないと。」
と思いながら探していたのだ。
だが、ほかのキャストに見つかってしまう。
「おい!何をやってる!」
と数人がやってきた。だがそのキャストは諦めなかった。
「ストラップを落としたゲストがいるんです!一緒に探してください!」
そのキャストは必死そうに見えた。仕方なく他のキャストも捜索に当たった。
この捜索は2時間続いた。
数日後、スズノのもとに小さな包みと手紙が届いた。スズノは手紙を開け、読んでみた。
「この間は申し訳ありませんでした。 これは、私からのサプライズです。 箱を開けてみてくだい。」
スズノは箱を開けてみた。箱の中にはスズノの失くしたストラップと何かの装置が入っていた。
「ん?なんだろうこれ」
「突っついてみた感じはどうだった?」
「問題ありません。」
ボスの話し相手はまさかのあの人だった。
「さあ始めるぞ。」