新たな物語
この世界なにかがおかしい――
そういえば、そう感じたことが何度もあった。表面からみるとただの学校や仕事場、工場。だが、裏には陰謀が隠れていた。
「失礼します。」
ある手下が部屋に入ってきた。
「今回の作戦についてなんですかが… 」
と言いかけた時、ボスが口を挟んだ。
「あぁ、分かっている。今回は戦争になりかねない。」
それを聞いた手下は背筋が凍るような思いをした。
「さぁ!準備を急げ! 」
とボスが大声で叫んだ。そのあと小声でつぶやく。
「始まるぞ… 過去最大の戦争が! 」
ある日の朝、家から少年が飛び出した。
「やべー! 待ち合わせに遅れる! 」
名前はカイト。これから彼女とデートだと言うのに寝坊してしまった。カイトは5分遅れて待ち合わせ場所についた。彼女は、
「もう。遅いじゃない。 」
と怒られてしまった。
「ごめんごめん。」
とカイトが謝ると怒り顔が笑顔に変わった。
「ううん。大丈夫! 」
やっぱり優しかった。彼女の名前はスズノ。2人は同じ高校だった。
「はやく遊園地にいこうよ! 」
とスズノが急かす。2人は駅まで歩いていった。途中でスズノが誰かにぶつかった。
「あっすいません! 」
と謝るスズノ。しかしぶつかった人はなにも喋らずにさっそうと去ってしまった。
「何なんだあの人。」
と不思議そうに見つめるカイト。
「まぁいいよ。いこいこ!」
スズノがそう言ってカイトの腕を引っ張った。