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学校の床って冷たくて気持ちいいけど暴力はいりません



廊下、学校の廊下。

無機質でヒンヤリと冷たい。

「あぁーきもちー」

俺は廊下に寝っ転がりながら窓の外を見る。

真夏で外はサンサンと太陽が輝き、教室はうだるように蒸している。

そして、周りからの視線が痛い。

「あ、うん。みんなの気持ちは分かる」

そう。俺が歩行の邪魔になっているのは重々承知だ。

だが、

「ほらっ!さっさと立てっ!サンドバッグ!!」

足元に立つ忙しないバカが居るもので、立つに立てないんです。

「ほらほらっ!もっと熱くなれよっ!!」

「うっせーわ。早く俺を開放しろ」

もうこの場所のタイルぬるいんだよ。

まったく、出会って早々腰に蹴りは無いだろ。

でもあれだ。下から覗くというのも悪くない。

相手は格闘タイプと炎タイプを持ち合わせた女子高生だが、眼福には変わらなかった。

この野生魂で出来た女子生徒は市川由衣(いちかわゆい)だ。

市川は生粋の格闘家。彼女の家が武術家だからというのも今や校内知らない人はいない。

そして馬鹿なのも知れ渡っている。

そんな彼女がなぜこの普通より若干能力が劣っている俺をサンドバッグにしているかと言うと、

「あら?ゆーちゃん?」

そしてこの状況に第二波が来ました。

「おーう!明華っ!お前の弟はダメダメだなー!」

うっせーわ。お前がいきなり蹴りを入れなければこんな事になんなかったんだっつーの。

「由衣ちゃん?ゆーちゃんは何があったの?」

目の前に靴が見えるだけで何がどうなってるのか分かりません。

「えっとな!柚瑠のやつ、何か立たないんだよ」

「た、立たないっ!?」

素っ頓狂な声をあげる姉ちゃん。

「ゆーちゃんっ!ゆーちゃんの(ピー)が(ピー)になっちゃったのっ!?」

「はいそこ、いつまで思春期真っ只中なんですか」

まったく、うちのお嬢は放課後でもガンガン飛ばしてくるぜ。

心配そうに聞いてくるが言ってくる言葉がドン引きです。

もういいや、起きることを決断しよう。殴られたら殴られたであの人に言うしかない。

俺はゆっくりと起き上がり、市川由衣の顔を見る。

「おっ!なんだなんだっ!やる気かっ!殺るのかっ!」

「おい、最後の発音おかしいぞ」

こっちの殺る気かよ。

「ゆーちゃん!だ、駄目だよっ!そんなここでや、ややヤルなんて」

「いや、そう言う事話してねーよ」

早く俺の平和日常を返してくれ。

「てか、市川。お前用事あったから蹴りを入れてきたんじゃないのか」

すると、ファイティングポーズをとっていた市川は何か閃いた様な顔をした。

「おぉぅ!そうだった!柚瑠にこれを見て欲しかったんだっ!」

そう言って出して来たのは1枚のプリントだった。

そこには捜索状と書かれ、おまけに顔写真と名前が載っていた。

赤紙千鶴(あかがみちずる)?妖種はケットシー………昨晩の夜から行方が不明になった」

事件………か。ということはまた目を使わなきゃいけないのか。

「市川、冴島さんは?」

「部室に居ると思うぞ?冴島さんもこのことは重要視してるみたいだ」

「かなり危険な匂いがするってことか」

「うーん」

となりで姉ちゃんが唸りをあげる。

「どうしたんだ?」

「うんとね、この子って確かうちの学校の生徒の筈だよ?しかも1年生」

「そうなのか?」

するとコクリと頷き俺の手を握る。

「ん?どうしたんだ?」

「とりあえず部室に行こ?」

「あ、あぁそうだな。市川……って、どこ行ったんだ?」

さっきまでそこに居た市川がその場から消えていた。

「ったく……あぁもう、姉ちゃん。部室に行こう」

「そうだね♪でも………(ピー)は駄目だよ?」

「やれやれだぜ」

こうして、わたくし竹下柚瑠はこの清風(せいふう)高校で起きた誘拐事件への解決に向かう事になってしまった。

早く平和日常を取り戻してぇー!!


竹下柚瑠

年齢17歳

清風高校1年生

平和主義

少し寝癖が目立つ猫っ毛体質で寒いのが大の苦手で1つ上と2つ上の姉が2人居る。

スタイル さとりと言う妖怪の因子を持つ

サイコメトラーと記憶干渉


市川由衣

年齢18歳

清風高校2年生

柚瑠いわく格闘タイプと炎タイプを持っている。

赤い髪を後ろに束ねたポニーテールスタイル。

体を動かす事が大好きで、とくに戦う事に対しては猛烈に燃える。それは松岡○造を超えると言われている。

そしてかなりの馬鹿だ。

スタイル 鬼の因子を持つ

身体能力向上と強固な身体



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