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【異世界スゴロク】止まったマスで転移する呪いの冒険譚 ~ゴールしなければ生き残れない~  作者: 幸運な黒猫
中身のない本

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53/62

第49話・フラグ

「それじゃ、行ってくるね」


 颯太(そうた)がルーレットを回すと、彼の人形がズズズ……と5マス進んだ。それと同時にピコンッと鳴るスマホ。今回も転移前になにかあるようだ。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


次の異世界は三人で協力してミッションをクリアしてください。


①② 薬師寺(やくしじ) (かなめ)

水瀬(みなせ) 水音(みなと)

神楽代(うたしろ) (あおい)

⑤⑥ 雪平(ゆきひら) 鈴姫(べる)


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



「え~、またこのパターン?」

「今度は三人なのね。そのうち全員で行く事になったりして?」

「葵さん、フラグ立てないで下さい」

「でもこれ、さっきと数字の割り当てが違うよね」

「僕と葵さんは戻って来たばかりだからじゃない?」


 ……むしろリストから名前消してくれればいいのに。


 「颯太!」


 と、名前を呼んで彼をジッと見る葵さん。『④は絶対にだすな』と語るその眼は、僕の時よりもずっと鋭かった。


 颯太はルーレットに手を伸ばした。緊張しているのがよくわかる。運まかせのルーレットだからその数字がでるかわからないけど、彼がだしたい数字がいくつなのか、僕らにはバレバレだった。


 ルーレットを回してでた数は、颯太が希望する大当たりの⑥、そして③。


 つまりは、想い人の鈴姫(べる)さんと……帰って来たばかりの僕だった。


「え~、休ませてよぉ~………………」


 暗闇に吸い込まれる僕の目には、にこやかに手を振る葵さんの姿が映っていた。





 クラクラとめまいのする暗闇を抜けると、目の前には石畳の街道と、通りを挟んで”こじんまりとした“家があった。古いが綺麗に保たれている、白壁の欧風建築だった。


 颯太に鈴姫さん、僕、そして今回は猫化していないベルノ。


 例によって、バサリ……と音をたてて足元に本が落ちてきた。今回は白や黄色、パステルグリーンで装飾された、ファンタジーな……いやファンシーな本だった。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


プレイヤー:トクガワ ソウタ

     :ユキヒラ ベル

     :ミナセ ミナト

ルーレットナンバー:5

ギフト:✖✖✖✖

所持金:27030G (+1200)


~ミッション一覧~


①②依頼を一件解決する。

③④依頼を二件解決する。

⑤⑥依頼を三件解決する。


プレイヤー属性(希望の属性をタッチしてください)

探偵:

探偵助手:

裏方:


――――――――――――――――――――――――――――——

⑦冒険をやめて元の世界にもどる。これを選択した場合、全てのプレイヤーは3マス戻る。

※ルーレット使用後は選択不可。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



 今まで特に気にしてなかったけど、所持金は全員共通らしい。【没落令嬢】スタートの所持金は2600Gくらいだったから、加算されている2万は、葵さんのハグ&チェキの分だろう。


「今回はギフトがないのかしら?」

「どうだろ? わざわざ✖✖✖✖なんて書くくらいだから、伏字のような気もするんだよね」

「雪平さん、不安だったら戻りますか? 探偵とかよくわからないし、伏字も気になるし……」


 鈴姫さんを危険な目に合わせたくない。颯太の気持ちはわかりやすいほどによくわかる。だけど今回に限っては、大した危険はなさそうに思えた。


「ちょっと周りを見わたしてみて」


 明るいスカイブルーの空に、オレンジの丸い太陽と一筆書きの雲。山や建物は丸味をおびていて、俗に言うメルヘンの世界だ。


「家の形とか色使いとか、なんかほわっと温かみがあると思わない?」

「言われてみれば、そうよね」

「でしょ! 多分ここ、なにかの童話みたいな世界だと思うんだ」

「水瀬くん、それ、なんかフラグな気がするんだけど?」

「大丈夫。子供が読む絵本のような世界で、大した事件は起きないって!」



 ………………って、あれ?



「ベルノさん、いったいなにを……」

「ふっふっふ。とうとう、このベルノの時代が来たようですニャ!」

「え、いや、時代って……え~、なんで……」


 うかつだった。前回もよそ見している間に、葵さんが執事の項目に触っていたんだった。そして今回もまたやって、いや、やられてしまった。


 と言うかベルノもプレイヤー扱いなんて聞いてないぞ。


「もう、なんでベルノが探偵なんだよ」


本作はネオページにて契約作品として展開しています。

編集部の意向で、宣伝のために転載していますが、内容は同一です。

その為、ネオページからは15話程度遅れています。


もし興味を持っていただけましたら、サイトの方に来ていただけるとありがたいです。ネオページの登録も是非^^

Xのリンクから飛んでいただくか、検索で【ネオページ 異世界スゴロク】で出てきます。

よろしくお願いします!



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